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2012年4月11日 (水)

月の扱い、もう一度しつこく、前田師のご助言と佛淵さんの独吟を参考に考える。

前田師と長いこと電話で話していました。
虹がでたあとの月をどうするか、相談していたのです。
すぐ隣の四句目で月は出せないだろう。とのこと。
なぜなら四句目というところは、軽くよむべきところ。
そこへ月というきわめて重い伝統の季題を入れたら、ぎくしゃくする。
何より第三と競う。
それはまずい。
ここは一つ雑をはさんで、五句目で雨の月などの、実際には月のない月の句を詠むとクリアできるのでは。とのことでした。
ほかには、脇句結語の「朝」をなんとか別のことばにしたほうがあとあと月に響かずいいのでは、というご助言でした。(朝は夜を連想させ、月のジャマになるから)。

やはりねえ。

ぼんの月がいくらよくても、虹の句を横にしたら、打ち消しあう。
それは悲しいくらい、並びたちます。これはまずい。

式目がなんのためにあるか、よくわかりました。

おととい、三省堂の阿部さんから本の案内が届きました。
よく見る間もないままなんですが、五七辞典という名の辞典。
著者名を確かめもしませんでした。

でも、もしや、ほとけぶちけんごさんかな?

今日のアクセス解析で、佛淵健吾検索でこちらへおみえの方、ありがとうございました。
何気なくそのページを読み直したおかげで、佛淵さんの独吟歌仙に出くわし、それが今回のかささぎの悩みへの回答になっていることに気づきました。

これです。ぜんぶ、ひきます。

小原洋一氏追悼歌仙

   『つばくろは』  

          独吟   佛渕 健悟

つばくろは飛ばず五月の寒さかな     健悟
  青葉の街に毀たるる風
ドラム叩く黒縁眼鏡の男ゐて
  弥次郎兵衛に首を振らせる
有明を約して発ちし複葉機
  朝顔の種入れし封筒

泣き虫を笑はせてから銭湯に
  神田川には錦鯉群れ
紙で指切っていつものお呪ひ
  乾燥注意報に急く人
パソコンの中で育ってゐるティラノ
  雹のつぶつぶ拾はせる月
夏風邪に又わがままがぶり返し
  女優の未来猿が占ふ
葦舟においてけぼりの掛時計
  みどりごの夢水に溶けだす
花の降る虚をみてゐるモヂリアニ
  厨の声の朧おぼろに

名残の折

囀の消ゆる一瞬射合抜
  失くした腕の先の記憶も
巡礼に出る日に残すクレヨン画
  まなうらにある父ちゃんのポー
回らない寿司を食はせて呉れといふ
  みそかの雪のふはりふはりと
この人のために断ち切る血の系譜
  おぶふ男は丸太なりけり
大いなる意志もて進む宇宙船
  兎が消えた月の裏側
付句してゐて閉店のビアホール
  ピースと決めたタバコ変はらず

寝転んでみても霊峰不二の山
  泪穴てふものが背中に
ウォーキングシューズを結ぶ立夏なり
  暦につけた○は何の日
たはむれに隠るる君と花ふぶき
  喇叭を立ててありし弥生野

http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-1fc0.html

ほとけぶち臭が濃くただようなあ。
ってどんなにおいなん。(ほとけさんのにおい。)

この歌仙は、歌仙としての風格と、故人追悼作品としての愛惜の念にあふれている。
連句人にとっては参考となるべきところがたくさんある一巻です。
たとえば、初折おもてでは個人名などは出さないというのが常識なんですが、ではヤジロベーは?それはバランストイ。個人名扱いではなく、人形の名前、種類だから別に問題ではない。としてます。

発句に五月という、字面に月のある、月次の月があり、脇には風という天象(気象)がある。その月の句をごらんください。

有明を約して発ちし複葉機

さすがです。じつにうまく処理してあります、なんていう言葉が軽薄におもえるほど、一句がそそり立っています。有明という月を出しながらも、実際には月は空にあるのかないのか判然としない。
それは、「約す」有明にと誓って出発したから。
有明の月を約す、とはどういうことなのか。
複葉機が零戦などの戦闘機を指すものとイメージすると、その句意は明らかです。
この戦闘機には小原さんが乗っていて、あすを約束し、佛淵さんが見送ったのです。

戦友を送るこころで詠まれた歌仙。

流れが自然です。しかも転じがあり、変化がある。

ピースと決めたタバコ変はらず

寝転んでみても霊峰不二の山
  泪穴てふものが背中に
ウォーキングシューズを結ぶ立夏なり
  暦につけた○は何の日
たはむれに隠るる君と花ふぶき
  喇叭を立ててありし弥生野

なみだあなのところ、せつないですねえ。
挙句、出色。ほとけぶちさんの真面目がでている。

と、と、と。

引き戻らねば。

打電かな。の第三につけるに、月ではなく、雑でもってつけて、五句目には、月がでない月の句をよむ。

花の句を案ずる如き打電かな

 卒業証書授与式の○○

できたてのシャボンの虹の蛇行して

4句目  雑の77

5句目  月のでてない月の句、575

なんどもすみません。
しかし、おねがいします。たのみます。ごめんごめんなさい。


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コメント

師匠が居られるという事は有難い事ですな。

1  ふわりふうわりとんではじけて
2  根元にあると云うはしあわせ
3  縦長になり進む自転車

うん。
わたしのしあわせは、やさしい母がいることと、きびしくやさしい前田師匠がいらっしゃること。それと、ぼんみたいに何度もやり直してくれる懐の深い連衆がたくさんついててくれることです。

どれもすごいいい。
ちょっとまっとってね。
かささぎ、今から仕事さいってくるだ。
なにしろ生活かかっとるけんね。
ドリルとスパナと電動なんとか、それからスポット溶接機に、焼き落としってのもあるよ。いまのかささぎは前のような甘ちゃんじゃないけん。ほな

明日金曜日がNPOの総会。
やっと資料ができた。
 真夜中に総会資料を仕立ててる介護さなかの事務局われは


今度の日曜日、地域の敬老会というのがあって、輪番でお世話役がまわってくる。
みんなで出し物をせんといかんのだそうな。
お世話方十人の平均年齢は58歳。
そんな決して若くは無い集団で、「まるまるもりもり」というのをおどることになってて、その練習もせないかんとです。はあ、しんど。
そのふたつが終ったら、たぶん、気持ち的に落ち着くので、しばしお待ちを。第五句目くらいに駆けつけます。笑

今日は一転、暑い。
蚊が出てる。

敬老会のお世話、ご苦労さまです。
さぞかし笑顔が生まれることでしょう。
想像するだににんまりです。
踊りはたのしいでしょうね。
それと。
npo開設おめでとうございます。
手が足りないときは手伝いたいけど、気持ちだけでごめんね。名前が足りない時は利用してくださって構やしません。(職場は広川町、いいんじゃないかな。)

そっか
これ光秀のと進行コードにてるね
月の扱い

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