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2013年6月23日 (日)

医療法等改正法案(1)(2)  全体像と機能分化の方法

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2013 年 6 月 23 日 医療法等改正法案(2)

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医療部会の資料によると、現在の性・年齢階級別の医療サービス利用状況をそのまま将来に投影した場合、1日当たり入院者数は、133万人→162万人(2025年)に増加します。
このニーズに対応する必要病床数は、一般病床で107万床→129万床に、病床総数で166万床→202万床に急増します。
しかし、我が国は、諸外国に比べ人口当たり病床数は多いが医師数は少ない中で、このように病床を増やしていくことは「非現実的」だと医療部会の資料には記載されています。
医療資源を効果的かつ効率的に活用していくことが求められ、そのためには病床の機能分化を進め、機能に応じた資源投入を図ることにより、入院医療全体の機能強化と在宅医療等の充実を図ることが必要だということです。
機能分化を推進する仕組みとしては、次の3つの方法が挙げられています。
○医療機関による報告(平成26年度~)
医療機関が、その有する病床において担っている医療機能の現状と今後の方向を選択し、病棟単位で、都道府県に報告する制度が設けられます。
報告を受けた都道府県は、各医療機関からの報告内容について、患者・住民にわかりやすい形で公表し、患者・住民は、各医療機関の機能を適切に理解しつつ利用します。
○機能分化の支援
都道府県は、補助金を活用して、医療関係者による地域における医療機関の機能分化の取組の支援を行います。
また、診療報酬の活用についても検討されます。
○地域医療ビジョンの策定(平成27年度~)
都道府県は、地域の医療需要の将来推計や報告された情報等を活用して、二次医療圏等ごとの各医療機能の将来の必要量を含め、その地域にふさわしいバランスのとれた医療機能の分化と連携を適切に推進するための地域医療のビジョンを策定し、医療計画に新たに盛り込み、さらなる機能分化を推進します。
国は、都道府県における地域医療ビジョン策定のためのガイドラインを策定します(平成26年度~)。

2013 年 6 月 22 日 医療法等改正法案(1)
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20日に開催された社会保障審議会医療部会において、医療法等改正法案の全体像(医療法等改正法案による対応の方向性)が次のように示されました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(病院・病床機能の分化・連携)
1 病床の機能分化・連携の推進
2 在宅医療の推進
3 特定機能病院の承認の更新制の導入
(人材確保・チーム医療の推進)
4 医師確保対策(地域医療支援センター(仮称)の設置)
5 看護職員確保対策(看護師復職支援のための届出制度)
6 医療機関における勤務環境の改善
7 チーム医療の推進(特定行為に係る看護師の研修制度等)
(医療事故の原因究明・再発防止)
8 医療事故に係る調査の仕組み等の整備
(臨床研究の推進)
9 臨床研究の推進(臨床研究中核病院(仮称)の位置づけ)
(その他)
10 外国医師等の臨床修練制度の見直し
11 歯科技工士国家試験の見直し
12 持分なし医療法人への移行の促進
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1 病床の機能分化・連携の推進(医療法関係)については、
① 各医療機関が、その有する病床の医療機能(急性期、亜急性期、回復期等)を都道府県知事に報告する仕組みが創設されます。
② 都道府県は、医療計画の一部として、地域の医療需要の将来推計や、医療機関から報告された情報等を活用して、二次医療圏等ごとに各医療機能の必要量等を含む地域の医療提供体制の将来の目指すべき姿(地域医療ビジョン)を策定します。
また、これらと併せて、国・都道府県・病院・有床診療所の役割や、国民・患者の責務が規定されます。
2 在宅医療の推進(医療法関係)については、医療計画において、在宅医療についても5疾病5事業と同様、達成すべき目標や医療連携体制に関する事項の記載が義務づけられます。
3 特定機能病院の承認の更新制の導入(医療法関係)については、高度の医療の提供等を担う特定機能病院について、その質を継続的に確保するため、更新制が導入されます。
4 医師確保対策(医療法関係)については、都道府県に対して、キャリア形成支援と一体となって医師不足病院の医師確保の支援等を行う地域医療支援センター(仮称)の設置の努力義務規定が創設されます。
5 看護職員確保対策(看護師等確保促進法関係)については、看護職員の復職を効果的に支援する観点から、看護師免許等の保持者について、都道府県ナースセンターへの届出制度が創設されます。
6 医療機関における勤務環境の改善(医療法関係)については、国における指針の策定など医療機関の勤務環境改善のための自主的なマネジメントシステムが創設されるとともに、都道府県ごとに、こうした取組を支援する医療勤務環境改善支援センター(仮称)の設置等が規定されます。
7 チーム医療の推進については
① 診療の補助のうち高い専門知識と技能等が必要となる行為を明確化するとともに、医師又は歯科医師の指示の下、プロトコール(手順書)に基づきその行為を実施する看護師に対する研修の仕組みが創設されます。(保健師助産師看護師法関係)
② 診療放射線技師の業務範囲が拡大されます(診療放射線技師法関係)
③ 歯科衛生士の業務実施態勢が見直されます(歯科衛生士法関係)
8 医療事故に係る調査の仕組み等の整備(医療法関係)については、医療事故の原因究明と再発防止を図るため、医療機関に対する院内調査の実施が義務付けられ、各医療機関から報告のあった調査結果の分析や再発防止策に係る普及・啓発を行うとともに、遺族や医療機関の求めに応じて医療事故に係る調査を行う第三者機関の設置等が規定されます。
9 臨床研究の推進(医療法関係)については、日本発の革新的医薬品・医療機器の開発などに必要となる質の高い臨床研究を推進するため、国際水準の臨床研究や医師主導治験の中心的役割を担う病院を臨床研究中核病院(仮称)として位置づけます。
10 外国医師等の臨床修練制度の見直し(外国医師等が行う臨床修練に係る医師法第十七条等の特例等に関する法律関係)については、臨床修練制度について、手続・要件の簡素化を行うとともに、研修目的に加えて、教授・臨床研究目的の場合における診療行為が新たに認められます。
11 歯科技工士国家試験の見直し(歯科技工士法関係)については、現在都道府県が行っている試験について、国による実施に見直されます。
12 持分なし医療法人への移行の促進(医療法等一部改正法関係)については、持分あり医療法人が持分なし医療法人に移行するための移行計画を策定し、都道府県知事がこれを認定する仕組み等が設けられます。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

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