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2013年1月 8日 (火)

医療費適正化計画(4)  会議、一年途絶えて2011年10月に再開

保健医療経営大学学長

橋爪 章
2013 年 1 月 8 日 医療費適正化計画(4)
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社会保障審議会医療保険部会での医療費適正化についての協議は2010年12月から10か月間中断しています。
2011年10月に「医療費適正化計画について」という議題で協議が再開していますが、この回の議事の概要は次の通りです。
委員構成に大きな変化はありませんが、事務局(厚生労働官僚)は一変しており、そのためか
「おさらい」に多くの時間が割かれています
(医療費適正化対策の仕組みのおさらい)
・大きな政策目標が二つあり、1つ目は生活習慣病有病者・予備群を平成27年度までに25%減らすこと、2つ目は平均在院日数の短縮(全国平均36日と当時最短の長野県27日の差を27年度までに半分にする)。
・国が医療費適正化基本方針をつくり、それに即して都道府県が生活習慣病対策と在院日数の短縮についての目標と取組みを都道府県の医療費適正化計画に定める。これを集計して全国の医療費適正化計画をつくり、併せて都道府県への支援策についても定める。
・医療費適正化計画は、平成20年度を始期とする1期5年間の計画で、1期の中間年度である22年度において進捗状況の中間評価を行っている。これを踏まえて、次は25年度から第2期目の計画期間が始まる。この第2期の計画策定に向けてこれから検討する。
(医療費適正化計画の中間評価)
・本年4月に、22年度の中間評価を公表している。
・特定健診の実施率を平成24年度までに70%にする。特定保健指導の実施率を45%にする。併せてメタボ該当者及び予備群を平成20~24年度までの間に10%以上減らすことが具体的な目標。
・平均在院日数については24年度までに全国平均29.8日とすることが目標。
・21年度の特定健診の実施率は40.5%、特定保健指導は13.0%。
・特定健診の実施率の高い保険者では、がん検診や肝炎ウイルス検査との同時実施、個別通知、未受診者の受診勧奨、未受診者理由の把握などの取り組みが行われている。
・平均在院日数は21年度で全国平均31.3日。最短は東京都の23.9日。
・療養病床の再編については、医療療養病床あるいは介護療養病床から老人保健施設などへの転換が進んでいない結果を踏まえ、23年度末とされていた介護療養病床の転換期限を29年度末まで延長することになった。医療費適正化計画上の療養病床に係る目標は凍結し、目標数へ向けた機械的な削減はしない。
・医療療養病床と介護療養病床の機能分担は進んでいる。医療療養病床は医療区分の高い方の割合が高くなっている。介護療養病床は、逆に医療区分の低い方が多くなっている。
(第2期の適正化計画策定に向けての検討状況)
・保険者による健診・保健指導等に関する検討会を4月から開催しており、議論が一巡したところ。課題を1つずつ整理し、次の25年度からの第2期の適正化計画の期間における実施の在り方に反映させたい。
・後期高齢者支援金の加算・減算をどうやっていくかということについて、これから本格的に議論する。
・平均在院日数の縮減については、社会保障・税の一体改革成案でも、2011年と2015年の間に「高度急性期、一般急性期、急性期といったニーズに合わせたサービスの機能分化を進める」「報酬の同時改定を通じて医療・介護の連携強化を図る」「介護保険改正法を通じて地域包括ケアの取組みを進めていく」ことを通じた平均在院日数の減少が掲げられている。
・病床機能の機能分化・連携については、社会保障審議会医療部会で、同時改定につきましては中医協あるいは介護給付費分科会などで議論が行われる。医療費適正化計画はこれらを踏まえて策定をしていきたい。
・都道府県計画の策定主体であります都道府県の意見も踏まえ、関係するものとの整合性も図りながら、第2期医療費適正化計画の基本方針を提示していきたい。
(議論)
・平均在院日数の削減について、診療報酬上の誘導で減っているが、制度的なもので減らすということは余り進んでいない。
・介護療養病床の廃止の6年間凍結について、実態を追認が理由であるのは、政策主導ということからはいかがなものか。
・平均在院日数を減らすためには病床数を減らしていくというのが20年当時の大きな柱だったと思うが、それが頓挫している。
・療養病床の転換について、保険者は病床転換支援金を2年間拠出したがほとんど使われていない。
・医療資源を、例えば高度急性期に今の倍ぐらい、急性期についても6割増ぐらいの厚みを持たせ、そこで集中的にやることが平均在院日数の短縮化のかぎになっている。病床の役割分担、機能分担によって在院日数等について一定の目標を達成していきたい。
・病床の転換が実行できなかったのは、転換費用の問題ではなくて、経営の問題である。
・病床数を同じにして平均在院日数を減らしても、医療費は増えるばかりではないか。全体としての病床数については医療経済の面から検討していくべき。
・療養病床なども含めた平均在院日数は、高齢化が進むと高齢者の在院日数が延びるので、短縮は難しくなってくる。どんなに在宅を頑張って進展させても、病床は必要になってくるので、介護療養病床の削減自体は無理がある。
・療養病床の削減による医療費削減効果がどのぐらい認められているのか教えていただきたい。
健診が進まない1つの理由に、検診者の不足がある。検診車のローテーションができないとか、そういった現実面も踏まえて、改善策を考えることが大切。
・高齢化が進んで患者が増え、病床が減っていくと入院難民という問題が出てくる。必要なときに医療を適切に適宜受けられるという体制は非常に大きな安心感であるので、健診の受診率をしっかり高めていくということを、より強力に実施しなければならない。
・今の体制のままでは目標からはるかに低いところにある。目標の実行可能性がない状態でペナルティを課すのは考え直せないか。
歯が残っている数が多い人ほど医療費が安い。歯周病健診を特定健診に位置付けしていただきたい。
・「特定健診の日」のようなものをつくって、全国的な運動として活動を行い、メディアも運動をすることによって、皆さんの関心を高めることができればよい。
・入院難民の懸念について、将来にわたって入院が必要なニーズに関してはきちっと応えられるような供給が確保できるような計画が必要。しっかり計算しているのかどうかわかりにくい。
・在宅医療の推進を大きな柱に立てて考えるべき。在宅までを見据えた仕組みをつくっていくことが必要。
・在宅医療を増やして、本当に医療費が減っているのかどうかというデータも出していただいた方が検討しやすい。


(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▽鵲のひとりごと

交通事故死が以前に比べたら激減しているのも、上層部の苦労のたまものだと実感できる。それは免許更新に行った時に、指導員のことばのはしばしからも伝わります。

こないだ、ドバイの要人が我が国の問題点として、急激な発展をとげたため、車が街中にあふれその統制をどうすべきかこんなんをきわめた、うんぬんとはなされていた。へえ。と思ってみていたが、。

裏には指導部のご苦労がたくさんあるんだな。というのが実感できる、学長ブログであります。ちこくだ。

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