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2012年11月10日 (土)

社会保障制度改革推進法(2) 社会保障とは受益なのか

保健医療経営大学学長

橋爪 章

2012 年 11 月 10 日 社会保障制度改革推進法(2)

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社会保障制度改革推進法は、第一章・総則(第一条-第四条)、第二章・社会保障制度改革の基本方針(第五条-第八条)、第三章・社会保障制度改革国民会議(第九条-第十五条)、附則で構成されています。

第一章第一条には、この法律の目的が記されています。

第一条 この法律は、近年の急速な少子高齢化の進展等による社会保障給付に要する費用の増大及び生産年齢人口の減少に伴い、社会保険料に係る国民の負担が増大するとともに、国及び地方公共団体の財政状況が社会保障制度に係る負担の増大により悪化していること等に鑑み、所得税法等の一部を改正する法律(平成二十一年法律第十三号)附則第百四条の規定の趣旨を踏まえて安定した財源を確保しつつ受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図るため、社会保障制度改革について、その基本的な考え方その他の基本となる事項を定めるとともに、社会保障制度改革国民会議を設置すること等により、これを総合的かつ集中的に推進することを目的とする。

一見、ごく当たり前のことが述べられているようですが、日本国憲法第二十五条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する国の責務として位置づけられていた従来の「社会保障」の概念が、「受益と負担の均衡がとれた」社会保障という用語用法によって、社会保障は「受益」である、とドラスティックに概念変更されています。

社会保障の給付が「受益」であるのであれば、受益を量的質的に変更し、社会保障のための負担を抑えることが可能となります。

「最低限度の生活を営む権利」に上乗せした部分であれば「受益」であり、ゆきすぎた「受益」については、負担を抑えた持続可能な制度とするためにも抑制しなければなりませんが、社会保障全体を「受益」だとしてしまえば、ゆきすぎた「負担の抑制」によって生存権が脅かされかねません。

この法により、画期的な社会保障の概念変更が行われた、ということができます。

我々が選んだ国民の代表によって議決された法律ですので、この法律に従い、今後は、新しい概念に基づいて諸制度が再構築されてゆくことになります。

保健医療経営大学学長ブログ転載

▽鵲のひとりごと

学長のことばは理がまさって難しすぎて、どうもかささぎの軟弱あたまではこなれない。

そもそも、なにも知らないんじゃけん、しやなかとですばってんが。

これを読んでかささぎが次に発しそうになったことば。

「それじゃ、社会保障とは何?受益ではないなら。

みんな、もらうこととしかおもっていないよ。」

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コメント

社会保障は国の責務。マイナスの状態にある人をせめてゼロのレベルまで引き上げること。
受益は、ゼロ以上の状態にある人にさらに益をもたらすこと。
自立支援法が施行され「受益者負担」という用語のもとに自己負担が導入された時にも、用語の不適切を唱えた人たちがいました。障害者施策で我々(障害者)の「益」はどこにあるのだ、健常者に少し近づいただけなのに、と。

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