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2011年7月 5日 (火)

新茶歌仙ナオ5 ぽぽなさんののどぼとけの恋句

青空に雲ひとつなき新茶かな    月野ぽぽな 
  畑の隙に茨咲く丘         姫野恭子
水鳥の鳴きし辺りに波寄りて     沢 都
  明治に学ぶ父の帳面       中島 倶
満月は眠らぬ街を通り過ぎ    青翠えめ
  日本列島風が身に入む      八山呆夢

射抜かれし林檎の行方見失ふ       山下整子  
  おむすびころりん欲張っちゃだめ  竹橋乙四郎  
夕暮の指やはらかき三毛の猫       都 
  着信音は『恋のフーガ』で       八山呆夢 
遅遅早・遅遅遅遅・遅早遅         恭子  
  もうじき上がる欄干(おばしま)の雨  都    
寒月の下に黙せり地震(なゐ)の塔婆   倶   
 おとなくるま座夜咄が暖       整子  
バーガー屋深海ブルーの椅子ありぬ   神崎さくら 
 愉快な河馬と儚い粥          ぽぽな  
老い門のいま花は舞い長閑庵(いお) 乙四郎    
 東をどりの取りを務めむ        呆夢 

名残折

秘やかに生ひ立つ蝌蚪の紐うごく   倶    
 袋一枚三円もする           恭子   
エコバッグ家に帰ればあるのだが  杉浦兼坊 
 ジュラ紀の骨が眠る断層      整子 
炭酸を嚥み干す君ののどぼとけ   ぽぽな

捌きのひとりごと

ぽぽなさんの選評、そして付は以下。

兼坊さんの時宜の諧謔とセイコさんの飛躍をいただきます。

エコバッグ家に帰ればあるのだが    兼坊 雑
 ジュラ紀の骨が眠る断層      セイコ 雑

ぽぽな付け
1 二人して汗と土ぼこりを拭う
2 日焼けしたあなたの笑顔まぶしくて
3 炭酸を飲むたびうごくのどぼとけ

かささぎは物語のシーン展開としてついてるかのような1より、前句が喚起する古層から立ちのぼってくる泡玉のような夏の記憶の断片、それでいてジュラ紀の骨であるかのような「のどぼとけ」句をいただきます。

これ、さすがのぽぽなさん。どこがどうといわくいいがたい。
日本語の喉仏は言葉の中に死を含む。ほとけがいる。
焼き残ると聞いたことがあります。
火葬場でみんなで故人のおこつを拾うとき、おはしで最後に係りの人が一番上にのっけてくれるのがソレだっていいますよね。
はい、これでおしまい。ってかんじで載っけてくれる。
あれはとっても象徴的。ほんとにしんだんだ。っておもう。

元句のうごく、名残折立句に「蝌蚪の紐動く」という中島倶さんのどうしてもさしかえできない一句があります。ですから、うごくをとって、思春期の少女から見た少年の喉元句風にさしかえた。
ついでに飲むという字を嚥下の嚥むの字にかえる。
この字だとね、なにか塊を咀嚼せず「一気飲み」ってかんじがします。

かばが出、かと(おたまじゃくし)が出、ジュラ紀の骨が出、ツバメが出。
だけどそれらはまったくさわらない。
暗幕下の意識で処理されていく次元のはなしだから。

▽さがしてきました。どなたかの歳時記から。
どうか引用をお許しください。
http://homepage2.nifty.com/nagakura-geka/tango.htm

◆英語"swallow"と漢字「燕」の話
英語の"swallow"には「つばめ」と「のみこむ」という二つの異なる意味がある。実は漢字にもこれと似た現象がある。口偏に「つばめ」の「嚥」という字には、「のむ」という意味があるのだ。(熟語の例:「嚥下」) こんな現象が起こった理由は、もしかすると英国と中国の両方で、燕が餌をのみこむ様子が観察されたからではないだろうか? もしそうだとすると、国は違っても人間は同じような事を考えるのだと思えて、面白い。
◆若い燕:年上の女の愛人になっている若い男。大正昭和の社会運動家平塚雷鳥と青年画家奥村博吏の手紙の中で、奥村が自分のことを若い燕と書き送ったところから言われるようになった。

山崎まさよしの歌「ツバメ」
http://www.youtube.com/watch?v=fyxlNA-aKxg

のどぼとけ・・アダムズアップルともいうのか。へえ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%96%89%E9%A0%AD%E9%9A%86%E8%B5%B7

エコバッグを出してくださった函館の杉浦清志先生のブログ日記を読んでいましたら、熊本の女性史学の始祖ともいうべき高群逸枝の全集本がそろっていると書かれていました。平塚らいてうの周辺にいた人です。かささぎは読んでみたい。http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/denshi/g_works/gw29_takamure.pdf#search='招婿婚の研究'

▽つぎは、恋。
77で夏の季語をいれてください。


           

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コメント

付け句案

夕立を逃れじっとうえ見る

虹のかなたに在るというもの

轆轤に蹴りをいれて治まる

3番目は季語がなかったわ。

ぼんちゃん、付、ありがとうござんす。
ろくろにけりをいれるの。べつに季語がなくたっていいんですが。ちょっとまってね。
そらんさんへ聲かけてみようか。
それから、しらべさんもだしてくれないかな。
たからさんもらんちゃんも。
携帯メールができるのはそらんさん以外はできる。だから入れておく。そらんさんへは今からブログへいってかきこみしてくる。
ありがと。みなさまもどうかつけてみてくださいね。ぽぽなさん、きっとうれしい。

ハンモック揺れ夢のまどろみ
金魚鉢には蘭鋳二匹

1、一歩たりとも動かぬ棕櫚樹
2、風鈴売りを呼びて濡れ縁

3、気が狂ふほどさみし五月雨

どういうのだろ?
この辺に飛んでる跳ねてる句が欲しい。
キンキら筋の、いや、キンキラキンの一句。
と、捌きが願ってる気がする。
が、できない。
キンキラキン。
例えばカタカナだけの句とか。
意味不明の句とか。

4、ででむしでんでんころも脱ぎ捨つ

せいちゃん、ででむしってのはでんでんむしのことよね?
でんでらりゅうばでてくるばってん
って歌、おっとがよくうたっていた
つづきは、
でんでられんけんでてこんけん
ってとこまでしか、かささぎはうたえません

こないだ外の流しでかたつむりとなめくじをみて
どっちが進化形か考えた
どっちとおもいますか
あるほう ないほう

打ち水をして聴く歌謡曲
藻の花が揺れ「星組」が来る

打ち水をして「星組」が来る

こっちに。

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