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2013年2月10日 (日)

医療と税(1)  仕入税額の消費税増税分まで患者が負担するのだが

保健医療経営大学学長

橋爪章

2013 年 2 月 10 日 医療と税(1)

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1月31日に予定されていた社会保障審議会の診療報酬調査専門組織(医療機関等における消費税負担に関する分科会)の開催が中止されました
中止理由は「諸般の事情」としかアナウンスされていません。
この分科会は消費税率の引き上げにあたり昨年の6月に設置されたもので、6月、7月、8月、10月と4回開催されています
消費税は平成元年4月1日に税率3%で導入され、平成9年4月1日に5%に引き上げられています。
そして平成26年4月1日に
8%に、平成27年10月1日に10%に引き上げられます。

消費税は、製造、卸、小売りといった取引の各段階ごとに、各事業者の売上に課税されますが、課税の重複を回避するため、前段階で負担した税額(仕入税額)を控除する多段階課税の仕組みです。
すなわち、消費税の実質的な負担者は最終消費者で、納税義務者は事業者ということになります。
土地の譲渡・賃貸、金融・保険、医療、教育、福祉、住宅家賃は非課税です。
医療が非課税ということで、社会保険診療報酬は非課税です。
医療機関が卸から仕入れる時には仕入税額を負担し、卸が医療機関から回収した消費税を納税(あるいは前段階の仕入税額として負担)しますが、社会保険診療報酬は非課税ですので、仕入税額を最終消費者(患者、保険者)へ請求することはできません。
このような仕入税額のことを控除対象外消費税等負担額と言いますが、消費税率が引き上げられると、この負担額が増加します。
控除対象外消費税額は法人税法、所得税法上、損金あるいは必要経費に算入することができますが、医療機関の負担額が増加することに変わりありません。
平成元年導入時や平成9年引上げ時には、医療経済実態調査のデータを基に、入院環境料等や各種指導料、検査判断料等を引き上げ、医療機関の収支が悪化しないような対応がなされています。
薬価を決定する際にも消費税が配慮されています。

すなわち、患者や保険者は、医療に「消費税」という税は支払っていませんが、消費税相当額が含まれた診療報酬を窓口負担や保険料として支払っているということになります。
「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」(平成24年8月22日)でも、次のような煮え切れない条文となっています。
「医療機関等における高額の投資に係る消費税の負担に関し、新たに一定の基準に該当するものに対し区分して措置を講ずることを検討し、医療機関等の仕入れに係る消費税については、診療報酬等の医療保険制度において手当をすることとし、医療機関等の消費税の負担について、厚生労働省において定期的に検証を行う場を設けることとするとともに、医療に係る消費税の課税の在り方については、引き続き検討する。」(第七条一のト)

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▼かささぎの一人ごと

煮え切らない条文をわかりやすい言葉に直すと

「医療は非課税、んがそれは嘘っぱちで、ていうか、ことばのアヤで、薬や機材資材などの仕入れにはことごとく消費税を支払うから、そのぶんのマイナスに見合うべき金額を、お上が診療報酬の点数でもっともらしい名前をつけて補うので、案ずるでない。」

っちゅうことですかい。
ややこしや。

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コメント

医療消費税

検索43位。
24位くらいにある、梅村聡のここがおすすめです。
とくに、「ブラックボックス」の見出しのところ。ぎょ。

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