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2016年3月20日 (日)

指定難病の診断に必要な遺伝学的検査の評価

平成28年度診療報酬改定(101)

 

  橋爪 章

難病法の施行に伴う指定難病の診療の評価
<基本的な考え方>
これまで、難病(特定疾患)56疾患については、外来診療や療養病棟への入院診療等において、医学的な専門性や、療養の必要性が評価されてきたが、難病法の制定に伴い、新たに指定した指定難病についても、希少で長期療養を必要とする疾病であることから、同様に評価を行う。
<具体的な内容>
1.療養病棟入院基本料における医療区分2の対象患者の見直し
下記の対象患者のうち、(1)、(2)及び(3)を対象とする(ただし、医療区分3の対象患者を除く。)。
2.難病外来指導管理料における対象患者の見直し
下記の対象患者のうち、(1)、(2)及び(3)を対象とする。
3.在宅寝たきり患者処置指導管理料の注1(※)に規定する「これに準ずる状態にあるもの」の対象患者の見直し
※ 在宅における創傷処置等の処置を行っている入院中の患者以外の患者であって、現に寝たきりの状態にあるもの又はこれに準ずる状態にあるもの
下記の対象患者のうち、(1)及び(2)を対象とする。ただし、常時介護を要する状態に限る。
4.人工腎臓透析困難者等加算における対象患者の見直し
[対象患者]
(1) 難病の患者に対する医療等に関する法律(以下「法」という。)第五条に規定する指定難病に罹患しているものであって原則法第七条第四項に規定する医療受給者証を交付されているもの(法第七条第一項第2号に規定する特定医療費の支給認定に係る基準を満たすことを診断できる場合を含む)
(2) 「特定疾患治療研究事業について」(昭和48年4月17日衛発第242号)に掲げる疾患に罹患しているものとして都道府県知事から受給者証の交付を受けているもの
(3) 「先天性血液凝固因子障害等治療研究事業実施要綱について」(平成元年7月24日健医発第896号)に掲げる疾患に罹患しているものとして都道府県知事から受給者証の交付を受けているもの
・・・・・
小児慢性特定疾病の患者に対する医学的管理の評価
<基本的な考え方>
小児慢性特定疾病対策の見直しに伴い、小児慢性特定疾病に指定されている疾病に罹患している患者の医学管理に関する評価を行う。
<具体的な内容>
小児科療養指導料の対象疾患に、小児慢性特定疾病に指定されている疾病を加えるとともに、包括範囲の整理及び評価の充実を図る。
【小児科療養指導料】
小児科療養指導料 270点
[対象疾患]
対象となる疾患は、脳性麻痺、先天性心疾患、(中略)、血友病、血小板減少性紫斑病及び小児慢性特定疾病に指定されているその他の疾病である。
[包括範囲]
① 特定疾患療養管理料
② てんかん指導料
③ 皮膚科特定疾患指導管理料
④ 小児悪性腫瘍患者指導管理料
⑤ 難病外来指導管理料
・・・・・
指定難病の診断に必要な遺伝学的検査の評価
<基本的な考え方>
難病の患者に対する医療等に関する法律の施行を踏まえ、指定難病の診断に必須とされている遺伝学的検査について、新たに関係学会が作成する指針に基づき実施される場合に限り、評価を行う。
<具体的な内容>
遺伝学的検査の対象疾患に、診断に当たって遺伝学的検査の結果が必須とされている指定難病35疾患を追加し、整理する。
【遺伝学的検査】
注 別に定める疾患については、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に限り算定する。
[算定要件]
① 遺伝学的検査は以下の遺伝子疾患が疑われる場合に行うものとし、原則として患者1人につき1回算定できる。ただし、2回以上実施する場合は、その医療上の必要性について診療報酬明細書の摘要欄に記載する。
ア) デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、福山型先天性筋ジストロフィー、栄養障害型表皮水疱症、家族性アミロイドーシス、先天性QT延長症候群及び脊髄性筋萎縮症
イ) ハンチントン病及び球脊髄性筋萎縮症
ウ) フェニルケトン尿症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症、シトルリン血症(1型)、アルギノコハク酸血症、メチルマロン酸血症、プロピオン酸血症、イソ吉草酸血症、メチルクロトニルグリシン尿症、HMG血症、複合カルボキシラーゼ欠損症、グルタル酸血症1型、MCAD欠損症、VLCAD欠損症、MTP(LCHAD)欠損症、CPT1欠損症、筋強直性ジストロフィー、隆起性皮膚線維肉腫、先天性銅代謝異常症、色素性乾皮症及び先天性難聴
エ) 神経有棘赤血球症、先天性筋無力症候群、ライソゾーム病(ムコ多糖症Ⅰ型、ムコ多糖症Ⅱ型、ゴーシェ病、ファブリ病及びポンペ病を含む。)、プリオン病、原発性免疫不全症候群、クリオピリン関連周期熱症候群、神経フェリチン症、ペリー症候群、先天性大脳白質形成不全症(中枢神経白質形成異常症を含む。)、環状20番染色体症候群、PCDH19関連症候群、低ホスファターゼ症、ウィリアムズ症候群、クルーゾン症候群、アペール症候群、ファイファー症候群、アントレー・ビクスラー症候群、ロスムンド・トムソン症候群、プラダー・ウィリ症候群、1P36欠失症候群、4P欠失症候群、5P欠失症候群、第14番染色体父親性ダイソミー症候群、アンジェルマン症候群、スミス・マギニス症候群、22Q11.2欠失症候群、エマヌエル症候群、脆弱X症候群関連疾患、脆弱X症候群、ウォル
フラム症候群、タンジール病、高IGD症候群、化膿性無菌性関節炎・壊疽性膿皮症・アクネ症候群、先天性赤血球形成異常性貧血、若年発症型両側性感音難聴
② ①のアに掲げる遺伝子疾患の検査は、PCR法、DNAシーケンス法、FISH法又はサザンブロット法による。①のイに掲げる遺伝子疾患の検査は、PCR法による。
③ 検査の実施に当たっては、厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」(平成16年12月)及び関係学会による「医療における
遺伝学的検査・診断に関するガイドライン」(平成23年2月)を遵守すること。
④ ①のエに掲げる遺伝子疾患に対する検査については、③に掲げるガイドラインに加え、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行われる場合に限り算定する。
[施設基準]
関係学会の作成する遺伝学的検査の実施に関する指針を遵守すること。
(転載)
▽参照記事:
言葉数すくなく、飾りも皆無。
よくわかるし、よみやすい。

一頁だけでも、読む価値がある。
「稀少性疾患(難病)のゲノム医療への展望」   辻 省次
稀少性疾患(難病)の診療における,遺伝子検査(遺伝学的検査)の必要性
1. 遺伝子検査によって,初めて診断が確定できる疾患が多い.すなわち,このような疾患では,遺伝子検査を実施しないと,診断が確定できない.(一部は生化学的検査等で診断確定が可能)
3. 診断を確定することは,医療の根本的な出発点であり,診療上の意義がきわめて大きい.
4. 診断を確定できるだけでなく.遺伝子変異の種類が判明すると,臨床病型,重症度,予後などについて,参考となる場合が多い.
5. 診断が確定することにより,治療法の選択ができる疾患が増えてきている.
例:家族性アミロイドポリニューロパチー,ライソソーム病(ゴーシェ病,ファブリ病等),副腎白質ジストロフィー,ポルフィリア,シトルリン血症等
2. 病因遺伝子が発見されると,その臨床像のスペクトルは従来知られていたよりもはるかに広いことが明らかになっている.(従来は小児の疾患と位置づけられていたが,成人例も数多く見出されるようになっており,その臨床像は,小児の臨床像とは大きく異なることがある)
※コピペをはりつけると、順番が移動してしまう。制御不能なり。
▽難病指定の歴史と難病法の成立
医療費助成の対象疾患としては、「診断基準が一応確立し、かつ難治度、重症度が高く、患者数が比較的少ないため、公費負担の方法をとらないと原因の究明、治療法の開発などに困難をきたすおそれのある疾患」として、56疾患が特定疾患治療研究事業(医療費助成事業)の対象となりました。すなわち、この56疾患については、患者さんが申請をして担当医が調査票を書き、所定の審査をパスすれば、医療費は公費負担となったのです。
しかし、その後も対象とする病気の数はさらに増加したばかりか、対象患者数も増加の一途を辿り(図1)、平成23年度末の時点では対象患者数は78万人にまで増加しました。したがって、難病対策に掛かる経費はこの間に急速に増大したことになります。また、難治性疾患克服研究事業(研究費助成事業)の総予算が舛添大臣(当時)の時代に100億円にまで増額をされましたが、特定疾患治療研究事業(医療費助成事業)に要する予算はさらに必要となり、総計で400億円を超える状況となったのです。すなわち、難病研究の4倍にあたる金額が難病医療費助成に必要になったわけです。また、本事業は都道府県が実施主体であったことから、国の財政悪化に伴って都道府県の超過負担が発生するという事態も発生し、予算事業としての限界を迎えつつあったのも事実です。さらに、公平性の観点より、難病に悩む患者さんとその家族から医療費助成の対象疾患のさらなる拡大と見直しの声も強く上がっていました。。(図1)
このような状況を克服するため、平成26年5月23日に持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律として「難病の患者に対する医療等に関する法律」が成立し、施行期日は平成27年1月1日とされました(図2)(3)。これによって、難病の患者に対する医療費助成に消費税などの財源が充てられることとなり、安定的な医療費助成の制度が確立することとなったのです。具体的には、医療費の支給に関する費用は都道府県の支弁とし、国はその半分を負担することが明記されました。すなわち、治療費の公費負担分に関しては、国と都道府県で半分ずつ負担することになったのです。このほか、この法律の制定によって、国は難病の発症の機構、診断及び治療方法に関する調査及び研究を推進し、療養生活環境整備事業の実施することなども継続的かつ安定的に可能となりました。
上記でぶつかった難解用語:支弁
しべん【支弁/支辨】とは。意味や解説、類語。[名](スル)金銭を支払うこと。「公費で 交通費を―する」

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