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2014年10月21日 (火)

地域医療構想策定ガイドライン(3)(4)医療需要と病床の必要量の推計

地域医療構想策定ガイドライン(4)

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地域医療構想における将来の医療需要と病床の必要量の推計に当たっては、検討会において次の留意点が示されています。
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① 社会保障・税一体改革の推計では、各医療機能の将来の患者数について、一定の仮定を置いて推計を行っているが、DPCデータやレセプトデータなどのデータを活用して、できる限り、患者の状態や診療実態により即した推計を行う必要があるのではないか。
② 社会保障・税一体改革の推計では、平均在院日数や在宅・外来等への移行について、一定の仮定を置いて推計を行っているが、DPCデータやレセプトデータなどのデータを活用して、できる限り、患者の状態や診療実態を踏まえた前提のもとに推計を行う必要があるのではないか。
③ 都道府県間・構想区域間の患者の流出入や地域差の要因分析等を踏まえた推計をどのように行うか。
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言及されている「社会保障・税一体改革の推計」とは、「医療・介護に係る長期推計」(平成23年6月)で示されている2025年の医療の需要(1日当たり利用者数等)と供給(必要ベッド数)の推計方法のことです。
その推計方法については、以下の通りです。
(推計はパターン1とパターン2の2通りで行われていますが、以下はパターン1の説明です。)
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[推計方法について]
1. まず、現在(平成20年)の1日当たりの一般病床の入院患者80万人/日について、現在の性・年齢階級別のサービス利用状況をそのまま将来に投影した場合(現状投影シナリオ)、2025年における1日当たりの一般病床入院患者数は97万人/日となる。
また、長期療養の患者については、療養病床の現在の1日当たりの患者数21万人/日が、現状投影シナリオでは31万人/日となる。
よって、入院患者の合計は128万人/日となる。
2. 次に、1.で算出した一般病床の入院患者を高度急性期患者、一般急性期患者、亜急性期・回復期リハ等患者に按分する。
その結果、高度急性期患者19万人/日、一般急性期患者49万人/日、亜急性期・回復期リハ等患者29万人/日となる。(長期療養患者は、31万人/日)
→ 按分の比率としては、社会保障国民会議における医療・介護費用シミュレーション(平成20年10月)の仮定(改革シナリオ(B3シナリオ))の2:5:3を用いている。
・まず、一般病床の基準病床数に占める「急性期病床(高度急性期・一般急性期)必要数」を算出。
DPC及びDPC準備病院を急性期(高度急性期・一般急性期)の病院全体の代表と仮定。当該病院における各疾患(MDC主要疾患群16分類)の患者発生数に各疾患の平均在院日数(例:眼科8.6日、脳神経疾患20.3日等)を乗じたものの合計を、病床稼働率(0.8)で割り戻し、「急性期病床(高度急性期・一般急性期)必要数」を算出。その結果、一般病床の基準病床数に占める割合が約7割となった。
・次に、「急性期病床(高度急性期・一般急性期)必要数」のうち、高度急性期病床数を算出。高度急性期医療ニーズについて、特定機能病院の平均入院医療費収入程度以上の医療を行っているケース(4400点/日/人)と仮定。
それを上回っているケースが入院全体の15.6%(件/日ベース)であったので、一般病床の入院患者のうちの高度急性期医療ニーズを約2割と仮定。
・以上から、高度急性期患者:一般急性期患者:亜急性期・回復期リハ等患者の比率を2:5:3と仮定。
3. 次に、2.で按分した高度急性期、一般急性期、亜急性期・回復期リハ等及び長期療養の患者について、それぞれ、政策により、平均在院日数の短縮等が起こると仮定(改革シナリオ)し、患者数を推計。
・高度急性期については、平均在院日数を2割短縮することとし、患者数も2割短縮し、19万人から16万人となる。(減少分の患者は、亜急性期・回復期リハ等、在宅医療・外来対応にそれぞれ1/2ずつ移行と仮定)
・一般急性期については、平均在院日数を3割短縮することとし、患者数も3割短縮し、49万人から33万人となる。(減少分の患者は、亜急性期・回復期リハ等、在宅医療・外来対応にそれぞれ1/2ずつ移行と仮定)
・亜急性期・回復期リハ等については、高度急性期と一般急性期から患者が約11万人移行するが、全体として平均在院日数を2割短縮することとし、患者数は29万人から31万人となる。(減少分の患者は、長期療養・介護・外来に移行
と仮定)
・長期療養については、亜急性期・回復期リハ等からの移行が2万人/日、介護施設への移行で5万人/日の減少。全体として平均在院日数を1割短縮することとし、25万人/日となる。
4. 3.で算出した高度急性期患者16万人/日、一般急性期患者33万人/日、亜急性期・回復期リハ等患者31万人/日、長期療養患者25万人/日、の患者数について、それぞれの病床稼働率で割り戻し、必要病床数を算出。
・高度急性期病床16万人/病床稼働率70%=22万床
・一般急性期病床33万人/病床稼働率70%=46万床
・亜急性期・回復期リハ等31万人/病床稼働率90%=35万床
・長期療養25万人/病床稼働率90%=28万床
※ なお、高度急性期、一般急性期、亜急性期・回復期リハ等、長期療養の他に、「地域一般病床」を設けた場合の病床数を推計。
→ 「地域一般病床」については、概ね人口5~7万人未満の自治体において整備され、高度急性期から亜急性期・回復期リハ等までの医療を提供する病床とし、高度急性期病床の1/6と一般急性期病床の1/4と亜急性期・回復期リハ等の1/4で構成すると仮定。
・高度急性期病床22万床×5/6=18万床
・一般急性期病床46万床×3/4=35万床
・亜急性期・回復期リハ等病床35万床×3/4=26万床
・地域一般病床4万床+11万床+9万床=24万床
5. 在宅医療の患者については、患者調査から65歳以上人口の在宅医療受療割合を0.56%とし、それを将来の65歳以上人口に乗じて、推計。
改革シナリオで2025年の在宅医療の患者29万人と推計。
・在宅医療の患者には、往診、訪問診療、医師・歯科医師以外の訪問が含まれている。
・平成20年の患者調査から、65歳以上の在宅医療患者数16.3万人/65歳以上人口2899万人=0.56%と計算。
・これを現状投影した場合、2025年の高齢者の在宅医療患者推計値は65歳以上人口3635万人×0.56%=20.4万人。
・改革シナリオでは、在宅医療患者数は2015年に1.2倍、2020 年に1.3倍、2025年に1.4倍に増加すると仮定し、2025年の在宅医療患者数は、2025年の65歳以上人口3635.3965万人×0.5623%×1.4=28.6万人と計算。
【推計に使用している主なデータ】
・患者調査(平成20 年)
・医療費の動向~MEDIA(平成21 年度)
・病院報告(平成23 年)
・日本の将来推計人口(平成18 年12 月推計)
・社会医療診療行為別調査(平成21 年) 等
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地域医療構想策定ガイドライン(3)

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先週末(17日)、第2回地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会が開催され、「構想区域の設定の考え方について」「2025年の医療需要と各医療機能の必要量の推計方法について」が議題とされました。
構想区域の設定の考え方については、医療介護総合確保促進法において都道府県が定めることになっている医療介護総合確保区域と連動します。
この総合確保区域については、「地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針」(本年9月12日公布)において、「二次医療圏及び老人福祉圏域を念頭に置きつつ、地域の実情を踏まえて設定するものとする」とされています。
現行の二次医療圏には、人口規模や面積に大きな差がある圏域があること、大幅な患者の流出入が発生している圏域があること、圏域によっては、基幹病院へのアクセスに大きな差が生じていること、から見直しが必要な圏域があります。
現行の二次医療圏については、以下のような圏域の見直し基準が示されています。
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「医療計画について」(平成24年3月)
特に、人口規模が20万人未満であり、且つ、二次医療圏内の病院の療養病床及び一般病床の推計流入入院患者割合(以下「流入患者割合」という。)が20%未満、推計流出入院患者割合(以下「流出患者割合」という。)が20%以上となっている既設の二次医療圏については、入院に係る医療を提供する一体の区域として成り立っていないと考えられるため、設定の見直しについて検討することが必要である。なお、設定の見直しを検討する際は、二次医療圏の面積や基幹となる病院までのアクセスの時間等も考慮することが必要である。
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また、地域医療構想は「将来の医療提供体制に関する構想」であることから、構想区域については、現行の二次医療圏に拘泥せず、将来(2025年)における
①人口規模
②患者の受療動向(流出率・流入率)
③疾病構造の変化
④基幹病院までのアクセス時間等の変化
等の要素を勘案して、定める必要があります。
各都道府県は、以上のような点を踏まえて、病床の機能の分化と連携を推進するための区域としての構想区域を定めることになります。
現実的には二次医療圏と構想区域とが異なる設定となるのは混乱のもとになりますので、各都道府県は厚生労働省が示した見直し基準に将来の動向も加味して現行の二次医療圏の具体的な見直し方針を示し、それをもって構想区域とすることになるでしょう。

(保健医療経営大学 学長ブログ転載)

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