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2013年8月14日 (水)

平成26年度診療報酬改定の動向(17)(18)(19) 負担の公平感確保と死質を高めることにむけて

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2013 年 8 月 14 日 平成26年度診療報酬改定の動向(19)

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国民会議報告書の「医療保険制度改革」の「3-(1)財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保」に記載されている事項は次の通りです。
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・医療保険制度について、「財政基盤の安定化」と「保険料に係る国民の負担に関する公平の確保」を図ることが必要である。
・「財政基盤の安定化」については、国民皆保険制度の最終的な支え手である国民健康保険の財政基盤の安定化が優先課題となる。
・国民健康保険は、被用者保険と比べて、①無職者・失業者・非正規雇用の労働者などを含め低所得者の加入者が多い、②年齢構成が高く医療費水準が高い、③所得に占める保険料負担が重いといった課題を抱えており、市町村が多額の赤字補填目的の法定外繰入を行っている。さらに、保険財政運営が不安定となるリスクの高い小規模保険者の存在や、地域ごとの保険料格差が非常に大きいという課題もある。
・国民皆保険制度を守るためには、国民健康保険が抱える財政的な構造問題や保険者の在
り方に関する課題を解決していかなければならない。
・このためには、従来の保険財政共同安定化事業や高額医療費共同事業の実施による対応を超えて、財政運営の責任を都道府県にも持たせることが不可欠であり、国民健康保険の保険者の都道府県移行が必要となる。
・その際、財政基盤の強化のために必要な公費投入だけでなく、保険料の適正化など国民健康保険自身の努力によって、国民健康保険が将来にわたって持続可能となるような仕組みについても検討すべきである。
・国民健康保険の保険者を都道府県とした後であっても、国民健康保険の運営について、都道府県・市町村・被用者保険の関係者が協議する仕組みを構築しておくことも必要である。
・多くの非正規雇用の労働者が国民健康保険に加入しており、被用者保険の適用拡大を進めていくことも重要である。
・「保険料に係る国民の負担に関する公平の確保」については、まず、国民健康保険の低所得者に対する保険料軽減措置の拡充(軽減判定所得の基準額の引き上げ)が考えられる。
・医療保険制度における保険料の負担については、負担能力に応じて応分の負担を求めることを通じて保険料負担の格差是正に取り組むべきである。
・国民健康保険において、相当の高所得の者であっても保険料の賦課限度額しか負担しない仕組みとなっていることを改めるため、保険料の賦課限度額を引き上げるべきである。
・被用者保険においても標準報酬月額上限の引上げを検討するべきである。
・後期高齢者支援金負担について、2015年度からは被用者保険者間の負担の按分方法を全面的に総報酬割とし、被用者保険者間、すなわち協会けんぽと健保組合、さらには共済組合の保険料負担の平準化を目指すべきである。
・所得の高い国民健康保険組合に対する定率補助も、保険料負担の公平の観点から、廃止に向けた取組を進める必要がある。
・後期高齢者医療制度については、創設から既に5年が経過し、現在では十分定着していると考えられる。今後は、現行制度を基本とし、後期高齢者支援金に対する全面総報酬割の導入を始め、必要な改善を行っていくことが適当である。
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つまるところ、「財政基盤の安定化」のための財源は、「保険料に係る国民の負担に関する公平の確保」の大義名分により、高所得者や総報酬額が大きな健康保険組合から捻出することになります。

2013 年 8 月 13 日 平成26年度診療報酬改定の動向(18)
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国民会議報告書の「医療・介護サービスの提供体制改革」の「2-(7)改革の推進体制の整備」に記載されている事項は次の通りです。
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・都道府県ごとの「地域医療ビジョン」等の策定、これらを踏まえた医療機能の分化、医療・介護提供者間のネットワーク化等の医療・介護の一体改革、さらには国民健康保険の保険者の都道府県への移行は、いずれも国民皆保険制度発足以来の大事業になる。
・市町村ごとに中学校校区単位の地域包括ケアシステムを構築することも介護保険創設時に匹敵する難作業となろう。
・社会保障制度改革を実現するエンジンとして、政府の下に、主として医療・介護サービスの提供体制改革を推進するための体制を設けなければならない。
・まず取り組むべきは、各2次医療圏における人口構成や有病率等のデータを基に各地域における医療ニーズを予測し、各地域の医療提供体制がそれに合致しているかを検証した上で、地域事情に応じた医療・介護サービス提供体制のモデル像を描いていくことである。
・このデータ解析により、実情に合っていないと評されることもある現今の2次医療圏の見直しも可能となる。
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国民皆保険制度発足以来の大事業と介護保険創設時に匹敵する難作業を、精緻なデータ解析によって遣り遂げようということです。

2013 年 8 月 12 日 平成26年度診療報酬改定の動向(17)
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国民会議報告書の「医療・介護サービスの提供体制改革」の「2-(6)医療の在り方」に記載されている事項は次の通りです。
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・多様な問題を抱える患者へは領域別専門医による診療よりも総合的な診療能力を有する医師(総合診療医)による診療の方が適切な場合が多い。
・「総合診療医」は地域医療の核となり得る存在であり、その専門性を評価する取組(「総合診療専門医」)を支援するとともに、その養成と国民への周知を図ることが重要である。
・激務が指摘される医療機関の勤務環境を改善する支援体制を構築する等、医療従事者の定着・離職防止を図ることが必要である。特に、看護職員については、養成拡大や潜在看護職員の活用を図るために、看護大学の定員拡大及び大卒社会人経験者等を対象とした新たな養成制度の創設、看護師資格保持者の登録義務化等を推進していく必要がある。
・医師でなければ担えない業務以外の仕事も医師が担っているために医師不足が深刻化している側面がある。その観点から、医師の業務と看護業務の見直しは、早急に行うべきである。
・死生観・価値観の多様化も進む中、「個人の尊厳が重んぜられ、患者の意思がより尊重されるよう必要な見直しを行い、特に人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備すること」が求められている。
・医療の在り方については、医療提供者の側だけでなく、医療を受ける国民の側がどう考え、何を求めるかが大きな要素となっている。超高齢社会に見合った「地域全体で、治し・支える医療」の射程には「QOD(クォリティ・オブ・デス)を高める医療」も入ってくる。
・人生の最終段階における医療の在り方について、国民的な合意を形成していくことが重要であり、そのためにも、高齢者が病院外で診療や介護を受けることができる体制を整備していく必要がある。
・慢性疾患の増加は、低い確率でも相対的に良いとされればその医療が選択されるという確率論的医療が増えることにつながる。そのため、医療行為による予後の改善や費用対効果を検証すべく、継続的なデータ収集を行うことが必要である。
・関係学会等が、日々の診療行為、治療結果及びアウトカムデータ(診療行為の効果)を、全国的に分野ごとに一元的に蓄積・分析・活用する取組を推進すること、国が保有するレセプト等データの利活用を促進することなどは、データに基づく医療システムの制御という可能性を切り開くものであり、日本の医療の一番の問題であった、制御機構がないままの医療提供体制という問題の克服に資する。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「総合診療専門医」を待望する世論は数十年来続いています。
医療は生命を左右する業務ですので、「この程度でいい」ということは難しく、どうしても専門分化せざるを得ません。
総合診療専門医は、多くの診療領域それぞれについて、領域別専門医と同程度の高い専門性を有していることが理想ですが、そのようなスーパーマンがいるはずはありません。
すなわち、総合診療専門医とは、多くの診療領域について「この程度でいい」という妥協のもと、幅広い領域の診療を行う医師ということになります。
総合診療専門医が市民権を得るための条件は、市民が総合診療専門医によって提供される技術水準に妥協できるかにかかっています。
医師の業務の一部を他職種に分担させることも、医師以外の職種の人によって提供される技術水準に妥協できるか、の問題です。
終末期医療について「病院外で診療や介護を受けることができる体制を整備」することについても、病院より劣る医療環境で提供される医療の技術水準に妥協できるか、の問題です。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▼かささぎのお盆日誌

きのうから長いお盆休みが始まりました。
日頃の不信心を少し悔い、長男を連れてうぶすなの神さまへお花を替えにゆく。

参道のこみちの草が伸びていた。意外な気がした。
お宮に着くと、さらに意外だったのは、花が骸骨状態だったこと。
観音堂の花器にも、お弘法さんの花器にも花はなかった。
ハルエばあちゃんは歩けなくなったあとも家からお宮がみえるとこまで行って、手をあわせていたくらいだから、お盆にはこっちへきたに違いないのだ。きっとびっくりしたことだろう。
それで家から持っていった浦島の花とデンドロビウムの黄色の花をさして、やかんの水を差す。長男にはお宮の榊を切り出してもらい、それを活け、なんとか格好をつけた。

素直に息子が従ってくれたことが嬉しい。
お宮の小世話人になっているからといいきかせて、連れてきたのだ。

まったく親のこころ子知らず、というわけでもないようです。
少しずつすこしずつ良くなるように、どうかご先祖様お守りください。

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