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2011年9月24日 (土)

歌仙『龍の笛』

歌仙『龍の笛』

   時:  2011・9/23~9/24
 
 
 処:  みやま市瀬高町樋口軒

 捌:  姫野恭子

初折表

膝までの荒草のさき葛野かな   山下整子
  駈け抜けてゆく風の溢蚊    調 うたまる
月祭る宇宙の渚に佇みて      姫野恭子
  影絵遊びはゆるゆるゆると   東妙寺らん
ぎこちない和音奏でる雨しづく   八山呆夢
  浴衣姿で献血バスへ      竹橋乙四郎


 

裏 

我勝ちに皿に奪(と)り合ふ初鰹   青翠えめ
  聞き分けのない男一匹     呆夢
川下り夕暮時を待ちかねつ    うたまる
  斬った張ったと家刀自の乱    らん
百年の柱時計の針光る        らん
  
電気炬燵は御祓箱に      乙四郎
月凍てて徒然草をめくる夜       えめ
  鳥籠揺らし鳴くはドラ猫      うたまる
セシウムに護られすぎる園児たち    呆夢
  地蔵堂まで瓦礫かき分け     恭子
花降れば思ひ出映る淋しさよ    うたまる
  いとうららかに剣菱の酒     えめ

名残表

みちのくの木陰を出づる木の芽あり   うたまる
  谷といふ字はハハ口(ははぐち)と書く  恭子
拾五円投げて拝んで陽が差して     呆夢
  小野小町はボブが似合った      らん
肌脱ぎの女ひそかに見てしまふ     うたまる
  心にかけるサングラスなり       らん
さそり座行き切符を二枚銀河旅       えめ
  役目果たしてどこかへ落ちる     乙四郎
ぼた山の記憶遺産は作兵衛作      らん
  健康診断青息吐息           呆夢
暁の弓張り月へ龍の笛          うたまる
 榠櫨はなんと固いのでせう       恭子

 
 

名残裏

青の頃不知火だけが燃えてゐた     古賀音彦
  セントエルモとセントヘレナと       うたまる
「あ・うん」の名作遺し老優逝く       えめ   
(名優杉浦直樹追悼)

   ただ一頭の蝶の舞ふらん       えめ
吉旦の打掛姿花爛熳            らん
   尋ねてみたし水温む里         恭子

連衆

調 うたまる(龍笛演奏家)
山下整子(発句のみ)
青翠 えめ
竹橋乙四郎
古賀音彦(一句投句)
東妙寺 らん
八山呆夢
姫野恭子

▼捌きとめがき

気になるところがいくつかあります。
一つは、枝折の花とナオ1の素材が植物で差し合っていること。
けれども、これはどちらも差し替えるには惜しい句。
そのままいきます。

季戻りが一箇所。ナウ1。
しかし、これもまた、差し替えるには惜しく、そのまま行けと作品がいいます。

じつはもっとも大きなかささぎの気がかりは、
裏9~11の震災句の一連の流れです。
三句がらみではないか。
その通りです。
だけど、知ったことではない。
さばきがいうことばではないのですが、
ここは譲れない。
これでいい。
これでいくんだ。

二日ともご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました。
とても濃密な、それでいて、眠くもある、不可思議な自他の境目がなくなるような時間をすごさせてもらいました。
一日しか参加できなかった方々も、本当にありがとうございました。
多忙な中を駆けつけてくださって、いい句をだしてくださった。
こんなうれしいことはありません。
また、用事でこれなかった山下整子、すばらしい発句をありがとうございました。
これは23日の句会で堂々1位をとった句です。
今回は恋句の妙手が不参加のため、苦労しましたが、なんとか無事に一時ころにはあげることができました。
じっと座ったままの二日間を、みょうな縁だと思いつつ。

最後になりましたが、遠方から参加してくださった、調うたまるさん。
身に沁み行く龍笛の音色、聞かせてくださってまことに有難うございました。
そらんさんや乙四郎さん、ぼんさんせいこさん澄たからさん、沢都にも聞かせてあげたかった。

また、灯篭人形への見学も叶って、これで無事帳面が消えました。

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コメント

おもてロックの禁忌、宗教句は出さない。
では月祭るはどうですか。
これはたしかに祭るのですから、祀るは字面をみてもわかりますように、宗教です。アニミズムに近い原始的な宗教。
日本人の基底部にあるものだとおもいます。
かまわないとおもいました。

いろいろお世話になりました。無事に巻き上がり、おめでとうございます。
龍笛>>画面からも音色が聞こえてくるようです。今回はいろいろ行事が重なり、最後までご一緒することができませんでした。11月の大学での連句会を楽しみにしています。

祝満尾。

おつかれさまでした。
今回はごいっしょできずに本当に残念無念。
なによりしらべさんと再会できなかったのが残念でなりません。というか、しらべさんの龍笛を聞くことができなかったのが、チョー悔やまれるわけで。


またの機会がぜひ訪れますように。

お、お帰りせいちゃん。

またの機会、ありますよ、きっと。
うたまるさん、プロみたいでした。
演奏中、曲の合間、。
入り込んでおられました。
神々しかった。
場所もよかったんでしょうね。
曲名、ぜんぶ教えてくれたのに一つしか覚え切れなかった。
早朝五時半ころ、空には三日月と明けの明星。
それから徐々に空が朱に染まっていき、あけていくのをお風呂からみていました。
とてもよかったです、樋口軒。
おかげさまでした。
せいちゃんの義援金はりっぱに往生しました。

ひめさん、みなさん、おつかれさまでした。
龍笛>>うたまるさん演奏ありがとうございます。とても感動しました☆
樋口軒>>夕も朝もおいしかったですね。
それから住所は筑後市尾島になります(^_-)-☆

みなさん。お疲れ様でした。
そして有難うございました。先ほど自宅に着きました。

皆さんのお心遣いと共に今回の貴重なひと時は、また新たな人生の糧となりました。

人形浄瑠璃。。とても良かったです。あと藤娘も(笑

せーこさん。今回お会い出来なかったのは残念でしたが、お心遣いが山太郎蟹と変わり私の身に(2k増)なりました。
しょーちゅーも(笑

次回必ずお会いできると信じてます。

うたまるさん。無事に帰られてよかったです。
さっき、前田先生からお電話がありました。
連句会のご報告をしましたが、うたまるさんが前田先生と会いたがっておられた話をすると、私もうたまるさんの龍笛の演奏が聴きたかったわあとおっしゃいました。
いま思い出しても、うたまるさんの印象は、あの朝のあの森の龍笛のミニコンサートのときに収斂していきます。どの曲もいちどもミスられなかった。
たましいがこめられていた。
えめさんが書いておられるように、とってもかんどうした。

前田師はレントゲンをとったら、なんと腰の骨がおれていたそうで、痛みがとれないとのこと。
でも自宅で療養されてます。
郵便物の多い編集の仕事をなさっているから、です。とっても気弱になっておられる。
どうか一日も早く回復されますようにとお伝えして、おつしろうだいがくさいの興行の日取りをおつたえしました。11月20日、うたまるさんもこれたらおいでね。先生は前の日からくると張り切っておられます。

おみまいにみんなのお金より広川町のぶどうをらんさんから送ってもらいました。食欲無いけど、果物はいただきますとお礼をおっしゃいました。
みなさまによろしくとのことです。

さいごに。
うたまるさん、あまり酒飲みだとお腹がでますよ。

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