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2015年8月16日 (日)

又吉直樹と夏井いつき

「火花」と「スクラップ・アンド・ビルド」

  保健医療経営大学前学長・橋爪章

「火花」(作:又吉直樹)を読みました。
文藝春秋の9月号に第153回芥川賞受賞作が掲載されているというので購入したのですが、審査委員の選評も掲載されています。
「火花」は、近年のベストセラー小説よりは漢字比率が高い印象ですが、文章がすぅ~っと頭に入ってきます。
日本語の使い方がこなれているからにほかならず、やはり「文章がうまい」のでしょう。
山田詠美さんが選評に引用されていた文例です。
”劇場の歴史分の笑いが、この薄汚れた壁には吸収されていて、お客さんが笑うと、壁も一緒になって笑うのだ。”
文章だけではなく、感性も独特です。
これが芥川賞水準なのでしょう。
文藝春秋にはもうひとつの受賞作も掲載されています
「スクラップ・アンド・ビルド」(作:羽田圭介)です。
目次の見出しに「死を待ち望む祖父を介護する無職青年の成長譚」とあります。
こちらも面白そうです。
これから読みます。
(「橋爪章のブログです」転載)
▽かささぎ日誌
文藝春秋をまだ購入していない。
買うつもりでいるが、コンビニに置かれていたのは二冊で、つぎにいったときにはなくなっていた。

ピース又吉という芸人さんは先日「プレバト!」でみた。
俳句も絵手紙も才能あり1位をゲット。
まなざしの深さとおだやかさ、また、仙人めいたしぶさに感心させられた。
脊梁を貫いているものは、「普遍性」であるとおもう。
「九州俳句」誌の今号に、「俳句の授業」の夏井いつき氏をレポートしている。
それをここに転載しておきたい。このひともまた、ふとい芯をみせている。
かささぎの旗(26)
          姫野恭子
「今一番うけたい授業」
梅雨も中盤を過ぎた六月下旬の土曜。誘
ってくれる友ありて、近隣の城島町へ俳句
の授業を受けに行く。先生は、テレビで大
人気の辛口俳人・夏井いつき女史である。私
も一度、夏井先生の授業をみたことがあり、
あざやかな添削ぶりに驚かされた。また、大
学生の息子も番組をみたことがあると云い、
分かりやすい指導にしきりに感心していた。
一時間の授業にて、ライブ句会をなさった。
まず、俳句とはどういうものかを説明される。
575であること。
 季語がひとつあること。
ベテランならば季語がいくつあろうが構わな
いが、初心者はひとつにしぼること。と、こ
の二つだけを課される。ことばの音韻の数
え方は、「チューリップ」で覚えなさいと
指導される。これにすべての要素が入ってい
るからと。ちゅで一音、うーで2音、りで3音、
促音「っ」で4音、ぷで5音、わかりましたね!
(はいわかりました。)
では、今ごろのお天気の季語、ふたつあげます。
梅雨曇りと風薫る。このどちらかを使って一
句詠んでください。制限時間は五分です。。。
 あらかじめ手渡されていた短冊に夫々の
一句を書き、回収するスタッフに手渡す。会
場は満員だったが、多くがシニアの女性であり、
俳句を趣味とする人が集っているように見えた。
夏井いつき先生は、見た目ごく普通のおばさん。
黛まどかさんみたいに華やかな美女ではないが、
的確な句評と当意即妙の一直が、じつに鋭い。
 この日も句稿を集めるやいなや、すばやく
五つ特選句をえらんで、パソコンの映写機上
に高々と掲げられた。
 
  梅雨の雷赤子抱き上げ交差点
七十年前の壕跡夏来たる
ビル街に風吹き荒れるつゆぐもり
 
あと二句を完全には記憶できなかったが、
 梅雨曇り胃カメラのんで先急ぐ
 風薫る受けたい授業を妹と
こんな句だった。
一つ一つ、作者に名乗りをあげてもらい、解説。
一番の評価を得たのは、梅雨の雷の赤子句で、
「抱き上げ、という動作がリアルで動きが目に
浮かぶようだ」と、その映像性を挙げられた。
次は、防空壕の跡の句。作者がおっしゃるには、
近所にまだ防空壕が残っているとのことである。
これは夏来たるという季語がとても効いている。
おもしろい謎の句として、胃カメラのんだ句を
詠んだ女性に、なぜ先を急ぐのか何処へ急ぐの
かと質問なさる。若い作者答えて曰く、今朝
胃カメラのんだんです、ここへ来るので急ぎました。
 
印象的だったのは、ある少年がよいと思った句について、
どの部分が好きかと尋ねられたら、少年が「風吹き荒れる」
というところです、と先生に答えた点。それは、
 ビル街に風吹き荒れるつゆぐもり
という、これもまた映像的な一句だった。
少年の澄んだ耳は、句の音韻のもつリズムを
逃さなかった。なんとすごいことだろう。
驚いたことに、作者は、この日はじめて句作
したという、知人であった。
 いつき氏の髪のかんざし風薫る   かささぎ

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