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2011年5月31日 (火)

新茶歌仙 裏3

青空に雲ひとつなき新茶かな    月野ぽぽな 
  畑の隙に茨咲く丘         姫野恭子
水鳥の鳴きし辺りに波寄りて     沢 都
  明治に学ぶ父の帳面       中島 倶
満月は眠らぬ街を通り過ぎ    青翠えめ
  日本列島風が身に入む      八山呆夢



射抜かれし林檎の行方見失ふ       山下整子
  おむすびころりん欲張っちゃだめ  竹橋乙四郎

夕暮の指やはらかき三毛の猫      沢 都

※つぎは、恋。77.季語なし。

付案

中山宙虫

ラジオからいつものように幕があく
モノクロの女優の紅に囚われる
草原に尼僧をさがす風の午後

八山呆夢

カーテンは薄日まといて揺れはじむ
手を伸ばしカーテンを引く西の窓
手を伸ばし出窓の鉢をそっと抱き

沢 都

(1)潜り戸の結び目ふとき棕櫚(しゅろ)の縄 
(2)夕暮れの指やわらかき三毛の猫
(3)雨の日の観音堂の反りし跡

三人の付案、ありがとうございました。
沢都さんの観音堂の句、そらんさんの尼僧の、これらは釈教句です。
そらん句、風が大打越にあるので、没。
句の流れとしては景句がほしいところです。
その視線でみたときに、沢都さんの観音堂はいい句ですが、そりしあとって何が反っていたのか、屋根か板塀か、具体的にイメージが浮かばず、気になります。
で、夕暮の三毛猫の指に目線が釘付け。
おむすびから三毛猫の指へ。
句の世界ですが、前句といっしょによめば、おむすびを握った女性のやわらかな指が三毛猫をそっとなでる、夕暮である。
おむすびは結び=産び。
指のやわらかさは三毛猫みたいな女性のものだというふうにもよめる。
これをいただきます。ありがとう。

それから、おもてオリハシの日本列島。


地名人名、おもてロックでは避ける、と学びました。
けれども、芭蕉の冬の日歌仙のなかに、

朝鮮のほそりすすきのにほひなし  とこく

ってのがあります。5句目です。

狂句木枯らしの身は竹斎に似たるかな   芭蕉

って発句のまき。冬、冬、秋の月、秋、秋、秋と、一句も雑をはさまぬ季移りの手法でおもてをおえる異色のまきです。
日本列島も、おりはしだし、かまわないと判断しました。

なーんてさ。ほんとはね。そうじゃなくて、すっかりわすれていた。
こないだ、言ったばかりなのに。
地名人名は表にださないことを。
ごめんなさい。ときにそういうポカをします。でも、よしとしよう。

昨日かささぎに二冊の本が届きました。
1つは、谷口慎也主宰の同人誌『連衆』、もう1つは、大畑健治著『次世代の俳句と連句』(おうふう)でございます。
谷口先生、かささぎへ俳句誌をお送りくださって、ありがとうございました。
末子がうまれたころに所属していたので、懐かしかったです。
1度大牟田文化会館での句会に参加したことが思い出されます。
大奥のあるじみたいだった谷口慎也先生。美女に囲まれてらして。
ちょうど亜の会の竹橋乙四郎や中山宙虫みたいなものです。(笑。冗談きついっす)
ほへえ・・とおののきつつ、内心ではこんなことをおもっていた。
この空気のなかで、毎月句会をやっておられるんだ。
匿名であっても少数であれば、どれがだれの句かすぐにわかる。
点を入れあうの、これはキツイわ。ひ~ってもんだわ。いやらしいよな。
まいるよなあ。ばってん、ようそれにたえておられる。おとなだ。・・・・。

それからあっという間に20年近くたちました。
昔かっこよかった谷口先生も初老になりかけです。
じつにめでたい。
谷口さん、かささぎの旗が読んだあなたの原子炉とあやめのあのすごい一句は、だからその、こういうような記憶すべてへの同情の思いとともにありました。
そういうことは書けませんでしたが、そうなんです。
つつしんで、一句をささげます。

はらはらとじいさま泣かすほととぎす   かささぎ

つぎに。

大畑健治さん。
はて、どなただろう?
著者紹介をみて、はっとしました。
東めいが先生とともに東京堂の『連句辞典』を編まれた三人のうちのお一人でいらっしゃる。http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4490102127/ref=dp_olp_used?ie=UTF8&condition=used
連句辞典は辞典でしたので、妙に硬かったんですが、これはルビもふられて、よみやすい。初心者にもベテランにも両方に受け入れられる親切で分け入った内容であります。

連句テキストはいろいろあるようですが、連句辞典が絶版になっている今、みなさん、この「次世代の俳句と連句」大畑健治著をどうぞ手に取ってお求めいただきたいと思います。2000円と税。

大畑健治さま、かささぎの旗への御恵贈、まことにありがとうございました。
よませていただきます。

まなばせていただきます。

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プランターにも水を切らさず
着信音は恋のフーガで
出窓に飾るハートクッション

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