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2012年4月22日 (日)

歌仙『緑雨』の巻

たましひをぬらして浄し緑雨かな    沢 都
  八十八夜の唄が聞こえる       竹橋乙四郎
渡り漁夫はやる心に枷をして     八山呆夢
  網のほつれを括る麻糸        青翠えめ
月光に番の鵲(かち)は眠りをり       姫野恭子
  色なき風の客間吹きぬく       東妙寺らん

稔り田を眺める父の皺深し       らん
  鬢付け油と研いだカミソリ     呆夢
切れてから始まるものがあるはずと  乙四郎
  わだかまりさへ融ける土曜日    都
寝たきりの人に添ひたる抱き枕    呆夢
  雪待月を窓越しに見る       乙四郎
常緑の強さきはだつ寒椿        整子
  裸の王様ロケット飛ばす       乙四郎
先生が追ひかけてゐる猫の影     中山宙虫
  明け方音をたてし水滴        都
花三分地下鉄折れに折れてゆく    宙虫
  嵯峨念仏に笛が加はる        都

名残表

幼な子は足を急がせ春の泥     らん
  大きくせむと指を拡げる      乙四郎
光らないガラスの玉の首かざり   整子
  秘事めいて結ぶ組紐       みやこ
艶やかな風ある夜が妬ましい   宙虫
  上書保存で過ちを消す       乙四郎
開拓の村が行き着く滝しぶき     宙虫
  尖閣諸島に蚊柱の立つ      えめ
激辛のバーガーひとつくださいな   整子
  初音ミクから届く案内         整子
満月に魅入られて行く露天風呂    呆夢
  昇開橋をきちきち渡る       虫


名残裏

温め酒葉脈のやうに沁みゆきて   らん
  小学五年のあをぞら文集     きょうこ
あの頃のこの国燃えたオリンピック  乙四郎
  洗ひ桶には今日の食材      都
さくらさくら朽ちて淀みぬ路地の溝   呆夢
  花びらのゆめ花布にふる       恭子

とき:平成24年4月21日(土曜)9:30~16:00

ところ:保健医療経営大学連句の部屋

捌:姫野恭子


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コメント

祝満尾であります。
捌きにはたいへん、お世話をおかけいたしました。
久しぶりの座でいい緊張感を味あわせていただきましたことにも心から感謝いたします。

ところで、ここ。

>幼な子は足を急がせ春の泥     らん
  大きくせむと指を拡げる      乙四郎
 光らないガラスの玉の首かざり   整子

身体用語がみっつ重なりました。
いくらなんでもこれは障るでしょう。
足と指はうちこしではありませんからさほど気にしなくてもよろしいのではと思います。
拙句を
 光らないガラスの玉のネックレス
としたほうが、少なくとも首よりましかと思うところです。
捌きの一考をお願いいたします。

もう一点。

>開拓の村が行き着く滝しぶき     宙虫
 満月に魅入られて行く露天風呂    呆夢

間に三句があるので、かまわないといえばかまいませんが、同じ漢字がやや気になりました。
露天湯の句は作者のぼんさんが、「魅入られてゆく」とおっしゃったような覚えもあるようなないような。「ゆく」とひらがな表記にしたほうが安全かとも思ったところです。
魅入られて浮く・・・でもいいかな?とも。

せいちゃんありがと。

あのさ。一番気になるのは、恋が二つの折とも逃げ腰であること、弱いことなんだ。
前田センセからがらるっばいじゃん。
今からでも間に合う。
やりなおしてくれたまへ。
今朝、そらん句の、
妬ましく、のところを、できごごろ。に置換してみたりした。が、あまりにも次句と親句すぎて、だめだった。
初折の恋は都さんの句をなんとかしてもらうから。

拙句・・・露天風呂は


満月に魅入られしまま露天風呂


ではいかがでしょうか。

艶やかな夜は情婦の息をする

覚えたてのギターが夜を艶やかに

同じ夢同じ息して夜がゆく

soranさん
情婦。ふうん。ありふれとるわなあ。(とマエダ調)

艶やかな夜の情婦(いろ)と飲むベンフライドエッグ

↑ベンフライドエッグ、まだいうてる。
このリキュールを一度飲んでみたい。どんな味だろうかな。みんな飲んだことある?

さて。
情婦と愛人はどう違う。
むかし、二号とよんでたのが愛人であったり情婦だったりするんだが、かささぎの印象では、情婦といえば、どこかヤクザものの闇の世界っぽく、愛人のほうがより上品な感じがします。単に言い方が違うだけと思うのに、そんなかんじ。
ためしにそらん句の情婦を愛人に置き換えてみますと、

艷やかな夜は愛人の息をする

四畳半一間の濃密な息づかいから、十二畳ほどのワンルームの景色にかわったような垢抜け感が「愛人」ということばには確かにある。
やはり、ここは情婦でなければならないだろう。
とかささぎも思います。ずっと哀切ですもん。

艶やかな夜は情夫の寝息聞く

男にしてみた。

soranさんの情夫の句、
貞永まことの恋句で、

酒とうるかで間夫の醍醐味

というのを思い出しました。まぶということば、まこと句で初めて出会った。なんとゆたかな世界なりや。
うるかと間夫がなんとなくぴたっと釣り合うから。
つややかな夜は、さて、どう転べばいいかな。

なお、ベンフライドエッグは、加藤シゲアキの小説に出てきた。娘にもらった。角川書店。

昨夜、都さんから恋句代案がいくつか届きました。
それも含めて、やり直してみます。

せいちゃん、
ぼんちゃん、

首飾りは、ふちかざりにします。
前句のスマホの技がいきなきゃね。
縁飾りで検索すると、レース編みのがでるんですが、いろんなふちがあるから。ほんとは携帯ストラップとしたかったが・・・
ぼんたん。ぼんたんのいうとおりに、みいられしまま、とします。どうもありあした。

みやこさんからとどいた恋別案、以下の通り。
裏4
もうくちびるに触れないでいて
なまぐさき指なめて土曜日
隣の女ひとり言好き

元句のほうがいいかもなあ。
恋句はむずかしいね。とくに体調が芳しくないときって、ううっぷってなるじゃろう、恋って。笑
みやこさんの過去の恋句で、というより、これは俳句作品です、わたしの忘れられない一句。

紫陽花の塀より高し君帰る

だったっけ。笑
単身赴任から夫が帰ってきた句です。
ああまた時間がなくなった。ではいってきます。

都さん、まだ粘っている。見習わねばなりませぬぞ。

髪絡ませば鳥になる刻

うわまた遅刻だ。
いつもラジオ大層がはじまっちゃってる。
叱られるのなんの。
モデルの弟さんの写真が頭から離れず、名前教えてくれっていったら、躊躇された。昔は一流企業の宣伝にも使われた人、笑っていいともにも出たそう。名前、知りたいでしょ?でもね、今は一般人なんだって。
エキゾチックで、彫りが深くて、謎めいていて。
とにかくイケメンなんだよ。教えて、みやこさん!

ミーハーみたいだが、そうじゃない。いや、そうだけど、ちょっと違うんだよ。
(弟の写真)どこで見たの、と都さんが聞いた。
(であったころのあんたの家でだよ。笑。)
ガラス戸に貼られていたの。一枚のポスター。
たたずまい、その顔、雰囲気だけで、遠い地にこころがいざなわれる。
もういちど、みたくて。こういうの、滅多にないよ。
いいちこもだけど、トヨタの会社の宣伝に使われたというの、すごい。目がちがうんだ。わかる人にはわかるんだね。
書いてくれるな、と言われるとむきになってでも書きたい、ひねくれ者のかささぎでした。

ところで。そらんさんの恋句、どうも気に入らないです。みなさんはどうです?
もう一度ちゃんとやり直して欲しいと思うのはわたしだけではありますまい。
元句のほうが正直だったなあ。
作りすぎて失敗してる。ような気がします。
恋の句はとてもむずかしい。
あらためておもう。さだながさんはやはりすごかったと。場数が違うといえば、それまでですが。
めざせ、そらん。がんばれ、そらん。

まだやってるのか。
まあ、元句は恋始めでつくったからね。

艶やかに夫婦茶碗を重ねる夜

女なら手垢のついた夜に笑う

本妻は手垢のついた夜を笑う

賢妻のままでいられぬ風の夜

そらんさん。すまんこってす。
昨日は連休前の二時間残業で疲れ果て、パソコン開かず寝てしまい、今日は今日とて、台所の換気扇洗ったり、約束の延び延びになっていた幼馴染との食事会行ったりして、コメント返しが遅くなりました。
すみません。も一回すみません。ぺこぺこり。

えーと、おっしゃるとおり、これは姫野の無理押しでして。そらんさんの言うとおりです。
恋句がいいつくせていないのに、なぜか恋離れになってしまったんで、ナウでもう一度と思っていたのですが、藤見に気をとられていたもので、すっかり忘れていました。
だんだんそうなっていくんでしょうね。
さびしいですね。
じじい化、ばばあ化対策を講じねば。
老化対策にはお色気路線復活がいいのでは、とかささぎは真面目に思考した次第。
色恋にはいくつかの路線がありますが、色気とおいろけとは同じようでちょっと違います。おがつくと、本物の色気とはちがって、忍びやかではない。隠さない。
おとなもこどもも、思わずにんまりできて、あったかいきもちになれるかんじ。おかあさんのおっぱいにいだかれているようなね。
いまという時代は、窮屈で、総監視体制に突入、お色気路線が危ないと思いませんか。

ってところで。

艶やかに夫婦茶碗を重ねる夜

これ、ヒットです。
ただ夫婦お揃いのお茶碗を重ねるだけなのに、意味深によめます。
それは、次の乙四郎句がつくからです。
ふたつの句のあいだには書かれなかった何行かの恋物語がある。
それを賢明な読者は読み取らねばなりません。
これが、連句です。

いやあ、よかった。
そらんさん、期待に応えてくださって産休。
芭蕉は、文台ひきおろせば、すなわち反故なり、と言ったそうですが、文音でも座でも、おわったあとから本気が始まる、という気がするなあ、かささぎは。

開拓の村が行き着く滝しぶき     宙虫

これ、ちょっと作り過ぎって感が強いから、「開拓」を「杣人」に変えて。


杣人の村で行き着く滝しぶき   宙虫

ではいかが?
八女の付近でよく目にする言葉でありますから。
使ってみた。


恋句は決着したってことで。

そらんさんのコメントで、解説不足だったことに気づく。
開拓があってこその尖閣諸島なんです。
尖閣諸島をはじめて開拓したのは八女の人。
ご存知でしたか。
かささぎの旗でも、一度言及した記憶があるけど、どこでだったかな。

古賀辰四郎。八女市山内出身。茶商。↓

以前なにかのおりに開き、参照に供したブログ記事はこっち↓写真つきです。

ああそうか!ごめん、自分が引用したた張本人でした。笑。それ忘れてどうする。
これ、この記事。
郷土の人がきちんと調べて書かれていました。
どうぞご一読を。
「尖閣諸島と古賀辰四郎」

  八女市長野  山下 功
八女老連会報より

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