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2014年12月14日 (日)

平成27年度介護報酬改定(17)通所介護の報酬・基準について(案)

平成27年度介護報酬改定(17)

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介護給付費分科会で示された「通所介護の報酬・基準について(案)」についてです。
これまでの議論において次のような意見がありました。
○家族の負担を軽減するレスパイト機能も重要な視点であるため、報酬上も適切に評価するべきではないか。
○送迎時間にはバラツキがあることや、送迎の際に様々なニーズに応えている実態があることから、サービス提供時間に含めることを検討していただきたい。
○本来、医療的ニーズが高い人は、訪問看護、訪問リハビリテーション、通所リハビリテーションで行うべきであり、通所介護に重度者が来るからといって、加算で評価するのか。
○認知症・重度者対応機能については、今後増えて行くことが見込まれるため、このことに対しての取組や報酬上の評価というものは大事。
○通所介護はこれまで以上に重医療、それと認知症を含む重介護の方に対応しながら成果を出すことが求められる。そのためには、今後は各専門職の関わりを強化してPDCAに基づくきめ細かい取組を行う必要があり、その取組を報酬上でも評価する必要がないか。
○大規模や重度の方々を多く受け入れている事業所は従来どおり看護職員の配置が望ましいが、小規模や比較的軽度の方が多い事業所では、外部の訪問看護などと契約をして、外から看護職員が入るという柔軟な仕組みも必要ではないか。
○地域連携拠点としての役割が機能するためには、その方策もあわせて考える必要があるのではないか。
○地域連携拠点となるためには、利用者が、事業所における日常の取組により、生きがいづくりや、社会参加を通じて地域に出ていく必要性を感じることが前提となる。そのためには、各専門職のかかわりを強化して質の高いサービスを提供するとともに、日頃から地域との交流を通じて地域に開かれた事業所とする必要がある。

論点と対応案は次の通りです。
<論点1>
認知症高齢者や重度の要介護者が増えていくと見込まれる中で、在宅生活を継続するためには、「認知症対応機能」、「重度者対応機能」、「心身機能訓練から生活行為力向上訓練まで総合的に行う機能」を充実させ、これらの機能を評価軸として、介護報酬上の評価を行ってはどうか。
論点1-①
認知症高齢者や重度要介護者を一定数以上受け入れ、かつ体制を確保している事業所を加算で評価してはどうか。
(対応案)
以下のいずれかの要件を満たし、介護職員又は看護職員を指定基準より常勤換算方法で複数以上加配している事業所を報酬の加算で評価する。
・利用者のうち認知症高齢者の日常生活自立度Ⅲ以上を一定割合以上受け入れ、かつ、認知症介護指導者研修、認知症介護実践リーダー研修又は認知症介護実践者研修を修了した者を提供時間を通じて専従で1以上配置している。
・利用者のうち要介護度3以上の利用者を一定割合以上受け入れ、かつ、看護職員を提供時間を通じて専従で1以上配置している。
※いずれの場合もサービスの提供方法として、「認知症の症状の進行の緩和」や「重度の要介護者であっても社会性の維持を図り在宅生活の継続」に資するケアを計画的に実施するプログラムを作成していることを要件とする。
論点1-②
地域で在宅生活が継続できるよう生活機能の維持・向上に資する効果的な支援を行う事業所を適切に評価するため、現行の個別機能訓練加算について、実効性を担保する仕組みや加算の算定要件を見直してはどうか。
(対応案)
・利用者の住まいを訪問し、在宅での生活状況や家族の状況を把握した上で、機能訓練を行うことが在宅生活の継続を支援するために効果的であると考えられるため、個別機能訓練加算の算定要件に居宅を訪問した上で計画を作成することを要件として加え、併せて加算の評価の見直しを行う。
・また、個別機能訓練加算(Ⅱ)は、残存機能を活用して生活機能の維持・向上に関する目標設定を行い、ADL及びIADL訓練など活動・参加へのアプローチを中心に行うものであるが、個別機能訓練加算(Ⅰ)と同様に筋力増強訓練や関節可動域訓練など心身機能へのアプローチを中心に行っている実態があるため、目的・趣旨を明確にするとともに、それぞれの加算の実行性を担保するため、それぞれの趣旨に沿った目標設定や実施内容等の項目を明示し、それらの項目を含んだ取組を行った場合に評価する。

<論点2>
利用者の地域での暮らしを支えるため、医療機関や他の介護事業所、地域の住民活動等と連携し、通所介護事業所を利用しない日でも利用者を支える地域連携の拠点としての機能を展開できるように、人員配置基準の要件を緩和してはどうか。
(対応案)
利用者が地域で主体的な暮らしを続けるためには、生活相談員の専従要件を緩和し、事業所内に限った利用者との対話を主体とした相談業務だけではなく、サービス担当者会議に加えて「地域ケア会議への出席」、「利用者宅に訪問し、在宅生活の状況を確認した上で、利用者の家族も含めた相談・援助」や「地域の町内会、自治会、ボランティア団体等と連携し利用者に必要な各種の生活支援を担ってもらう」等の社会資源の発掘・活用など、利用者の生活全般を支える取組については、生活相談員として通所介護を提供しているものとみなし、地域連携の拠点としての展開を推進する。

<論点3>
通所介護の基本報酬については、前年度の1月当たりの平均利用延人員数により事業所規模別の設定としているが、実態に応じて、現行の報酬設定をどのように考えるか。
(対応案)
小規模型通所介護については、通常規模型事業所と小規模型事業所のサービス提供に係る管理的経費の実態を踏まえ、その評価の適正化を行う。

<論点4>
地域で不足している看護職員の専門性を効果的に活かすことができるように、配置基準を見直してはどうか。
(対応案)
地域で不足している看護職員については、病院、診療所、訪問看護ステーションとの連携により健康状態の確認を行った場合、人員配置基準を満たしたものとみなす。

<論点5>
平成28年4月1日から地域密着型通所介護が創設されることに伴い、新たに報酬や基準省令を創設することが必要。
(対応案)
・地域密着型通所介護の基本報酬については、小規模型事業所の基本報酬を踏襲する。
・地域密着型通所介護は、少人数で生活圏域に密着したサービスであることから、地域との連携や運営の透明性を確保するため、新たに運営推進会議の設置を規定する。
・市町村の事務負担軽減の観点から、他の地域密着型サービスの運営推進会議等の開催回数より緩和し、地域密着型通所介護の運営推進会議の開催は、おおむね6月に1回以上とする。
※認知症対応型通所介護の運営推進会議は地域密着型通所介護に準ずる。

<論点6>
小規模な通所介護事業所が「小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所」や「通所介護(大規模型・通常規模型)のサテライト事業所」に移行する場合、その要件をどのように考えるか。
論点6-①
小規模な通所介護事業所が小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所に移行するにあたっては、本来の小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所の基準を満たすまで、経過措置を設けてはどうか。
(対応案)
・小規模な通所介護から移行する場合には宿泊室等が必要であるが、宿泊室等の設置には一定の経過措置(平成29年度末まで)を設ける。
・また、経過措置期間内に、通所介護としての人員配置で運営を行う場合には、小規模多機能型居宅介護の基本報酬に人員基準欠如減算(70/100)を適用する。
・指定申請の際、小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所の整備計画を策定し、市町村に提出する。
論点6-②
小規模な通所介護事業所が通所介護(大規模型・通常規模型)事業所のサテライト事業所へ移行するにあたっては、現行のサテライト事業所の取扱いに従って実施してはどうか。
(対応案)
・サテライト事業所については、一体的なサービス提供の単位として本体事業所に含めて指定する。
・同一法人のサテライト事業所となる場合のみ移行が可能である。

<論点7>
通所介護事業者が、通所介護と介護予防・日常生活支援総合事業における通所事業を同一の事業所において一体的に運営する場合の人員・設備の取扱いについては、現行の介護予防通所介護に準ずるものとしてはどうか。
(対応案)
通所介護事業者が、通所介護と総合事業における通所事業を同一の事業所において一体的に運営する場合の人員・設備の取扱いは、通所事業の類型に応じて、以下のとおりとする。
① 通所介護と「現行の通所介護相当のサービス」を一体的に運営する場合
→ 現行の介護予防通所介護に準ずるものとする。
② 通所介護と「通所型サービスA(緩和した基準によるサービス)」を一体的に運営する場合
→ 従事者が専従要件を満たしているとみなし、要介護者数だけで介護給付の基準を満たし、要支援者には必要数。

<論点8>
通所介護事業所の設備を利用して宿泊サービスを実施している事業所について、利用者保護の観点から、届出制の導入、事故報告の仕組みを構築するとともに、情報の公表を推進してはどうか。
(対応案)
・宿泊サービスの提供日数にかかわらず、宿泊サービスを提供する場合、事業所の基本的事項等について指定権者への届出を義務付けることとする。
・宿泊サービスの提供により事故が発生した場合には、通所介護と同様の対応(市町村・利用者家族・居宅介護支援事業者等への連絡、損害賠償の措置等)を義務付ける。
・介護サービス情報公表制度を活用し、通所介護事業所の基本情報に宿泊サービスの情報(指定権者へ届け出る事業所の基本的事項等と同内容)を加え、利用者や介護支援専門員に適切に情報が提供される仕組みとする。
※認知症対応型通所介護の設備を利用して宿泊サービスを実施している場合も同様の対応を行う。
【指定権者へ届け出る基本的事項等(検討中の案)の内容】
○指定通所介護事業所(指定認知症対応型通所介護事業所)の事業所番号
○事業所の名称、事業所の所在地、事業所の連絡先
○宿泊サービスの利用定員、営業日、提供時間
○宿泊サービスの人員配置状況
○宿泊室の提供状況(個室、個室以外、個室以外の場合はプライバシーの確保方法)
○消防設備の設置状況

<論点9>
利用者が自ら事業所に通う場合(家族等が送迎を実施する場合も含む)や事業所において送迎を実施していない場合には、その利用者に対する報酬を実態にあわせ、適正化してはどうか。
(対応案)
送迎を行っていない場合(利用者が自ら通う場合、家族等が送迎を行う場合等の事業所が送迎を実施していない場合)は減算の対象とする。

<論点10>
送迎時に行った居宅内介助等を通所介護の所要時間に含めることにより評価してはどうか。
(対応案)
・送迎時に行った居宅内介助等(電気の消灯・点灯、着替え、ベッドへの移乗、窓の施錠等)を通所介護の所要時間に含めることとする。
・所要時間に含めることができる時間は、居宅内介助等の所要時間が過剰とならないように30分以内とするとともに、ケアプランと通所介護計画に位置付けた上で実施する。
・一定の有資格者が行うこととする。

<論点11>
所要時間7時間以上9時間未満の通所介護の提供後から、自主事業の宿泊サービス実施前までの間に日常生活上の世話を行った場合、延長加算が算定可能であることをどう考えるか。
(対応案)
・通所介護の延長加算は、実態として通所介護の設備を利用して宿泊する場合は算定不可とする。
・また、介護者の更なる負担軽減や、仕事と介護の両立のため、更に延長加算を強化する。

(保健医療経営大学 学長ブログ転載)

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