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2012年6月15日 (金)

広川町藤田の江口家系碑にみえる『黒木物語』

朝のわずかな時間にぱらぱらとめくっていた広川町史資料編。
すると目に飛び込んできたものがあります。
ふるさとの碑(いしぶみ)と題する章には全部で75の碑が出てきます。
その中で、いきなりみつけたのですから、ずいぶん効率的でした。
あちらの方から、こっちをみてみて、と言ってきたような感じでした。

約束ですから、そのまま引用します。
出典は広川町史資料編です。

34 江口家系碑

碑オモテ

霊碑   江口家系

▽碑文

吾が筑(ちく)は上妻郡藤田村の江口東一、家乗(かじょう)を持ち来りて、

余に示して曰く、父一忠(かずただ)は、家乗永年の後に或いは虫鼠(ちゅうそ)の害に遇い、以て徴(ちょう)すること無きを思い、まさにこれを石に勒(ろく)し、もって後に示さんとす。請う、子(し)これを修(しゅう)せんことを。余(よ)すなわち叙述して曰く、嘉応中(かおうちゅう)大蔵太輔助善(おおくらだゆうすけよし)なる者あり。薩州捻目(さっしゅうねじめ)より吾が筑の黒木へ徒(わた)る。因(よ)って氏(うじ)となし、猫尾城に居(きょ)す。笛を善(よ)くなすに名ありて、京の守衛に入る。上皇の管弦の莚に召され、技(わざ)を奏して、声律は克(よ)く諧(ととの)う。上皇喜びて孕姫(ようき)待宵小侍従(まつよいのこじじゅう)を賜(たま)う。姫男(おのこ)を生み、詔(ちょく)により黒木氏を継ぎ、四郎定善(ていぜん)と称す。同母弟家善(いえよし)は伊駒(いこま)城主となり、川崎次郎と称す。家善の後六傳(ろくでん)、善清(よしきよ)に至り永徳中、肥前養父郡(ひぜんやぶぐん)江口村に徒(わた)り、江口次郎左衛門尉(えぐちじろうさえもんのじょう)と称す。
子堯(しげたか)、清正、長中(ながのり)、小田直光に仕(つか)う。五傳(ごでん)して源世入道(げんせいにゅうどう)に至り、ついに小田氏の老となる。天文中蓮池(はすいけ)にて戦死、行年七十九、子の左馬(さま)は元亀中多久に戦う。子の信重(のぶしげ)は鍋島直茂(なべしまなおしげ)に仕えて禄を受く。
天正中、横建(よこたて)に戦い、子の重信は直茂に従って朝鮮を伐(う)つ。文禄中、土民騒擾(そうじょう)して城邑(じょうゆう)に迫る。重信これを伐つのに抜群の功あり。子の輿三右衛門(よざうえもん)は戦死す。又五傳して辰之輔に至り、始めて藤田村へ徒る。十四傳して一忠に至る。一忠は一圭(いっけい)と号し、兵八(ひょうはち)と称す。文政十年(1827)村長(むらおさ)となり、貧家に仮貸(かたい)し、官はこれを賞ししばしば賜ることあり。明治五年職を辞す。一忠漁労をよくし、獲るところ常に比隣(ひりん)にわかつ。また挿花(そうか)の術をよくし、既にその室に入る。遠邇(えんじ)来従して堂にのぼるもの少なからず。嗚呼、一忠の清雅は名門の子孫たるに辱(はじ)ず。而して追孝
贻謀(ついこういぼう)の徳はこれをもって隣里郷党に風化す。まことに嘉(よみ)すべき也

明治十年歳次丁丑二月 中村正誠   撰
                 堀江三尚  書

解説)
この碑は元は梵字(恐らく五大種子か)を刻む塔であったのを利用して、家系碑に改造されたことがわかります。
江口氏が肥前国江口村へ移ったのは、永徳三年1383とされ、江口氏の氏の起こりが述べられています。

※碑文は層塔の軸石の最上段と二段目に碑表を、四段目と五段目に来歴が刻まれています。原漢文、便宜上句読点を付して読み下しました。(と書かれています)。


    

 

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コメント

解説を書かれた人は、黒木物語をご存知であったでしょうか。それ、かささぎ、とっても知りたいなあ。
というのも、黒き物語を知っているかどうかで、このいしぶみの解説文ががらりと変わってくるだろうから。
それほど、かささぎにはこれは魅力的でしたよ。

江口氏の碑

検索でここが二番目に出るようです。
一番目はなぜかひろしま。☟

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