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2013年2月19日 (火)

筑後六市の医療と地域の活性化(7) 大牟田市~病院が多いほど競争で余計な投資を迫られる

保健医療経営大学学長

橋爪章

2013 年 2 月 19 日 筑後六市の医療と地域の活性化(7)

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大川市(2病院619床、28医科診療所、20歯科診療所)と八女市(8病院1446床、55医科診療所、40歯科診療所)では市民が費やした医療費と市内の医療施設へ支払われた診療報酬に大きな差はありません。
両市民のための医療はほぼ市内でカバーできており、市外受診者数に相当する患者数くらいは市外から受診に訪れているものと思われます。
ところで大牟田市には全国平均(人口10万あたり6.9病院1375床)を大きく上回る数の病院病床があります。
大牟田市の医療施設(25病院4532床129医科診療所、81歯科診療所)へは748億円の診療報酬が支払われている計算ですので、市民が費やした医療費530億円との差の218億円もの巨額が市外から流入してきていることになります。
しかし、これらの医療費が市内で循環しているとは限りません
競合する医療施設が多い地域では、医療施設間の過当競争により高額医療機器や先進医療技術への投資比重が大きくなります。
高度医療であればあるほど、取り引き業者は遠く外資系企業代理店など市外業者の比重が高まり、巨額の医療費は市内の医療機関を一時通過するだけとなってしまいます。

医療という産業は、その経済規模の大きさから、地域の資金流出や資金流入を決定づける産業だということができます。
日本全体の経済復興についても、医療を通じた資金の流れが健全な循環構造となっているかどうかが重要なポイントです。

残念ながら、わが国の医薬品・医療機器産業は1兆5千億円の輸入超過となっており、医療財源は全額を国内で調達しているにかかわらず、年々、巨額が海外へ流出しています。
地域的にも、国家的にも、病気が軽いうちに受診して地域内(国内)の医療資源で医療のほとんどを賄うような気運を形成してゆきたいものです。
医療費が地域内を循環すれば、地域経済はどこまでも明るくなってゆきます。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▼鵲の一人ごと

ちょうど筆者の親たちが介護世代であるため、折あるごとに書く事柄が、学長ブログ本文と連句的に響きあっていたことが度々あった。
なかでも、久留米の気骨の人、神津呂伊利先生がお父上を亡くされたころに、克明に書いてくださった介護日誌風の記録は、いまも忘れがたい。

病で八女市内の病院に入院した友を見舞って、それを思い出しました。
きれいに改装された病院。
三階まであがると、ナースステーションには受付名簿がありました。
じぶんは誰で、患者とはどういう関係なのかを記します。
呂伊利先生がおっしゃっていたのは、これだったんだ。
と思いました。
急にその病院が頼もしくさえ思えました。

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