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2013年10月17日 (木)

平成26年度診療報酬改定の動向(52) 医療安全対策

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2013 年 10 月 17 日 平成26年度診療報酬改定の動向(52)

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診療報酬改定結果検証部会のとりまとめのうち、「医療安全対策や患者サポート体制の評価の効果の調査」については次の評価が行われています。
・平成24年度診療報酬改定では、感染防止対策加算について、医療安全対策加算とは別の評価体系に改めるとともに、感染防止対策チームの人員要件を緩和した感染防止対策加算2を新設し、感染防止対策加算2を算定している医療機関は感染防止対策加算1を算定する医療機関と連携していることとしたが、感染防止対策加算1もしくは2を届け出ている病院の施設基準の届出時期としては、診療報酬改定直後が最も多かった。
感染防止対策加算の届出施設の多くは医療安全管理部門とは別に専門の感染制御チームを設置している。
感染制御チームを設置し院内感染防止対策に取り組んだ結果として、「職員の感染防止対策の知識や意識が向上した」「感染発生や感染防止対策に関する情報が感染制御チームに一元化した」「病室や水回り環境の清潔保持等、環境の整備が進んだ」「職員による院内感染防止の取組が徹底して行われるようになった」などの効果を挙げる施設が8割を超えた。
抗菌薬の適正使用を図るために実施している取組内容としては、感染防止対策加算1の届出施設では、他の施設と比較して、「抗菌薬の使用に関する届出制の採用」「抗菌薬の血中濃度測定とそれに基づく適正な投与設計」「院内微生物学的検査を実施できる体制の確保」「耐性菌検出状況調査と抗菌薬使用状況調査の連携」等、抗菌薬の適正使用を図るための様々な取組が積極的に行われている。
・平成24年度診療報酬改定において、他の医療機関と連携した感染防止対策の取組について「感染防止対策地域連携加算」が新設されたが、こうした他の医療機関と連携して感染防止対策に取り組むことについて、効果があったと回答した割合を合わせたものは約8割となった。
・新規入院患者千人あたりのMRSA及び多剤耐性緑膿菌の感染者数が大きく減少していることから、感染防止対策の促進効果はあったものと考えられる。
・平成24年度診療報酬改定では、医療従事者と患者との対話を促進するための一定の資格を有する者による患者等に対する相談窓口の設置など、患者サポート体制を充実させるための具体的な対応策をあらかじめ準備し、患者の不安の解消に積極的に取り組んでいる医療機関への評価を新設したが、新設された患者サポート体充実加算を届けている施設において、患者相談支援窓口を医療安全対策加算の窓口とは独立して専門部署を設置している施設は約6割あった。
・患者相談支援窓口では、「患者・家族からの相談への対応」「患者相談支援担当者間での患者相談内容に関する情報共有と対応会議」「担当医師から患者等への説明の際の同席」等、患者と医療従事者との対話を促進するための取組を積極的に行っている。
・患者相談窓口での説明や文書について、多くの患者は「わかりやすかった」と回答した。
患者相談窓口を利用した結果、多くは問題や疑問・不安がある程度解決している。
患者相談窓口の職員の対応に対する満足度も高い。
患者にとって、患者相談窓口は評価されている。
褥瘡患者管理加算及び栄養管理実施加算については、加算の要件を入院基本料、特定入院料の算定要件として包括して評価するとともに、栄養管理実施加算については、平成23年度末時点で届出を行っていない医療機関は、平成25年度末までに栄養管理体制を整備することとされたが、平成23年度末時点で「栄養管理実施加算」の届出を行っていない医療機関が多く、その理由として最も多かったのは、「管理栄養士がいない」であり、これらの医療機関のうち半数以上が、平成25年度末までに管理栄養士の確保について、「目処がまったく立っていない」状況である。
・療養病棟療養環境加算、診療所療養病床療養環境加算については、評価体系を見直し、原則を下回る病棟については、療養環境の改善計画を策定させることを要件としたが、平成24年9月末時点で半数以上の診療所が「診療所療養病床療養環境加算」、「診療所療養病床療養環境改善加算」のいずれの届出も行っていない状況であり、多くは、今後「診療所療養病床療養環境加算」の「届出を行う予定はない」と回答している。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▼用語

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(メチシリンたいせいおうしょくブドウきゅうきん、Methicillin-resistant Staphylococcus aureusMRSA)とは、抗生物質メチシリンに対する薬剤耐性を獲得した黄色ブドウ球菌の意味であるが、実際は多くの抗生物質に耐性を示す多剤耐性菌である。なお、生物種としてはあくまで黄色ブドウ球菌であるので、生物学的な詳細は同記事を参照のこと。

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