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2014年9月21日 (日)

第六十一回長崎原爆忌平和祈念俳句大会の作品集から 

八月の影のひとつとして歩く    谷川彰啓(大分)
クルス灼け千年先も爆心地      同
語り部の声は十字架爆忌くる     同
満員の電車を止める爆心地      同

浦上の水平線の人柱    北野昭夫(熊本)

まぼろしの声の林立ながさき忌  矢野緑詩(福岡)

蚊柱の耳元を過ぐ原爆忌   近藤 輝(熊本)

改憲あるな老婆は十薬干している  松尾すみ子(長崎)

サクラはいつも骨のかたちに爆心地  小山淑(長崎)

蝉しんしん二親しらぬ妻とゐる   柳原天風子

浦上の川は渡らぬ母の夏   宮崎包子

八月や水分けて呑む爆心地  西山常好

ナガサキ全滅の報耳にあり夏野  舛田傜子(長崎)

原爆忌アインシュタイン舌だすな  坂口圭秀 (長崎南山高3年)

夕立や転生信じる爆心地  江良 修

カステラの薄紙を剥ぐ南風かな   石丸響子(愛媛県立松山東高2年)

僕という獣の匂い夜干梅    阿部慶太(愛媛県立伯方高2年)

白南風の軍港一つ洗い上ぐ  下岡和也 (愛媛県立松山東高3年)

じいちゃんが私に語る原爆忌  永峯伊織 (精道三川台中学1年)

以上、入賞句とその周辺より引用しました。

ところで、。
かささぎの旗は俳句づくりに熱心ではありませんのに、毎年この大会にだけは投句しております。選者のえらい先生たちの生の声が聞けること、素材が素材なために、歴史や政治までも含めた声が聞けます。
作品集をのぞくたび、毎回あたらしい発見と学びがあります。
しらないことばっかりだとおもう。

ことしの八女関連の投句も記録しておきます。

坂の街 知らぬ戦の 原爆忌   田中恵美子(福岡)
炎昼や 人もさめゆく 反戦歌     同

お帰りの声ある三和土風は死す   八山呆夢(福岡)
爆心地緑陰の下死者の声       同

丁寧に水打つ今日は八月九日   東妙寺らん (福岡)
取り出して洗う目玉や原爆忌     同

夏の日に裸足のゲンを再読す    古賀音彦(福岡)
石蕗は熱き光で灰になる       同

コンビニに寄らずに帰ろ原爆忌   姫野恭子(福岡)
花ござにまろべば離(か)るる霊と肉   同

見せかけの平和ゴクリとソーダ水  青翠エメ(福岡)
健脚の老婆が灼ける遠い坂     同

らんさんの取り出して洗う目玉、これはリアルでも喩の句、いまだから描けた句ですね。
金子とうた先生が、入賞句の「改憲あるな老婆は十薬干している」を高評価されたのとおなじ視点を内包します。
音彦さんのつわぶきの句。わたしはなぜ、つわぶきなんだろう。と気になった。
もしや原爆資料館でそのようなものを飾ってあったのか。
えめさんの二つの句、わたしは健脚の老婆の句をすごいな。と思った。
どこでだれがどういうふうにしてなくなっていったのか。
きっとはるかどこかできちんと見ている存在があると信じたい。

わたしの花ござの句は、杉山洋画伯の句、被爆の記憶を強く残す句から出ている。
このかたの筆圧つよき文章にはしばしば圧倒されるのであるが、俳句もすごいものをもっておられる。来年はお誘いしたいものだ。投句をぜひにと。あるいは語って欲しく思う。最後の語り部として。だって、ひろしまとながさきをいちどきに体験されたかたはそうそういないにちがいない。

(原爆資料館の展示について、さだまさしの記憶をもとに書かれた杉山洋おんじいの文章を引用します。句もここに書かれています。)

引用元;http://ameblo.jp/yameyobanashi/entry-11585033788.html

「旅供養」と副題のある さだまさしの『神の恵みと戦った長崎の少年』のなかから「国際文化会館」についての下記の一文を紹介させてもらう

(前文略)

「今はもう国際文化会館も無くなり ほぼ  その辺に近年美しい原爆資料館か゛造られている 

残念ながら 美しく脚色された「原爆資料」は もうかってのように哀しいほどの強い体温を伝えなくなってしまった。 

当時は今のように まるで美術館のような静謐な照明も 静かに流れてくる音楽もない 勿論 ガラスの奥に「作り物」のように飾られた「遺物」といった演出もなかった 

その分 胸に迫る「実感」があったのだ 

只のフロアに 漠然と並べられたガラスケースをのぞきこむと 数センチ先に 焼け焦げた嬰児の屍体が放り出すように置いてあり 溶けたガラス瓶に食い込むように 真っ白い誰かの指の骨が置いてあった
善知鳥吉左の八女夜話
演出も効果もない 現実にこれはあったことなのだよと まさに その様は身の毛もよだつもので 子共心に確かな命の叫びと無残な爆弾への怒りが聞こえてきた」 

さだまさしの 静かだが怒りの声が聞こえてくるではないか 


ヒロシマの幼児の屍体の絵と被爆兵看護のときの句を再録してさだまさしの『旅供養』のお供をする

さださん 老画家の我儘を許して下さい

 広島第一陸軍病院大田分院にて


 

     蝿払う小指坡飛びけり備前ござ  

 

 

 

     蝉時雨 名もなき兵を野焼きせり   

 

(敬称略) 右  昭和三十八年作 「蝕B」

 

 

(追伸)

それにしても、アインシュタイン舌だすな、の句、まいった。
ジュニアの部、つよい!

朝から、ヒットラーの予言、というサイトにつかまってしまい、長文のサイトを一気に読んでしまいました。ふしぎさが韻文的。

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