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2016年1月12日 (火)

平成22年23年後期高齢者死亡率が増大した理由は?

昨年の死亡者数(3)

 

橋爪 章

平成22年と平成23年の年齢別死亡の度合(当該年齢千人あたりの死亡数)を平成21年と比較すると次の通りです。
<平成21年と平成22年の比較>
年齢        男             女
55~64歳 0.0~0.2人減少    0.0~0.2人増加
65~74歳 0.7人減少~0.1人増加 0.1人減少~0.1人増加
75~84歳 0.8人減少~1.7人増加 0.1人減少~0.1人増加
85~94歳 2.1~4.2人増加    0.2~4.7人増加

<平成21年と平成23年の比較>
年齢        男             女
55~64歳 0.0~0.3人増加    0.2~0.3人減少
65~74歳 0.6人減少~0.4人増加 0.1~0.3人減少
75~84歳 3.0人減少~0.7人増加 0.0~0.9人減少
85~94歳 4.0~21.8人減少   0.8~11.8人減少
医学・医療の進歩を反映し、本来ならどの年齢においても改善基調であるべき年齢別死亡率が、平成22年と平成23年においては悪化している年齢が多くあります。
特に75歳以上の後期高齢者の年齢層において顕著です。
平成22年と平成23年の死亡数増加の理由です。
平成23年の悪化要因のひとつに東日本大震災による死亡数増加がありますが、平成23年よりも前年の平成22年のほうが悪化が目立ちます。
平成22年に、いったい何が起きたのでしょうか。

昨年の死亡者数(4)

 
平成22年は、政権交代後初の診療報酬改定の年でした。
この年、診療報酬は10年ぶりのネットプラス改定で、全体改定率は+0.19%(約700億円)でした。
医療に厳しい政権運営がなされたわけではありません。
診療報酬(本体)は+1.55%(約5,700億円)の改定で、内訳としては医科入院が+3.03%(約4,400億円)、医科外来が+0.31%(約400億円)、歯科が+2.09%(約600億円)、調剤が+0.52%(約300億円)で、薬価の-1.36%(約5,000億円)以外はすべてプラス改定という、多くの医療機関にとって経営改善に資する改定が行われています。
しかし、そもそも医療費の投入は国民の救命を目的として行われるものであるのに、結果として死亡率の悪化を招いているのは、効果的な投入がなされていなかったということになります。
平成22年改定においては、4400億円のプラスのうち4000億円が急性期入院医療に配分されています。
また、救命、産科、小児、外科手術に重点的な配分がなされ、病院勤務医の負担軽減も重点課題とされました。
これらの課題に重点配分がなされたということは、多くの高齢者に対して行われている慢性期医療については配分が手薄になったということもできます。
結果として高齢者の死亡率が高くなり、死亡数が急増したということができるかもしれません。
(『橋爪章のブログです』転載)

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コメント

『これらの課題に重点配分がなされたということは、多くの高齢者に対して行われている慢性期医療については配分が手薄になったということもできます。
結果として高齢者の死亡率が高くなり、死亡数が急増したということができるかもしれません。』
この結論、。

平成22年当時は、診療報酬改定だけでなく、官僚が手足を縛られて能力を発揮できない「政治主導」の時代でした。
政治の匙加減は津波災害以上に人命を奪うこともあるということです。
もちろん、政治主導が官僚主導よりも優れていれば、より多くの人命を救うこともあります。
政治家を選ぶのは「命懸け」でなければなりませぬ。

2010年が平成22年ですね。
できごと
3月26日 - 黄海で韓国の哨戒艦「天安(Cheonan)」が沈没。乗組員104名の内46名死亡。韓国は北朝鮮の魚雷が原因とし、北朝鮮はこれを否定。
6月2日- 鳩山由紀夫総理が総理大臣および民主党代表の職を辞することを表明。
6月8日- 菅直人を首班とする菅内閣が発足する。
6月13日 - 小惑星探査機はやぶさ、地球に帰還、大気圏再突入に燃え尽きた。 翌日、カプセルが回収された。
7月11日 - 第22回参院選が実施され民主党が惨敗、自民党が勝利し、参院の民主党が106議席、自民党が84議席に、与党が過半数に届かないためねじれ国会へ。
8月18日 - イラク駐留アメリカ軍の戦闘部隊が全て撤退完了。
9月7日 - 尖閣諸島中国漁船衝突事件。
10月2日 - 2010年尖閣諸島抗議デモ :数千人規模の反政府・反中国デモが行われ、日本を除く中国など世界中の主要メディアで報じられた[13]。
11月23日 - 延坪島砲撃事件が勃発 :朝鮮人民軍(北朝鮮軍)が韓国の延坪島に対して122多連装ロケット砲による170余発の砲撃を行う。韓国兵士2人が死亡、4人が重傷。民間人2人が死亡、4人が負傷。民家60件以上が延焼。韓国軍はk-9自走砲により80余発の対応射撃を行った。
12月7日 - 日本の金星探査機「あかつき」が金星に到達。

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