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2011年6月 3日 (金)

医療と統計学                   放射線、タバコと「がん」死亡                死因のリスクは平等に

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

2011 年 6 月 3 日 放射線、タバコと「がん」死亡

平成22年の人口動態統計の概数が公表されました。

毎年、この時期に公表される概数で昨年の死亡の実態が、性別、年齢別、死因別、都道府県別に概観できますので、昨年の死亡数の急増要因を探る手がかりが得られます。

昨年の死亡数は1197066で、前年の1141865より55201も増加しています。

年齢(5歳階級)別の死亡率で、前年より悪化している年齢階級が浮かび上がってきました。

年齢階級ごとに死亡率は年次変動していますが、年齢階級人口10万人あたり10人以上の死亡率の変動があった年齢階級は次の通りです。

年齢階級ごとの人口にも増減がありますので、死亡数が増えたからといって、その年齢階級の死亡率が上がるとは限りません。

平成22年と平成21年の死亡数の比較

年齢階級     対前年比  人口10万人当り

65~69  1030人増   +28人

70~74   720人増   -15人

75~79  3622人増   -23人

80~84  9864人増   +66人

85~89 17391人増  +221人

90~94 12219人増   +62人

95~99  7590人増  +909人

100以上  2564人増  -419人

60歳未満では、ほとんどの年齢階級で、死亡数、死亡率とも前年より改善しています。

従って、昨年の死亡数急増は80歳以上の高齢者の死亡の急増が主因であったことがわかります。

高齢になれば死亡数が増えるのは当然のことですが、その年齢階級の死亡率が悪化しているのは残念です。

死亡率を死因別にみると、第1位は「がん」で、人口10万対280で、前年より人口10万人あたり6人増えています。

第2位は心疾患で人口10万対150(対前年+6人)、第3位は脳血管疾患で人口10万対98人(対前年+0.4人)でした。

なお、自殺は第7位で、人口10万対23(対前年-1人)でした。

第1位の「がん」への大きな寄与因子は老化ですが、そのほかにもタバコ、放射線などがあります。

タバコの寄与は明らかです。

タバコは第2位の心疾患にも寄与しています。

タバコに関しては、比較的小さい人口規模の追跡調査であっても健康影響を証明する調査報告が多数あります。

「がん」への放射線の寄与もあるはずです。

人口10万対280の死亡のうちのいくらかは、自然界からの被曝や医療被曝、過去の大気圏内核実験など放射線が寄与している可能性は否定できません。

しかし、200ミリシーベルト以下の低線量被曝については、数万人の人口規模を何十年にわたって追跡した調査でも健康影響は証明されていません。

放射線には確率的影響がありますので、20ミリシーベルトであれば危険だ、1ミリシーベルトなら安全だというようなクリアカットな線引きはできません。

従って、被曝は少なければ少ないほうがいい、というしかありませんが、同じことはタバコについても言えます。

タバコの煙も浴びなければ浴びないほどよく、社会においてタバコをどの程度許容するかは、とりあえずはWHO条約あたりに落ちついてきたようです。

低線量被曝の健康リスクについては、証明されるレベルであるか否かという点において、タバコの健康リスクよりも小さいことだけは明らかです。

放射線の健康リスクに注目が集まっている今、そのリスクを上回る健康リスクについても注目したいものです。

(保健医療経営大学学長ブログより転載しています。)

▽かささぎの独り言

世界禁煙運動の日の学長ブログに対抗してつい書いてしまった内容がいささか大人げなかったかと、アクセス解析中権威ありげなところからのアクセスを発見し、まずい。
でも。あれです。たばこは本当にくすりとして入ってきた歴史がありますからね。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1212549802石橋秀野を研究していたころ、彼女も喫煙者で、たばこの句がいくつかありましてね。それでとことん調べたことがあって、渡辺京一の『逝きし世の面影』って本に煙草の歴史が書かれていたのを参照させていただいたことを忘れません。

自分でも吸っていた若き日があります。いまはなくて大丈夫ですが、精神が求めるのだものねえ。たばこは、くのうやきんちょうをやわらげるはたらきをします。ほっとしたいとき、すっていました。くらくらするような弛緩をもたらしてくれました。ああ、かささぎの青春!
イエをでられて、さびしかったけど、うれしかった日々。

一方の放射線。父の脳のがんに三回ピンポイントの核攻撃。
きいたみたいです。
それはいいのですが、半年の間に三つの病院を転々、その都度きまりでもあるのか、どの病院でも、律儀に、やれイトウシだスキャンだエコーもやってねあそれからMRIも忘れずに。と、もれなく高価な検査をしてくださいます。ありがたいのかめいわくなのか、素人にはわかりません。が、一つ確実に思うのは、すごい量の放射線。МRIは磁石ですかね。

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コメント

放射線 死因

490万件中 6位

たばことがん死亡、

で、こちらへおみえいただきました。
ありがとうございます。

今からお通夜に行ってまいります。
これで何度目だろう。最近続いています。

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