無料ブログはココログ

« 祝卒業歌仙をまこうよ 「花の句を案ずる如き打電かな」  | トップページ | 保健統計から がん検診の実情(胃がん検診受診率の推移ー地域差と年度差) »

2012年3月22日 (木)

「打電かな」  脇句

花の句を案ずる如き打電かな    かささぎ

 卒業証書授与式の朝           整子

脇句案

嬉し涙をかくす風船              呆夢
眠れぬ日々は今日で卒業
水管伸ばしあさりくつろぐ

1、卒業証書授与式の朝           整子
2、紫紺の袴と春手袋と
3、ゆるりと届く凍て解けの音

1 蛇穴を出でいずこへ向かふ      乙四郎
2 きのうは揺れてた並ぶふらここ
3 社会人への入学証書

旅立ちの朝光る風受く            えめ
新入生につなぐ精神

発句案

花の期を区切るがごとき打電かな     音彦 

とっさの時に無意識が出ます。

案じる、案ずる。

この日本語を案じていました。
案ずるより産むがやすし。という諺があります。
その場合の案ずるは心配するの意味ですが、
かささぎの使った案じるは、思いめぐらすの意味でした。
どこか逡巡し、たゆたうような音感がある。迷いがある。

古賀音彦句、その点、すうっと迷いなく一直線に駆け抜けていく。
すごいな。
ことばの響きの良さ。
時空間を色鮮やかに切り裂いて走る、一本の剛直な光の糸が見える。

三月半ば。卒業のころは微妙な花時です。
梅は終わり、桜には早い。
菜の花がチラホラと咲き始め水仙やフリージアが匂う。
(九州では、の話ですが)
音彦句、そこを捉えて、見事です。

ふん。人の句を盗んで尻馬に乗りやがって。
という気もせんではないが、すなおにこの佳句を褒め称えよう。

さて、脇句ですが、

脇というものは、発句の周辺を補うように、よみ添えるものです。
ホックと同じ場所、同じ時、おなじ心で読むべし、とされる。

であれば、かささぎが言ってほしかったこと、それは
「卒業」の言葉を入れて欲しかった。
なぜなら発句が弱いから。

せいこさん。ありがとう。

あんたはやっぱりかゆいところに手が届く日本のおかんだよ。

じつにさりげない、ふつうなんだけど、そのままなんだけど、むしろそれがここでは一番ぴたっとくる。これをいただきます。

乙四郎先生。

きのうは揺れてた並ぶふらここ

ふらここ句、これは社会へ送り出した学校側の句。
取れなかったんだけど、、ほろりときました。

ただし、前田師であれば、こんな短い句に動詞が二つ、

きのう揺れてたふらここの列

と一直されたと思う。

卒業生を昨日見送り   兼坊

この杉浦先生のいつぞやのぶっきらぼうな挙句とならぶようないい味わいの句。
さみしさが感じられるから、それが余情となって残る。

ぼん、えめさん、らんちゃん、乙四郎、せいちゃん。

ありがとうございました。どれもこころのこもった脇句でした。
かささぎ、にゅうよおくのぽぽなさんや、東京のさくらさんや横浜のしらべさん、それから函館の杉作先生や熊本のそらんさんにも、気がむいたときでいいっすから、是非だしてもらいたいと思います。

つぎは第三。春。

て、にて、に、らん、もなし。でとめること。発句脇から転じること。

« 祝卒業歌仙をまこうよ 「花の句を案ずる如き打電かな」  | トップページ | 保健統計から がん検診の実情(胃がん検診受診率の推移ー地域差と年度差) »

コメント

▽「打電」

山繭の真只中を打電する  前田圭衛子

打電という言葉に最初に出合ったのはこの句でした。前田先生の句集「ニッポニア・ニッポン」1992現代俳句協会刊の冒頭の句です。
ほぼ全編が抽象的なあじわいの句。
久々に開いて読み直しました。
わたしは山繭をよく知らなかったのですが、たまたま今朝一番でつながったサイトで、天蚕の薄緑色を知ったので一筆。ここです。↓

第三  案

1  坂道は上って降りて亀鳴いて
2  亀鳴くや赤い毛氈仕舞われて
3  猫の子のじゃれあうようなひとときに

ぼんちゃん、ありがとうございます。
ごめんね。知らない顔していて。
今日は中番の仕事でしたんで、七時には帰ってきたんだけど、いそいでごはんをたべたら、隣組の寄り合いにどうしても出向かねばならず。
次期隣組長。じゅんぐりにまわってくるんだよね。喪中だからといって逃げられません。でも花見だけは勘弁してもらいました。ちょうど忌明けの法事をする日と重なるから。
沢みやこさんのご主人も見えていました。こんどいっしょに隣組長をするんだって。よかったよかった。(寺田でも組がちがう)

皆忙しいんだよね。
句も、良いかどうかわからないんだ、本当は。でも、出すことでたたき台にはなるからね。
みんなのハートに火をつけたいからね。

むつごろう干潟の海を飛び跳ねて
ねこやなぎ音符のやうに弾むらん

1 逃げ水を追ひて東へ向かふらん
2 大空に風船さえぎるものもなし
3 できたてのシャボンの虹の蛇行して

あれまあ。
どうしましょう。
どれもこれもいい句ですねえ。

昨日、勝手に締め切ってぼんちゃん句をとりました。
でも、思うところがないでもありません。
それは、きも取りです。季戻り。
花は晩春の季語、卒業もそう。
というふうに晩春ではじまる場合、三句目も晩春の季語にしてはいけない、と、ものの本にはあります。三春の季語にすれば、だれも文句をいわない。
亀鳴くはしかしおそはるの季語だから、連句で嫌う三句がらみになる、という「案ずるべき」点がひとつあります。
それでは、えめさんとおつしろうさんのこの五つの句のうち、三春の季語はあるでしょうか。あるとしたらどれ。
さ、しらべてくだされ。これが今日の設問です。

はい、かささぎは、わからん。

今から仕事。今日は戦場。ひとりであるひとの代理に入る。傭兵部隊あすはどうなるさだめかな。いきるもしぬもうきよのさだめ。いよ、ぺぺぺんぺんぺ~ん!ではさらばじゃ。

もう一点気がかりがある。
それはかささぎの発句。
花の句を案ずるごとき。これはたとえです。
花の実態をよんだわけではない。
打電が主体。それを花句として自分は扱おうとした。
これでいいか、という点。

率直にいえば、この発句は川柳に分類されるだろうと思う。
人事句で、季語はない。
花ということばはあるけど、正花とみなすことはできない。ときびしいひとなら、いうであろう。
それが弱いと最初から危惧していたんで、せいちゃんの脇がでてくれたとき、胸をなでおろしたわけです。

おつかれさまです。
ねこやなぎは初春、むつごろうは晩春でした。反省。
三春>>春全体に渡るとありました☆

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「打電かな」  脇句:

« 祝卒業歌仙をまこうよ 「花の句を案ずる如き打電かな」  | トップページ | 保健統計から がん検診の実情(胃がん検診受診率の推移ー地域差と年度差) »

最近のトラックバック

2020年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31