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2011年6月 8日 (水)

イギリスの社会保障制度(6) 福祉サービスの概要

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

2011 年 6 月 8 日 イギリスの社会保障制度(6)

イギリスの福祉サービスの概要です。

イギリスでは、保健医療サービスは国営のNHSとして、福祉サービスについては地方自治体の対人社会サービスとして、いずれも税方式で提供されています。

福祉サービスは、地方自治体が個々のサービスごとに申請を審査し、必要と判定された利用者にサービスを直接提供する仕組みです。

サッチャー政権時に、福祉サービスを効率的に提供できる供給者を競争で選んで契約によってサービスを提供する方式が採用されましたので、自治体直営のサービスが縮小し、民間サービスへの移行が進んでいます。

たとえば高齢者及び障害者向けの入所施設は、公的施設が減少し、民間施設が増加しています。

地方自治体の福祉部局の組織も、ケアマネジメントとサービス調達の決定を行う部門、直営サービスを提供する部門、不服審査や監査を行う部門の3部門に再編されました。

福祉サービスへの国レベルの関与は、地域間・利用者間の不公平を拡大させないため、強化されつつあります。

高齢者の疾病予防とケアの改善に関するガイドラインが策定され、各種福祉サービスの水準を向上させるためのケア基準(入所施設基準など各種サービス基準)が整備され、入所施設、民間病院、在宅ホームヘルプサービスの監督や、地方自治体が提供するサービス全般の評価(社会ケア査察)、福祉専門職の登録や行為規範の策定などが行われています。

イギリスでは保健医療サービスと福祉サービスの運営主体が異なっていますので、両者間の連携を促進するため、NHSと福祉サービスによる共同事業が進められています。

高齢者介護の費用については、看護ケア費用についてはNHSサービスの一環として無料で提供されますが、その他の費用は原則自己負担です。

身体障害者及び知的障害者については、地方自治体が中心となって、デイケア、ホームヘルプサービス、施設、給食、補装具の支給、住宅改造、職業訓練等のサービスが提供されています。

また、就労不能給付や、障害者生活手当等の現金給付もあります。

精神障害者については、保健医療サービスはNHSが、福祉サービスは地方自治体が提供しています。

保健医療サービスは、GP(一般家庭医)を助ける精神保健スタッフの増員、青少年期対応チームの設置、急性期患者対応チームの整備、偏見や差別解消のための啓発キャンペーンなどです。

福祉サービスについては、デイセンター、入所施設等です。

福祉サービスの核となる精神ソーシャルワーカーがNHSのチームと一体的に活動することで、両者が連携しています。

精神ソーシャルワーカーはカウンセリングを担当するほか、患者に自傷他害のおそれがある等の場合には措置入院の申請を行います。

(保健医療経営大学学長ブログ転載)

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