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2014年12月22日 (月)

東京昆虫記・中山宙虫と原田浩佑の俳句にあるリリシズム

第二回霏霏賞準賞

東京昆虫記  中山宙虫

標本となって夕凪ぐ街にいる

渋谷色の蛾が落ちているカフェテラス

神宮へ虫とり網が追って行く

ビル壁を蟻たちがゆく錦糸町

夏霧のなかに東京昆虫記

打水や路地で売られる割れせんべい

音のない機影送っている八月

とうきょうの虫籠きれぎれ鳴いている

立体交差のかげでこおろぎ胃を満たす

俯いても仰いでも秋御苑ゆく

(中山宙虫ブログ「おじさん日記」より転載)

▽かささぎの独り言

保健医療経営大学の学園祭・たかやな祭での連句興行のとき、谷口慎也先生にたずねられた。
なかやまそらんさんはどこの所属ですか。
ええっと、たしかあれは『麦』でしたよ。
とこたえたが、しまった。ヒヒにも所属してたんだ。
と、まず、これをみておもった。
つぎに、連作として最高によいできだな。と感じる。

連作は正岡子規の短歌に始まる。
ちょうどいまよんでいる、島木赤彦の文章にある。
おなじテーマのをよむことで、重層的な効果をうむ。
また、それ一個としても鑑賞できる。


ふつうなら挙句におくだろう句をトップに据えた意外性。
地名がどれもきれいにきまってはっきりとした像をむすぶ。
三句目虫取り網、六句目割れせんべい、九句目のこおろぎの胃袋。
このリアルさが全体を内側から支える核となっている。

時節柄川柳家なら代々木公園をだしたいだろな。ということも考え、デングにも蚊にもいっさい手をださなかったことが俳人の志だとかんじた。

啓蟄や手塚治虫はベレー帽  原田浩佑(20代)

 『青年よ!内燃せよ!』山田耕司の文章から引用(円錐63号)

かたつむり町の小さな映画館  原田浩佑

耳掻きは銀河に最も近きもの  原田浩佑
相槌の少し遅れる春の闇
大きめの靴で夏野を歩きけり
満月は象の受胎を告げに来る
ギター掻く第六弦は父である
暮秋とは二重まぶたのことですか

父の句、すきだ。

ふたえまぶた。
これ、ミヤザキー博多への高速バス・フェニックス号の車中でみた映画『横道世之助』の大学入学の冒頭場面を唐突に連想。
ひじょうにせつなく、秀逸だったから。

以上の原田浩佑作品は、味元昭次『円錐以前の原田浩佑君』(円錐63号)

耳鳴りをつららと分かちまどろみぬ  原田浩佑
陣痛のぶどう一粒転びけり         同

いじょうは、円錐63号作品『文鎮』より。

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コメント

ひろっていただいて感謝。
連句のイメージは並べる時に役立ちます。
それを少し乱しながら、統一感を持たせるように。
今年も押し詰まってきました。
よいお年を。

いま工場の納会が終わりました。
一本締めでした。
クリスマスイブも昨日も今日も残業、有難いことです。
日本が世界が平和でありますように。
よいおとしを。

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