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2013年1月10日 (木)

社会保障審議会医療保険部会における議論の整理  (昨日の会議だ)

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2013 年 1 月 10 日 社会保障審議会医療保険部会における議論の整理

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昨日(平成25年1月9日)、社会保障審議会医療保険部会で「議論の整理」が次のように取りまとめられています。
ここで行われている「議論」とは、「社会保障・税一体改革大綱」を受けて平成25年度予算編成までに議論を尽くしておくべき3つの課題 (協会けんぽの財政問題への対応、70歳から74歳の間の患者負担の取扱い、高額療養費制度の改善に向けた財源を含めた課題)等についてです。
なお、下記の「議論の整理」はあくまで審議会における議論の整理です。
実際の施策に反映されるか否かは、政権の判断に委ねられます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

1.協会けんぽの財政対策
○ 協会けんぽについては、リーマンショックによる被保険者の報酬の下落等による財政悪化を受け、平成22年度から平成24年度末までの間、被用者保険における後期高齢者支援金(以下「支援金」という。)の3分の1を総報酬割にするとともに、国庫補助率を13%から16.4%に引き上げる等の措置を講じている。
○ 当部会では、平成22年改正健康保険法附則第2条において、「協会けんぽの財政状況、高齢者の医療に要する費用の負担の在り方についての検討状況、国の財政状況その他の社会経済情勢の変化等を勘案し、24年度までの間に検討を行い、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずる」と規定されていることから、平成25年度以降の協会けんぽの財政対策について議論を行った。
○ 議論では、現行の協会けんぽの保険料率10%は、加入者、事業主にとって大変重い負担となっており、他の被用者保険との保険料率の格差も拡大する傾向にあることから、協会けんぽの財政基盤の強化、安定化のための具体的な方策を講じなければならないという意見が多かった。協会けんぽの財政基盤の強化、安定化を検討するに当たっては、高齢者 医療の在り方等の見直しが必要であることから、社会保障制度改革国民会議における議論等を踏まえた見直しが実施されるまでの間の当面の対応として、準備金を取り崩せば保険料率10%が維持できる平成26年度までの2年間、現行の措置(国庫補助率16.4%、支援金の1/3について総報酬割)を延長することはやむを得ないとの意見が多かった。他方、多くの健保組合で赤字となっている実態を考慮して方策を検討すべきとの意見や、協会けんぽの財政状況は改善しており現行の措置を延長する必要はないとの意見もあった。
○ また、国庫補助率を法定上限の20%に引き上げる措置を講ずべきとの意見があった。さらに、国庫補助率を16.4%とする措置を継続するのであれば、総報酬割(支援金の1/3)によって財源を捻出するという健保組合等による負担の肩代わりではなく、国の責任で財源を確保すべきとの意見もあった。

2.高齢者医療制度における支援金の負担の在り方等
○ 高齢者医療制度の見直しについては、平成24年6月15日の3党(自公民)の確認書において、「今後の高齢者医療制度にかかる改革については、あらかじめその内容等について三党間で合意に向けて協議する」とされ、その後成立した社会保障制度改革推進法の規定において、社会保障制度改 革国民会議の検討事項とされている。
○ 他方、大綱において、「高齢者医療の支援金を各被用者保険者の総報酬に 応じた負担とする措置について検討する。」こととされていることから、当部会では、支援金の総報酬割の在り方を中心に高齢者医療制度の在り方について検討を行った。
○ 総報酬割は、所得に関わらず保険料率が平準化されるため、最も公平な制度であることから、将来的には全面総報酬割に移行すべきとの意見が多かった。他方、総報酬割は被用者保険者間の負担の付け替えでしかなく、納得できないという意見もあった。
○ 総報酬割とすべきかどうかは、所得格差の状況を含め医療保険制度全体の負担の公平性に関する議論が必要であり、社会保障制度改革国民会議等における高齢者医療制度全体の議論の中で検討すべきとの意見があった。また、全面総報酬割に移行する際は、高齢者医療制度への公費拡充等の改革とセットで議論されるべきとの意見があり、協会けんぽに投入されている公費のうち、全面総報酬割によって不要となる部分について、協会けんぽの国庫補助率20%の引上げに使うべきとの意見や、前期高齢者の給付費に充当することによって被用者保険全体の負担軽減を図るべきとの意見があった。

3.70歳から74歳の患者負担の取扱い
○ 70歳から74歳の患者負担については、平成20年4月から法律上2割負担とされているが、毎年度約2000億円の予算措置により、1割負担に凍結されている。
○ これについて、大綱において、「70歳以上75歳未満の方の患者負担について、世代間の公平を図る観点から、見直しを検討する。」、「平成24年度は予算措置を継続するが、平成25年度以降の取扱いは平成25年度の予算編成過程で検討する。」とされていることから、平成25年度以降の取扱いについて、本来の2割負担に戻すのかどうかという点と、2割負担に戻すとすれば、どのような形で戻すかという点を中心に当部会で議論を行った。
○ 前者については、他の世代との負担の公平性の観点から、早急に法律上の2割負担に戻すべきとの意見が多かった。一方で、負担の増加による受診控えにより症状の悪化等が懸念されるため、現行の措置を維持すべきとの意見もあった。
○ また、後者については、公平性の観点から見直しは行うべきだが、引上げによる負担感を軽減するため、現在1割負担である者の負担割合は変更せず、平成25年度以降新たに 70歳以上となる者から3割負担が2割負担となることとし、段階的に法律上の負担割合に戻すべきとの意見や、医療保険財政は猶予を許さない厳しい状況であること等から、平成25年度から直ちに70歳から74歳の者を一律2割負担にすべきとの意見があった。また、実施する場合には、低所得者等に配慮を行うべきとの意見が多かった。
○ なお、70歳から74歳の者を含めて国民に対して十分な説明をすべきという意見、対象者への周知と市町村におけるシステム対応等現場が混乱しないよう十分な準備期間をとるべきとの意見、システム改修は国が必要な費用を負担すべきとの意見があった。また、年齢ごとの負担割合の水準については、高齢者医療制度の在り方の中で議論すべきとの意見があった。

4.高額療養費制度の改善
○ 近年、医療の高度化等により、がんの患者など長期にわたって高額な医療を受ける方が増えており、これらの方の負担を軽減し、医療保険のセーフティネット機能を強化することが求められている。
○ このため、当部会では、大綱に基づき、まずは年間での負担上限を新たに設けることについて、議論を行った。
○ 議論では、高額療養費の改善の必要性については、異論がなかったが、年間での負担上限の導入については、①必要となる保険料財源と比較してシステム改修費が多額に上るため、費用対効果が薄く、提案された規模の 改正では効果が限定的、②厳しい医療保険財政の中、保険者への負担増は避けるべきであり、改善に当たっては、財政中立であるべき等の理由から、導入には慎重な意見が多かった。
○ また、これ以外にも、社会保障・税番号制度に関する議論等が控えており、今後、制度改正に伴う大幅なシステム改修が見込まれる中で、現段階で多額の投資を伴う一部のシステム改修のみ行うことには慎重であるべきとの意見があった。

5.その他
(健康保険と労災保険の適用関係の整理について)
○ 現行の制度では、シルバー人材センターの業務中やインターンシップ中に負傷した場合など、労災保険及び健康保険のいずれの給付も受けることができない事態が生じることがある。
○ このため、当部会では、「労災保険の給付が受けられない場合には、健康保険の対象とすること」等について検討を行った。
○ 議論では、労災保険と健康保険のどちらの給付も受けられない者を救うことは必要であるなどの意見があった。その上で、労災保険の給付が受けられない場合には、健康保険の対象とすべきであり、請負などの働き方の形態にかかわらず、労働者性のある業務に起因する負傷等については、引き続き、労災保険が健康保険に優先して給付されるべきであるとした事務局の案については異論がなかった。
○ ただし、労災保険は業務上の事由を、健康保険は業務外の事由を対象とするという根本的な原則は変更すべきではなく、健康保険法における業務上・外の区分を廃止する必要はないとの意見があった。
○ なお、労働者性のない役員の業務に起因する場合に、「被保険者が5人未満である適用事業所に所属する法人の代表者等であって、一般の従業員と著しく異ならないような労務に従事している者について、健康保険の給付の対象とすること」という現行の取扱いを継続することについても異論がなかった。
○ また、これらの取扱いは、健康保険法の根幹に関わるため、法律改正で明確に見直すべきとの意見が多かった。さらに、これまでの考え方を変更し制度改正を行う以上、将来に向かって適用すべきであり、遡及適用はすべきでないとの意見が多かった。
(傷病手当金等の不正受給対策について)
○ 傷病手当金等の不正受給対策については、健保組合に比べ事業所との結 びつきが弱い協会けんぽに対して、事業主への調査権限を付与することに 異論がなかった。
○ 一方、保険者判断で傷病手当金等の支給額に上限を設けることを可能と することについては、負担と給付の関係から適当ではないなど反対の意見 が多かった。
○ なお、保険者が標準報酬月額の計算基礎を事案に応じて過去の一定期間 の平均とすることができるような仕組みなど更なる不正受給対策の検討を 行うべきとの意見があった。
(健保組合における準備金の見直し)
○ 健保組合が毎事業年度末に積み立てるべき準備金を、来年度以降、現行の「その年度と直前2事業年度内に行った医療給付費相当分及び支援金等拠出金相当分の平均の3ヶ月分」から「その年度と直前2事業年度内に行った医療給付費相当分の平均の3ヶ月分及び支援金等拠出金相当分の平均の1ヶ月分」と見直すことについて、異論がなかった。
以上の課題は、平成25年度の予算編成過程で検討するとされているなど喫緊の課題であり、厚生労働省においては、当部会における意見を十分に踏まえ、見直しを進められたい。
また、高齢者医療制度等の見直しについては、引き続き検討する必要があることから、社会保障制度改革国民会議の議論等を踏まえ、当部会においても議論を進めていくべきである。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▽鵲のひとりごと

ぱっとざっとよみまして、眠いので、よんだふりですが、振りをしまして、ふっと思ったこと。
ひとつ。
労災、ほんとにめんどい。
警備士業界だけかと思いきや、どっこもなんですね。
こないだ、アクセス調べをやっていたとき、看護師さんの労災認定についての質疑応答の件がでました。それみてたら、冷たい上司で、かわいそうなナースの怪我、いや、ちがった、けがじゃない、結核菌に感染したんでした。
職業的に避けようがあったのにもかかわらず、マスクは表情を隠すから暗くなるという理由で、ぴっちりマスクを許可しなかった上司、労災さえ認めなかった、結局そのひとは自費で治療をうけるはめになった、いくらなんでもそれはないんじゃないかと、仕事仲間がネットで相談しているのを読んだのです。

で、それを紹介しようとしてたんですが、あまりにも日々ありすぎて、忘れていました。
連句的に思い出してよかった。産休。

学長ブログの、ここにアクセスがあっていたぶんです。
医療従事者に結核が増えている:

http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-3b8d.html

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