無料ブログはココログ

« これまでの世界とは違う世界で生きる覚悟を  小出助教 | トップページ | 今泉康弘の渡辺白泉論 『エリカはめざむ』 »

2011年6月 9日 (木)

イギリスの社会保障制度(7)             キャメロン首相の医療改革

保健医療経営大学学長
 
 橋爪 章
2011 年 6 月 9 日 イギリスの社会保障制度(7)

かつてのサッチャー、メージャーと続いた保守党政権時代の医療改革では、政府の歳出は削減できましたが、NHSの医療従事者の待遇が悪化し、医師や看護師や病床が大幅に不足する事態となりました。

年度末には予算抑制のための受診抑制、病棟閉鎖、手術延期等が行われました。

労働党政権のブレア首相は医療費を1.5倍に拡大する政策を実施しましたが、再び政権に返り咲いた保守党のキャメロン首相は、医療費の大幅カットに着手しました。

保守党政権が、また同じ轍を踏むことになれば、イギリスの医療は崩壊の危険があります。

キャメロン政権は大幅な財政赤字の削減に本格的に取り組んでいますが、医療費カットの方針は、管理コストの45%カットです。

医療支出全体については0.1%増加させることにしており、サッチャー時代とは異なる姿勢です。

キャメロン首相の医療改革の姿勢は、白書『公平と卓越:NHSを自由化する』に次のように書かれています。

・患者の選択枠を増やします。患者は必要な情報にアクセスして自分で健康管理できるようにします。

・「結果に対する支払」を徹底し、透明で安定した仕組みを作ります。

・地域の役割を拡大します。自治体は医療と介護をつなぐ役目を担います。

・予算の権限を、一般家庭医を中心とした地域組織に80%配分し、NHSと民間医療を競争させます。

NHSの官僚体質を改善します。管理コストを45%カットします。

・保健省の機能と組織を減らし、存在する必要のない特殊法人を減らします。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

« これまでの世界とは違う世界で生きる覚悟を  小出助教 | トップページ | 今泉康弘の渡辺白泉論 『エリカはめざむ』 »

コメント

保健省 キャメロン 改革
検索6位

1位ブログ↓から抜粋させていただきます。
「具体的には医療と海外援助を除く各省庁の予算を平均19%カットし、児童手当3年間凍結、住宅補助の見直しを行う。イギリスは中長期的な国家存続の立場に立ち、財政赤字の 削減に本格的に取り組むことになった。増税と歳出削減をセットで即座に開始したことは、わが国にとって参考になる。イギリス国民の反発は大きいが、財政再建は必須であ る。
 しかし、医療だけは少し扱いが違う。管理コストは45%カットを目指すものの毎年実質ベースで医療支出を0.1%増やすことになっている。
 イギリスの医療である国 民健康サービス(National Health Services: 以下NHS)はイギリス発祥であり、国民も文句を言いながらも誇りを持っている。イギリスそのものともいえるNHSに手をつける ことは政治にとって勇気のいることで、これまでの政権も医療政策は大事にしてきた。キャメロン政権も同様である。単に医療費予算をカットすればいいという問題ではない 。いかに医療を継続するかという観点が政権の長さを決める。
 キャメロン政権のキャッチフレーズは「大きな社会」である。国民一人一人が自分自身に責任を持ち、その上で周囲をも手助けする社会でありたいとしている。言いかえれ ば、国家の役割を社会にシフトしようというものである。その理由として、もっと地域が個々の実情に合わせてフレキシブルに対応できたほうがよい、地域や個人の自由裁量 を大きくした方がよいと考えている。医療についても例外ではない。NHSにも地方自治と自由裁量を導入しようとしている。」

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« これまでの世界とは違う世界で生きる覚悟を  小出助教 | トップページ | 今泉康弘の渡辺白泉論 『エリカはめざむ』 »

最近のトラックバック

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31