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2012年12月11日 (火)

平成23年医療施設調査・病院報告(16)7対1でみるとどうか

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2012 年 12 月 11 日 平成23年医療施設調査・病院報告(16)

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一般病床では7対1入院基本料を取得できれば看護師の労務負荷が軽減できると同時に診療報酬も手厚くなるため、一般病床の3分の1以上は既に7対1入院基本料を取得しており、残りの病床についても、看護師さえ確保できれば7対1入院基本料の取得を目指したいと考える経営者が多いようです。
また、同じ理由で、療養病床では20対1の看護師配置が求められる療養病棟入院基本料1の取得を目指したい経営者が多いようです。
7対1入院基本料を取得するためには、病院ごとの看護師の所定労働時間や有給休暇取得状況によって違いはありますが、入院患者3人あたり2.2人前後の看護師確保が必要となります。
また、療養病棟入院基本料1を取得するためには、入院患者4人あたり1.1人前後の看護師確保が必要となります。
前述の医療法の一般病床の標準看護師数(入院患者3人あたり1人)を(多くの一般病床が7対1入院基本料を目指すと仮定して)入院患者3人あたり2.2人に置き換え、療養病床の標準看護師数(入院患者4人あたり1人)を(多くの療養病床が療養病棟入院基本料1を目指すと仮定して)入院患者4人あたり1.1人に置き換えると、人口10万人あたり必要看護師数は、131人(療養病床等)+396人(一般病床等)+37人(外来)=564人ということになり、実際の病院従事看護師数672人は必要看護師数の1.2倍しかないということになります。
この比は、ほとんどの都道府県が1.2倍で、これを超えるのは1.3倍の宮崎、沖縄、滋賀、佐賀、長野のみです。
福井、埼玉、山梨、大阪、千葉、新潟、和歌山、京都は1.1倍です。
都道府県全体で1.2倍前後であるということは、看護師の確保条件が良い都市部の医療圏を除けば、多くの医療圏では1.0倍を下回っていると思われます。
1.0倍を下回るということは、病院従事看護師数が必要看護師数に足りないということです。
これが、全国的な「看護師不足」感の実態でしょう。
しかし、看護大学など看護師の養成施設数が急増しており、看護師数は毎年3%の増加が見込まれます。
7対1入院基本料の取得要件を厳しくする国の方針とも相まって、早晩、この不足感は解消されることでしょう。
現場のニーズは7対1の看護師配置であっても人手不足であるとはいえ、病院経営者は必要数以上の人員を敢えて確保しようとはしないでしょうから、病院の看護師過剰時代の訪れは近いかもしれません。
増加した看護師養成施設の卒業生の行き場は、在宅看護へと大きくシフトすることでしょう。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

▽かささぎのはたのひとりごと

どんなふうに統計をみるのかをおしえてもらっているのですが、数字、与件、社会状況、それらいろんなものを全てひっくるめて、この先はどうなっていくのかを病院経営者は常に予見してなきゃいけないのですね。

この学長ブログ転載を続けてきてよかった。
まだまだほんのちょっとですが、でも、気の巡らし方がみえてきました。
ありがとうございます。感謝いたしております。

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