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2014年11月11日 (火)

患者申出療養(1)(2)「混合診療」の拡大

患者申出療養(2)

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中医協総会で示された患者申出療養の枠組み案は次の通りです。
1 患者の申出から医療の実施までの流れについて
(1)患者申出療養としては初めての医療を実施する場合
①患者からの申出
○患者は、かかりつけ医等の協力も得ながら(※)、臨床研究中核病院又は患者申出療養についての窓口機能を有する特定機能病院に申出を行う。
特定機能病院が申出を受けた場合、当該特定機能病院は臨床研究中核病院に共同研究の実施を提案するものとする。
(※)患者は、患者申出療養としての医療を受けることについてかかりつけ医等と相談を行うことができる。
かかりつけ医等は、患者からの相談に応じ、患者が有効性・安全性について理解・納得した上で申出するための支援を行う。
○臨床研究中核病院及び患者申出療養を実施しようとする特定機能病院は上述の窓口機能として、患者の申出に対応するための専門部署を設けるものとする。
○臨床研究中核病院又は患者申出療養についての窓口機能を有する特定機能病院が患者からの申出に対応できない場合には、対応可能な医療機関に紹介する。
②臨床研究中核病院からの申請
○臨床研究中核病院は、患者から申出を受け、患者申出療養としての実施が可能であると判断した場合には、実施計画及び安全性・有効性等のエビデンス並びに患者からの申出であることを示す書類(※)を添付の上、国に申請する。
(※)臨床研究中核病院がエビデンスを用いて患者に対して十分説明し、患者が有効性・安全性について理解・納得した上で申出しているものであることの確認を含む。
○患者が、患者申出療養についての窓口機能を有する特定機能病院に申出を行った場合は、臨床研究中核病院は当該特定機能病院を共同研究医療機関として申請することができる。
③国における安全性・有効性等の審査
○国は、臨床研究中核病院からの申請を受けて、患者申出療養に関する会議において安全性・有効性及び実施計画の妥当性を確認する。
○国は、申請から原則6週間で当該医療の実施の可否を判断する。
持ち回りによる審議を行う場合には、審議に参加した者の意見を明確に記録する等、会議の開催と同等の透明性を確保することとする。
医学的判断が分かれる場合等、6週間で判断できない場合は、全体会議を開催して審議する。
○保険収載を目指すことを前提としていることから、明らかに疾病又は負傷の治療とはいえないものを除き、一定の安全性・有効性が確認されたものについて、患者申出療養の対象とする。
④医療の実施
○申出を受けた臨床研究中核病院又は特定機能病院で実施する。
ただし、申出を受けた臨床研究中核病院又は特定機能病院以外の患者に身近な医療機関であっても協力医療機関(※)となることができ、その場合は、当該医療機関を協力医療機関として最初から申請することで、当該医療機関でも受診できるようにする。
(※)協力医療機関とは、臨床研究中核病院と連携して、患者申出療養を実施する医療機関をいう。
○対象となった医療及び当該医療を受けられる医療機関は、国が速やかにホームページで公開する。
○定期的(少なくとも1年に1回)のほか、必要に応じ、実績等について臨床研究中核病院から国への報告を求める。
(2)患者申出療養として前例がある医療を他の医療機関が実施する場合
①患者からの申出
○患者は、かかりつけ医等の協力も得ながら(※)、臨床研究中核病院等のほか、患者に身近な医療機関(かかりつけ医等も含む)に申出を行う。
(※)患者は、患者申出療養(仮称)としての医療を受けることについてかかりつけ医等と相談を行うことができる。
その際、かかりつけ医等は、患者からの相談に応じ、患者が有効性・安全性について理解・納得した上で申出するための支援を行う。
○患者に身近な医療機関が患者からの申出に対応できない場合には、対応可能な医療機関に紹介する。
②患者に身近な医療機関からの申請
○患者に身近な医療機関が申出を受けた場合には、患者からの申出であることを示す書類(※)を添付の上、当該医療を実施している臨床研究中核病院に申請を行う。
(※)患者に身近な医療機関がエビデンスを用いて患者に対して十分説明し、患者が有効性・安全性について理解・納得した上で申出しているものであることの確認を含む。
③臨床研究中核病院における実施体制の審査
○臨床研究中核病院は、医療の内容に応じて設定された実施可能な医療機関の考え方(※)を参考に、患者に身近な医療機関における実施体制を個別に審査する。
(※)例えば、合併症の発現可能性や、薬剤量調節の難易度などのリスクを踏まえて示すものとする。
○臨床研究中核病院は、申請から原則2週間で当該医療の実施の可否を判断する。
○臨床研究中核病院の判断後、速やかに地方厚生局に届出を行うこととする。
④医療の実施
○臨床研究中核病院の承認により、協力医療機関を随時追加する。
厚生労働省は、臨床研究中核病院に対し、協力医療機関をできるだけ拡大するよう要請する。
○実施計画対象外の患者からの申出は、臨床研究中核病院で安全性、倫理性等の検討を行った上で国に申請し、国は患者申出療養に関する会議を開催して個別に判断する。
2 患者申出療養の対象となる医療のイメージについて
(1)先進医療の実施計画(適格基準)対象外の患者に対する療養
高齢者、病期の進んだ患者、合併症を有する患者等
(2)先進医療として実施されていない療養
一部の国内未承認・海外承認医薬品等の使用、実施計画が作成されていない技術等
(3)現在行われている治験の対象とならない患者に対する治験薬等の使用
治験の枠組み内での柔軟な運用(日本版コンパッショネートユース)では対応できない患者
3 具体的な運用として、引き続き検討を要するものについて
(1)患者申出療養におけるインフォームド・コンセントの内容・手続等
(2)臨床研究中核病院及び特定機能病院の申出や相談の応需体制等
(3)実施可能な医療機関の考え方
(4)患者申出療養に関する会議の具体的な進め方等
(5)薬害、副作用等発生時の対処方法等
(6)実施計画対象外の患者からの申出に係る国の審査の在り方
(7)報告、情報公開の在り方

患者申出療養(1)

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11月5日の中医協総会で患者申出療養(仮称)の具体的運用についての議論がなされています。
患者申出療養とは、保険診療と保険外の自由診療を併用する「混合診療」の拡大を検討していた政府の規制改革会議が今年6月に提言し、導入方針が閣議決定された新制度です。
新成長戦略の一つと位置づけられ、来年の通常国会で法改正し、2016年度からの実施が予定されています。

現行制度では混合診療は原則禁止で、保険診療に自由診療を組み合わせると、本来なら保険が使える部分も含めて全額自己負担となります。
混合診療を無制限に認めると患者の経済力によって医療に差が出てくるおそれがあること、安全性・有効性が確認されていない医療が広がるおそれがあること、新規の医療技術や新薬の保険適用への動きが停滞するおそれがあることなどの理由により、混合診療は原則禁止となっています。
混合診療が例外的に認められている(保険外併用療養費制度)のは、差額ベッド代、大病院の初診料、予約・時間外診療など限定的なもの(選定療養)と、将来の保険適用導入を前提とした先進医療(評価療養)のみです。
「患者申出療養」は、この例外を拡大しようとするものです。
規制改革会議の提言では、新制度の目的を、治療に対する患者の主体的な選択権と医師の裁量権を尊重するため、困難な病気と闘う患者が治療の選択肢を拡大できるようにするため、としています。
「患者申出療養」の仕組みは、患者が未承認の新薬や医療機器による治療を申し出た場合、医師は、臨床研究中核病院と協力し、混合診療の申請ができるようにするものです。前例のない治療の場合は、臨床研究中核病院の申請を受けた国が安全性・有効性を迅速(原則6週間)に審査し、前例のある治療の場合は、中核病院が原則2週間で判断します。
基準を満たせば、臨床研究中核病院と連携する身近な医療機関でも治療を受けることができるようになります。
現実的には未承認医療技術の安全性・有効性を6週間で確認することは困難ですので、保険診療よりはリスクが高まります。
「患者申出療養」については、中医協での議論の後、社会保障審議会医療保険部会で議論され、制度導入のための健康保険法改正案が来年の通常国会に提出される予定です。

(保健医療経営大学 学長ブログ転載)

▽かささぎ日誌

ねずみ。わが家でも出没。
殺鼠剤をまいにち食べに来ますが、しにません。
おかしいなあ。

なぜねずみというのか、なぞなんだって。
ね、は、根のかたすくにに通じる。
ねは十二支のはじまりでもある。
すべてのはじまりに「ね」がある。

こないだの根津芦杖の恋句。
どうよむのがその句のこころだろう。

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