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2014年2月 8日 (土)

平成26年度診療報酬改定の動向(137)          先進医療の保健適用など

保健医療経営大学学長

橋爪章

2014 年 2 月 7 日 平成26年度診療報酬改定の動向(137)

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【薬学的管理及び指導の充実について】
●薬剤服用歴管理指導料におけるお薬手帳の特例
薬剤服用歴管理指導料について、お薬手帳を必ずしも必要としない患者に対し特例を新設する。
<現 行>
[算定要件]
注 患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。
イ~ロ 略
ハ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
ニ~ホ 略
<改定案>
[算定要件]
注 患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に算定する。
ただし、次に掲げるハを除くすべての指導等を行った場合は、所定点数にかかわらず、処方せんの受付1回につき○点を算定する。
イ~ロ 略
ハ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
ニ~ホ 略
●服薬状況等の確認のタイミングの明確化
薬剤服用歴管理指導料について、服薬状況並びに残薬状況の確認及び後発医薬品の使用に関する患者の意向の確認のタイミングを、調剤を行う前の処方せん受付時とするよう見直す。

【医療技術の適切な評価】
●今般改定された「手術報酬に関する外保連試案(以下「外保連試案」という。)第8.2版」において、「外保連試案第8版」と比較して相当程度人件費の増加及び減少が認められた手術を対象として、材料に係る費用の占める割合にも配慮をしつつ、手術料の見直しを行う。
●画像等手術支援加算のうちナビゲーションによるものについて、医学的な有用性に基づき、3次元画像と術野の位置関係をリアルタイムに把握するものであることを明確化する。
<現 行>
ナビゲーションによるものとは、手術前又は手術中に得た画像を3次元に構築し、手術の過程において、手術を補助する目的で用いることをいう。
<改定案>
ナビゲーションによるものとは、手術前又は手術中に得た画像を3次元に構築し、手術の過程において、3次元画像と術野の位置関係をリアルタイムにコンピューター上で処理することで、手術を補助する目的で用いることをいう。
●K555 弁置換術の注に規定されている心臓弁再置換術加算について、過去に心臓弁手術を行ったものに対してK555弁置換術以外の弁置換を伴う術式を行った場合にも算定できる旨を明確化する。
<改定案>
弁輪拡大術を伴う大動脈弁置換術
注 過去に心臓弁手術を行ったものに対し、弁手術を行った場合には、心臓弁再置換術加算として、所定点数にK555弁置換術の所定点数の100分の50に相当する点数を加算する。
大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)
注 過去に心臓弁手術を行ったものに対し、弁手術を行った場合には、心臓弁再置換術加算として、所定点数にK555弁置換術の所定点数の100分の50に相当する点数を加算する。
●植込型中心静脈カテーテルについて、中心静脈栄養だけでなく化学療法等も一般に広く行われていることから、その使用実態を踏まえて診療報酬上の名称等の見直しを行う。
<改定案>
植込型カテーテルによる中心静脈注射(1日につき)
1 G001静脈内注射、G004点滴注射、G005中心静脈注射又は植込型カテーテルによる中心静脈注射のうち2以上を同一日に併せて行った場合は、主たるものの所定点数のみ算定する。
2 区分番号C104に掲げる在宅中心静脈栄養法指導管理料を算定している患者に対して行った植込型カテーテルによる中心静脈注射の費用は算定しない。
3 区分番号C108に掲げる在宅悪性腫瘍患者指導管理料又は区分番号C108-2に掲げる在宅悪性腫瘍患者共同指導管理料を算定している患者について、区分番号C001に掲げる在宅患者訪問診療料を算定する日に併せて行った植込型カテーテルによる中心静脈注射の費用は算定しない。
4 6歳未満の乳幼児に対して行った場合は50点を加算する。
中心静脈注射用植込型カテーテル設置(栄養用を含む)
●冠動脈インターベンションについて、緊急に実施するものと待機的に実施するものの評価の見直しを行う。
<改定案>
経皮的冠動脈形成術
1 急性心筋梗塞に対するもの ◯点(新)
2 不安定狭心症に対するもの ◯点(新)
3 1、2以外のもの ◯点(新)
経皮的冠動脈ステント留置術
1 急性心筋梗塞に対するもの ◯点(新)
2 不安定狭心症に対するもの◯点(新)
3 1、2以外のもの ◯点(新)

【医療技術の評価及び再評価】
医療技術評価分科会における検討結果等を踏まえ、既収載技術の再評価(廃止を含む)、新規技術の保険導入を行う。
(評価・再評価を行う技術の例)
① 網膜再建術
② ゲル充填人工乳房を用いた乳房再建術
③ 内視鏡下鼻・副鼻腔手術
④ 拡大胸腺摘除術(重症筋無力症に対する)の評価の見直し
⑤ 深鎮静
⑥ 処置における小児加算の対象拡大
⑦ EDチューブ挿入固定
⑧ 小児・先天性心臓手術における同一部位の入れ替え再手術
⑨ 経皮的脳血管内血栓回収術
⑩ 腰椎穿刺
⑪ 時間外緊急院内検査加算の評価の見直し

(廃止を行う技術の例)
①密封小線源治療(旧型コバルト腔内照射)
②遊離脂肪酸(NEFA)

【画像撮影診断料等の見直し】
64列以上及び16列未満のマルチスライス型CT及び3テスラ以上及び1.5テスラ未満のMRIによる撮影に対する評価の見直し並びに眼底カメラ撮影についてアナログ撮影の場合及びデジタル撮影の場合についての評価を医療技術評価分科会での評価結果等を踏まえて新設する。

【先進医療からの保険導入】
先進医療会議における検討結果を踏まえ、新規技術について保険導入を行う。
(優先的に保険適用すべきとされた医療技術)
① 難治性眼疾患に対する羊膜移植術
② X線CT画像診断に基づく手術用顕微鏡を用いた歯根端切除手術
(再掲)
③ 腹腔鏡下子宮体がん根治手術
④ 光トポグラフィー検査を用いたうつ症状の鑑別診断補助
⑤ 内視鏡下筋膜下不全穿通枝切離術
⑥ 歯科用CAD/CAMシステムを用いたハイブリッドレジンによる歯冠補綴(再掲)
⑦ 胸腔鏡下動脈管開存症手術
⑧ 腹腔鏡下スリーブ状胃切除術

【胃瘻等について】
●胃瘻造設術の評価を見直すとともに、胃瘻造設時の適切な嚥下機能検査に係る評価を新設する。
<現 行>
胃瘻造設術  10,070点
[算定要件]
胃瘻造設術を行う際には、胃瘻造設の必要性、管理の方法及び閉鎖の際に要される身体の状態等、療養上必要な事項について説明を行うこと。
<改定案>
胃瘻造設術  ◯点(改)
[算定要件]
① 胃瘻造設術を行う際には、胃瘻造設の必要性、管理の方法及び閉鎖の際に要される身体の状態等、療養上必要な事項について、患者及び家族への説明を行うこと。
② 胃瘻造設後、他の保険医療機関に患者を紹介する場合は、嚥下機能訓練等の必要性、実施するべき内容、嚥下機能評価の結果、家族への説明内容等を情報提供すること。
[施設基準]
以下の①又は②のいずれかを満たす場合は、所定点数による算定とする。満たさない場合は、所定点数の◯/100に相当する点により算定する。
① 頭頸部の悪性腫瘍患者に対する胃瘻造設術を除く年間の胃瘻造設術の実施件数が、◯件未満であること。
② 頭頸部の悪性腫瘍患者に対する胃瘻造設術を除く年間の胃瘻造設術の実施件数が◯件以上かつ、下記のア及びイを満たすこと。
ア 胃瘻造設患者全例に嚥下造影又は内視鏡下嚥下機能評価検査を行っていること。
イ 経口摂取以外の栄養方法を使用している患者であって、以下のa又はbに該当する患者(転院又は退院した患者を含む。)の合計数の◯%以上について、1年以内に経口摂取のみの栄養方法に回復させていること。
a. 新規に受け入れた患者で、鼻腔栄養又は胃瘻を使用している者
b. 当該保険医療機関で新たに鼻腔栄養又は胃瘻を導入した患者
● (新) 胃瘻造設時嚥下機能評価加算 ◯点
[算定要件]
① 胃瘻造設術を所定点数により算定できる保険医療機関において実施される場合は、所定点数による算定とする。それ以外の保険医療機関に於いて実施される場合は、所定点数の◯/100に相当する点により算定する。
② 嚥下造影又は内視鏡下嚥下機能評価検査を実施し、その結果に基づき、胃瘻造設の必要性、今後の摂食機能療法の必要性や方法、胃瘻抜去又は閉鎖の可能性等について患者又は患者家族に十分に説明・相談を行った上で胃瘻造設を実施した場合に算定する。ただし、内視鏡下嚥下機能評価検査による場合は、実施者は関連学会等が実施する所定の研修を終了しているものとする。
③ 嚥下造影、内視鏡下嚥下機能評価検査は別に算定できる。
④ 嚥下造影、内視鏡下嚥下機能評価検査を他の保険医療機関に委託した場合も算定可能とする。その場合、患者への説明等の責任の所在を摘要欄に記載することとし、受託側の医療機関は、施設基準(関連学会の講習の修了者の届出等)を満たすこと。
[経過措置]
平成○年○月○日までの間は、上記②のうち研修に係る要件を満たしているものとする。
●高い割合で経口摂取可能な状態に回復させている場合の摂食機能療法の評価の見直しを行う。
摂食機能療法
(新) 経口摂取回復促進加算 ◯点
[算定要件]
① 鼻腔栄養又は胃瘻の状態の患者に対して、月に◯回以上嚥下造影または内視鏡下嚥下機能評価検査を実施した結果に基づいて、カンファレンス等を行い、その結果に基づいて摂食機能療法を実施した場合に、摂食機能療法に加算する。
② 治療開始日から起算して◯月以内に限り加算する。
③ 実施した嚥下造影または内視鏡下嚥下機能評価検査の費用は所定点数に含まれる。
[施設基準]
① 新規の胃瘻造設患者と他の保険医療機関から受け入れた胃瘻造設患者が合わせて年間◯名以上いること。
② 経口摂取以外の栄養方法を使用している患者であって、以下のア又はイに該当する患者(転院又は退院した患者を含む。)の合計数の◯%以上について、1年以内に経口摂取のみの栄養方法に回復させていること。
ア) 新規に受け入れた患者で、鼻腔栄養又は胃瘻を使用している者
イ) 当該保険医療機関で新たに鼻腔栄養又は胃瘻を導入した患者
③ 摂食機能療法に専従の言語聴覚士が◯名以上配置されていること。
④ ②の基準について、新規に届出を行う場合は、届出前○月の実績をもって施設基準の適合性を判断する。
●胃瘻抜去術の技術料を新設する。
(新) 胃瘻抜去術 ◯点

【新規特定保険医療材料等に係る技術料等の新設】
●C2として、既に保険収載され、現在準用点数で行われている25技術及び4月1日からの保険適用が承認された新規材料に伴う新規技術について、新たに技術料や管理料を新設する。
●E3として、既に保険収載され、現在準用点数で行われている19の検査について、新たに検査実施料を新設する。また、技術革新等により臨床的意義、利便性の向上等を伴う体外診断用医薬品について保険適用を行う際の申請区分を見直し、適切な評価を行う。

(保健医療経営大学 学長ブログ転載)

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