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2011年4月18日 (月)

京都三条ラジオカフェでの小出裕章先生のお話を聴く。

小出先生のお話がきける、みれるテレビを探してきて、はりつけます。
政府や東電の楽観的すぎる観測をうのみにしていては、破滅します。

京都三条ラジオカフェ、ひさしぶりです。
かささぎの旗では、以前、麻場利華さんのジョッキーでラジオカフェを拝聴したことがございました。あのころと今ではなんという時代の変化なんでしょう。
人類が破滅するかどうかの瀬戸際まで追い込まれているといっても、過言ではない。

では、以下、全文引用です。ここからお借りしています。

http://hiroakikoide.wordpress.com/

ありがとうございます。

2011年4月8日20:30から放送されたFM797京都三条ラジオカフェの録画です。小出裕章氏が福島第一原発の最新情勢と想定される事態について語っています。

「東日本大震災支援特別番組 福島原発事故による影響について 汚染水 海への流出は止まった? 原子炉の現状は?」
http://www.ustream.tv/recorded/13851905
出演 ゲスト:京都大学原子炉実験所 助教 小出裕章先生 パーソナリティ;下村委津子(NPO環境市民) 2011年4月8日OA



小出裕章氏の発言の簡単な要約は以下の通りです。

・1号機の格納容器の放射線量が7日から8日にかけて2〜3倍に激増した。原子炉内の異常(温度上昇、圧力上昇)により噴きだしてきた可能性。窒素注入とは関係ない別の理由によるものかもしれない。

・格納容器には大量の水素だけでなく酸素も蓄積してきているようだ。東電はそのように考えているようだ。酸素がたまっているのは、従来考えられてきた放射線による水の分解だけによるのではなく、外部から酸素から入ってきているのではないかということを心配している。

・大量の放射性物質を外部に放出することを前提にして窒素注入をせざるを得ない状況になっている。

・手当ての方法はひとつだけで、水を入れるということ。水を入れ続けても1号機の温度が下がらないのは、再臨界が起きている可能性を示している。1号機で燃料棒が70%以上壊れているために、制御棒がうまく入らなくなり、核分裂反応がとまっていないかもしれない。

・原子炉周辺で中性子が検出されているかどうかは分からない(東電が発表していない)。敷地の周辺で検出されている中性子は、原子炉で再臨界が起こっているかどうかの判断には使えない。

・いまは1号機から目を離せない状況。再臨界が起こっているとしたら、その状態でベント(排気)をすると高濃度の放射性物質が吹き出してくる。

・影響は風向き次第。現在すでに広島にも沖縄にも届いている。いま恐れている最悪の事態になったときは、福島はチェルノブイリと同じ規模の事故になる。チェルノブイリでは700kmのところまで放射線管理区域になった。

・一次情報(発表される数字)の意味を理解する必要がある。東京電力や政府は混乱を恐れているために「ただちに〜」「安全です」が先に出てしまい、適切な説明が二の次になる。

・「水棺冷却」という言葉は初めて聞いた。今すべきことは原子炉を冷却すること。そのためには水を入れること。ただし、再臨界が起きてしまうと崩壊熱を冷やすだけでは足りないため、難しい状況になる。それに失敗すると水蒸気爆発という最悪の事態になり、まだその可能性はある。そうなったときには日本全体で自分たちの生き方を考え直すことになる。

・爆発した際は、風向きによっては東京も放棄しなくてはいけない事態になる。発表されるデータを注意深く見ることが大切。

・臨界という状態は長くは続かない。臨界になるとその部分は膨張し、いったん臨界は止まる。温度が下がるとまた臨界になる。それを繰り返す。そのようなグツグツしている状態になっていると推測している。

また、以下はSleepingCatsにて公開されている、このインタビューの書き起こしです。転載させていただきます。どうもありがとうございます。

ゲスト:京都大学原子炉実験所 助教 小出裕章先生
パーソナリティ(以下「司会」):下村委津子(NPO環境市民)
2011年4月8日OA

司会:東日本大震災特別番組、
  この時間は福島原発の大事故による影響についてお届けして参ります。
  担当はNPO法人環境市民の下村委津子です。

  (午後)8時半からスタートしまして、この後、8時59分まで、
  福島原発の情報をお届けしてまいります。
  最初に今日の朝日新聞の夕刊に出ていた記事なんですけれども、
  東京電力は実は3月(4月の誤り)の8日に福島第一原発1号機から3号機までの
  地震直後の炉内データを持っていた、という事だったんですけれども、
  その炉内データを公表しなかったという事で、
  かなり遅れて公表したという事で、
  この事に関しても、これから、なぜすぐに発表しなかったのかという疑問も
  出てくるのではないかと思います。

司会:その福島原発の1号機なんですが、今朝からですね、
  昨日の地震(4月7日23:32発生の震度6強を観測した巨大な余震)以来
  という事になるかもしれませんけれども、
  さまざまな動きがありました。

  そこで今日も、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章先生に
  電話とつなぎまして、お話しを伺います。

  小出先生、こんばんは。

小出氏:こんばんは。

司会:よろしくお願いします。

小出氏:こちらこそ。

司会:福島原発の1号機なんですけれども、
  いろいろな動きがあったようなんですが、
  先生の所で解っている情報というのを教えて頂けるでしょうか。

小出氏:私が一番心配しているのは、
  格納容器の中の放射線量が急増しました、昨日から今日にかけて。
  激増と言っていい位に急激に増加しました。
  という事は、格納容器の中に大量の放射性物質が、
  また流れ込んできたという事を示しています。
  それが一体どういう事なのか、という事をきっちりと考えなければいけないと思います。

司会:激増したというのは、今までの量とは比べられない位に
  増えたという事なんですか。

小出氏:確か、2倍か3倍に増えたと。

司会:そうですか。

小出氏:はい。

司会:その事は今小出先生がおっしゃったように、
  何を意味する、というか、
  見えないなりに予測できる事はあるのでしょうか。

小出氏:はい。
  細かく見ると、原子炉の中の温度が上がっていますし、
  放射能の線量が増えたという格納容器の中の圧力も上がっています。
  圧力が上がったというのは、窒素を入れたという事もあるのかもしれませんが、
  放射線量が上がったという事、そして原子炉の中の温度が上がったという事は、
  原子炉の中で何らかの異常があって、
  放射性物質が格納容器の中に噴き出してきたのではないのか、
  というのが私の推測です。

司会:原子炉の圧力が上がった、温度も上がっているという事なのですね。

小出氏:はい。

司会:先生がさっきおっしゃった窒素との関係と言うのは
  あまり考えられないのでしょうか。

小出氏:格納容器の中の圧力だけで言えば、関連があるかもしれませんが、
  原子炉の中の温度も上がっていますので、
  窒素とは関係ない現象が起きていると思います。

司会:もともと窒素を入れたのは、水素爆発を防ぐために入れた・・・

小出氏:そうです。

司会:それはある程度、良い方向に行った・・・

小出氏:そうではありません。
  もともと格納容器の中というのは、本来は窒素だけだったのです。
  それが、今度の事故によりまして、燃料の被覆管というものが壊れまして、
  大量の水素が出てきてしまったのです。

  もともと窒素だけの所に、水素が入って来てしまって、
  また放射能もどんどん充満してきてしまったという事で、
  一時期ベントという弁を開きまして、それを外に流さざるを得なくなったのです。
  流したために今度は原子炉建屋という所に流れ込んで、
  水素爆発を起こすという事になった訳です。

  一度それで弁を開いて流してしまったので、良いはずだったのですけれども、
  それでもそのままでは行かないで、
  格納容器の中にはまだ水素が残っている訳ですし、
  もうひとつ問題は、水素だけならまだいいのですが、
  酸素がどうも格納容器の中に蓄積してきているようなのです。

司会:もともとが窒素だけだったのに、
  どうして水素がっていうのは解っているんですか。

小出氏:はい。
  水素は、燃料棒の被覆管が水と反応して発生するという化学反応があるのです。
  大量の水素が出て来たという事は確実ですし、
  格納容器の中に水素があるのはもう当然なのですけれども、
  水素と窒素だけであれば爆発しないのです。
  酸素がない限りは爆発しないのですけれども、
  東京電力はどうやら酸素も含まれているというふうに考えたらしいのです。
  では一体その酸素はどこから来たのかというと、

  ひとつの理由は、水という物質、水素と酸素で出来ているのですが、
  水が放射線に当たると水素と酸素に分解するという性質を持っています。
  その酸素が格納容器の中に溜まって来ているという可能性がひとつです。
  でも、その量だけであれば、私はたいした事はないと思っているのです。
  それでも東京電力が酸素が増えてきて爆発するかもしれないと心配したというのは、
  格納容器のどこかに損傷があって、外部から酸素が入って来ているという、
  そういう事が起きているのかもしれないという事を私は心配しています。

  そうなってしまうと、やはり格納容器の中の酸素をなるべく窒素に置き換えるという
  作業をしなければいけませんし、
  そのために、東京電力としては、これしかないという事で
  窒素を入れる事に踏み切ったのだと思います。

  ただし、そうすると、格納容器というのはある体積を持った容器な訳で、
  そこに窒素を新たに入れるという事は、
  それまでに入っていたガスを出すという事になります。
  それまでに入っていたガスというのは、水素と、それから放射能です。
  ですから、窒素を入れながら水素と一部酸素、そして一部の放射能を、
  外に捨てるという作業に踏み切ったという事です。
  そうせざると得ない状況に、東京電力が追いこまれているという事なのです。

司会:それによって、放射性物質が大量に外に出ていっているという事・・・

小出氏:まだ外でどれだけ出たのかという事はよく解りません。
  格納容器の内圧がかなり上がって来ていますので、
  ある程度の閉じ込め機能は格納容器が保っているのだと思いますけれども、
  でも、窒素をどんどん入れて行けば格納容器の内圧が高まって行きますので、
  いずれは放出する事になると思います。

司会:放出させないともっと大変な事になるという先生のお話しだったんですよね。

小出氏:そうです。

司会:なるほど。
  しかしですね、今先生がおっしゃったように、放射線量が2倍から3倍に増えたりとか、
  或いは、圧力が高まっている、温度が高まっている、
  何とか収めないといけないという事になるんだと思いますが、
  手当の方法というのはあるのでしょうか。

小出氏:もちろん手当の方法はたったひとつだけで、
  水を入れるという事です。
  それは、もうずーっとやっていきた訳ですし、
  これからもやらなければ行けないのですが、
  残念ながら、2号機3号機に比べて、1号機は温度が下がらないのです。
  何か理由があるのだろうと思いますし、
  その理由が、ひょっとすると再臨界という現象が起きているのかもしれないと
  私は心配しています。
  
司会:1号機の温度がずっと下がらずに、高止まりの状況であるというのは、
  再臨界が起きているのかもしれない、と。

小出氏:はい。

司会:先生に以前お伺いした事があるんですが、再臨界というのは、
  どういう事だったでしょうか。

小出氏:臨界というのは、ウランが核分裂をするという事を示す言葉です。
  ですから、もともと原子力発電所というのは、ウランの核分裂をさせる訳ですから、
  運転中はずーっと臨界です。
  今度のように地震に襲われたりすると、
  ウランの核分裂反応をまず止めなければいけませんので、
  制御棒という棒を原子炉の中に入れて、
  ウランの核分裂反応を止める訳です。
  たぶん今回も制御棒の操作は曲がりなりにも行われて、
  ウランの核分裂反応は止まったんだろうと私は推測しています。

  ただウランの核分裂反応をずーっと続けながら電気を起こして来た訳ですから、
  原子炉の中には大量の核分裂生成物という放射能が溜まっていたのです。
  ですから、ウランの核分裂反応それ自体を止める事が出来たとしても、
  放射能それ自体が出す熱というのは止められないのです。
  それを、私たちは崩壊熱と呼ぶのですが、
  その崩壊熱がずーっと出続けるという状態になってしまう訳です。
  そのために原子炉というのは、どんな時でも水を掛けて冷やさなければいけないという、
  そういう機械なのです。

  ただし今回の事故の場合は、津波にも同時に襲われたために、
  水を送るためのポンプが全く動かないという状況に追い込まれてしまって、
  原子炉がどんどん温度が上がって行って壊れてしまったという、
  そういう状態になっているのですね。

  ですから、当初の問題は、核分裂生成物という放射能が出す熱を
  どうやって冷やすかという事で、
  もうポンプが回らないのであれば、
  とにかく外から水を入れて冷やそうという事をやってきた訳ですけれども、
  それをやっている間に原子炉がどんどん壊れて行ってしまった訳です。
  壊れて行ってしまうと、原子炉の内部の形が変わって行ってしまう訳ですね。

司会:原子炉の内部の形が変わる・・・

小出氏:はい。
  原子炉というのは、燃料棒という棒が多数立てて並べてあるという、
  そういう形だと思って下さい。
  1本1本の燃料棒は、直径1cmで長さが4mです。
  細長い物干し竿だと思って頂ければいいのですけれども、
  それが沢山林のように並べてある訳です。
  その燃料棒という棒の中にウランを瀬戸物に焼き固めたペレットというものが入っていて、
  それが核分裂をしていく訳ですけれども、
  何か事故があって核分裂反応を止めたいと思うと
  その原子炉の中に、制御棒という棒を入れる、
  中性子という素粒子を吸収しやすい物質なのですが、
  それを入れてしまうとウランが食べる中性子が無くなって、
  核分裂反応が停止するという仕組みなのです。

  事故が起きた時に、制御棒はたぶん入ったのだと、私は思うのですが、
  もともとは燃料棒が沢山並んでいる所に、
  ある場所に、制御棒というものが入って行って核分裂反応を止めるのですけれども、
  今回の場合には、燃料棒そのものがグズグズに壊れてしまっているのです。

  東京電力によれば、1号炉では70%が壊れていると言っている訳ですが、
  つまり、もう物干し竿の形がないのです。
  ですから、中に入っていた瀬戸物も、もうボロボロになってあちこちに崩れ落ちている、
  そういう状態なのです。

  そうるすと、形があって制御棒が入っているなら、
  ウランの核分裂反応を抑えられたけれども、
  もう形が全然変わってしまっている場合には、
  ウランの核分裂反応を止める事ができなくなる場合ができてくるのです。
  そうなってしまうと、また核分裂反応が始まって熱が出てくるし、
  核分裂生成物という放射能が新たにまたどんどんと生み出されて来てしまうという、
  そういう状態を心配してきた訳です。

司会:TVで専門家という先生が出てきて解説されてた時に、
  その先生は再臨界はないというふうな解説をされていて、
  何故かというと、今おっしゃった臨界するためには
  燃料棒が物凄く規則正しく並べられていて、
  規則正しくしっかり臨界出来るような状態にあるから臨界出来るのであって、
  それが万が一崩れてしまったら、条件が整わないので臨界しないのだ、
  という説明をされていた記憶があるのです。
  そういう事ではないのですね。

小出氏:ありません。
  臨界というのは、もちろん形が正しい時には臨界になるという事だから、
  原子炉が設計されているのですけれども、
  形が崩れてしまって、むしろウランの燃料のペレットというものが、
  一塊りになって集まるような状況になってしまうと、
  むしろ臨界になりやすくなります。

司会:そうだったのですか。
  先生がおっしゃったウランが食べる中性子なのですけれども、
  中性子自体が検出されているという事なのですか。

小出氏:中性子の検出というのがですね、
  本来は原子炉の中に中性子の検出器というのがあるはずなのですけれども、
  それ自身のデータは少なくとも今は公表されていませんし、
  ひょっとするともうその検出器が死んでいるかもしれないと思っています。

  それで、中性子が検出されたというのは、時々報道があったのですが、
  それは発電所の敷地の境界にある、
  例えば正門の近くにある外部の中性子モニターが
  時々何か普通とは違う中性子を検出したという事で、
  あまり指標にはならないと私は思っています。

司会:中ではないので。

小出氏:中で直接計るデータが実は欲しいのですけれども、
  残念ながらデータが公表されていないです。

司会:先生の推測によると、温度が下がらないのは、
  再臨界というのが起こっている可能性があるかもしれない事で、という事なのですね

小出氏:おっしゃる通りです。

司会:予測されているのは、やはり外に出ている何かいろいろな放射性物質とか、
  そういう事を鑑みて推測が可能になっているという事なのでしょうか。

小出氏:私は、数限られた情報の中で、それを合理的に説明するためには、
  どういう現象が起きていると考えなければいけないかという、
  そういう推測を今している訳です。

司会:そうすると全くもう1号機から目を離せないような状況という事ですよね。

小出氏:今はそうだと思います。

司会:そうですか。
  これは、更にベントと言いますか、もっと圧力を抜いて、
  爆発しないようにしていかなければならないという・・・

小出氏:はい、それは必ずやると思います。

司会:その時に、今先生がおっしゃっているように、
  再臨界が起こっていたとしたならば、更にもっと濃度が高いような
  放射性物質が出てくるという事はないのですか。

小出氏:もちろん出てくる訳です。
  格納容器の中の放射線量が2倍にも3倍にもなったという事は、
  それだけ格納容器内に放射能の濃度が高いガスが充満しているという事ですから、
  ベントをすれば高濃度の放射性物質が外に噴き出して来るという事になります。

司会:夕方の東京電力の記者発表を見ておりますと、
  なぜ放射線量がそんなに高くなったのかという事に対して、
  計器がおかしいのではないか、というような発言もあったようなのですが。

小出氏:(苦笑もらしつつ)そうなんですか。

司会:はい。
  過小評価ではなく、私達は、先生がおっしゃるように、
  もしそうであったならばという最悪のケースも想定した上で、
  何か対応してもらいたいというふうに願うばかりなのですけれども、
  どうも過小評価に陥っているとすると、
  またこの先の対応が不安でならないのです。

小出氏:私も過小評価であって欲しいと思います。
  東京電力の計器が壊れていて、
  実際にはそんな事は起きていないという事を私は願います。
  でも、そうではなかったとしたらば、やはり問題だろうと思いますので。

司会:これは、環境中とおっしゃいますか、
  大気中に高濃度の放射性物質がまた更に排出されるという事になりますと、
  また周りはかなり気を付けていかなければなりませんよね。

小出氏:そうですね。

司会:今日辺り、雨が関西でも降ったりしていたのですが、
  関西地域への影響というは、今現在どのようにお考えになられていますか。

小出氏:それはもう風向きだけですし、
  沖縄まで放射能が届いているという事は観測されていすし、
  広島にも届いているという事は解っています。
  ですから、もちろん関西にも届いているのです。
  ただ、今現在は関西は福島から見れば離れているという事で、
  皆さんはまだ安心しているという事なのでしょうけれども、
  本当に私が恐れている様な最悪の事態になる時には、
  私は、1986年に起きた旧ソ連のチェルノブイリ原子力発電所というのと
  同じような規模の事故になると思っているのですが、
  そうすると、チェルノブイリ原子力発電所の事故の場合には、
  発電所から700kmの彼方まで放射線の管理区域にしなければいけない
  汚染地域が生じました。
  たぶん関西もそれに呑みこまれる事になると思います。
  ただ、それは風向きによりますので、
  風向きが悪くならない事を祈るしかないと思います。

司会:そうですね。
  先生に、日本は何故シミュレーションを発表しないのだろうというお話を聞いたその後、
  今現在はもう気象庁の方が拡散予測というのを出すようになりましたよね。
  これは、台湾の方でも出されるようになっていますし、
  これもある程度私達は見つつ、行動する際には、
  参考にしなければならないという事になるのですかね。

小出氏:そうですね。
  ちゃんとしたデータをやはり出す方は出すし、
  受け取る方もちゃんと受け取らなければいけない、
  という、そういう事態だと思います。

司会:そうですね。
  数字だけ見ていても私達は数字の持っている意味という所までは
  なかなか深く理解しずらい、と。
  ただ、先生のような専門家がおられて、その数字の持っている意味であるとか、
  その現象がどういう事を指しているのかというのを、
  きちんと解説して下さると非常に解りやすくなりますし、
  私達が次に取らなければならない行動であるとか、
  次に考えなければならないという所が見えてくるのですが、
  東京電力であるとか、政府であるとかは、
  残念ながらそういった情報提供の仕方ではないのですよね。

小出氏:私から見てもそうだと思います。
  要するに彼らは混乱を何よりも恐れるのです。
  パニックにならないようにしようと、彼らはまず思う訳で、
  そう思ってしまうと、まず彼らの口から出るのは、
  「安全です」「安心して下さい」「ただちに影響はありません」という、
  そういう言葉が出てきてしまうという。
  説明はその次だ、という事になってしまうのです。

司会:海への低レベル汚染水の排水の話でも、
  低レベルというのは実は私達が文字から受ける印象の低レベルではなくて・・・

小出氏:どんでもないものです。

司会:先生が、普段捨てられているような、処理されているような水の100万倍と
  おっしゃいましたね。

小出氏:100倍、1000倍というレベルです。

司会:100倍、1000倍のレベルである、と、
  しかもそれが凄い量である、という事だったのですよね。
  それを考えますと、如何に私達が情報をどういうふうに理解していくのか
  というのが非常に重要な事なのだな、というふうに重い知らされました。

  それと、先生、もうひとつ、今日のニュースで解らない言葉が出てきました。
  東京新聞なのですけれども、
  福島第一原発に水棺(すいかん)冷却を検討という言葉が出てきているんですね。

小出氏:何ですか?

司会:水の、棺桶の棺という字を書いて、それで冷却をするというような
  新聞記事が出てきているんですよ。

小出氏:そんな言葉、初めて聞きました。

司会:ああ、そうですか。
  いろんな手当をされているのは解るのですが、
  こういうふうに次から次に情報が出てくると同時に、
  全く解らない事が増えて行くというので、
  更に不安も増していくのではないかいうふうな心配をしているのですが、
  私達はこれから情報を得る時に、先生がもし注意して下さるとすれば、
  何に一番注意をして情報を得るという事が重要になってくると思われるでしょうか。

小出氏:水棺冷却というのは、私は何だか知りませんけれども、
  とにかく今やらなければいけない事は確実に解っているというか、
  ただひとつだけなのです。
  原子炉をとにかく冷却するという事、その事だけです。
  そのためには水を入れなければいけないという事なのですね。
  今は外部からとにかく水を入れるという作業を続けてきている訳で、
  外部から水を入れれば、入れた分だけの水は外に出さなければいけないという事で
  今発電所の中に大量の汚染水がどんどん溢れて来て、
  その処理に追われるという事になっている訳です。
  そのために、今下村さんがおっしゃったように、
  低レベルとか言いながら、物凄い放射能の濃度のものを海に捨てながら、
  もっともっと酷い汚染水をタンクに入れようという作業をしている訳です。
  一番の根本は、原子炉に水を入れて冷やすという事なのです。

  ただし、再臨界という事がもし起きてしまうと、
  いわゆる放射能が出す熱、崩壊熱だけを冷やそうという事では足りなくなりますので、
  入れる水の量を増やさなければいけないとか、
  いろいろな難しい事が出てくる訳です。

  それに失敗しますと、たぶん前に聞いて頂いたと思うのですが、
  水蒸気爆発という最悪の事態に至る可能性がまだ残っていると思います。
  そうなった時には、今より桁違いの放射能が外部に放出されてきます。
  それが、私が一番恐れている事ですけれども、
  そうなった時には、たぶん日本全体、関西も含めてですね、
  自分達の生きて行き方を考えなければいけない時代になると思いますので、
  今後も東京電力、或いは政府が発表するデータというのを、
  注意深く見ていって頂いて、
  そうなった時には、もう隠す事は出来ません、
  また爆発の映像がはっきりと見えるはずですから、
  近傍の人は、やはり逃げて頂かなければいけないし、
  風向きによっては、東京も放棄しなければいけないという、
  そういう事態になるので、情報だけは常に注意をして頂いて、
  情報を流す皆さんをきっちりと正確な情報を流すよう心がけて欲しいと思います。

司会:今の1号機の状態で、もし熱がもっと上がって来るような事になると、
  先生がおっしゃったように、水をもっと増やして冷やして行かないといけないのですよね。

小出氏:そうです。

司会:その、水を増やして冷やすという事は、今でも精一杯やっているのではないかと
  思うのですが、可能な事なのですか。

小出氏:水の量は、もっと増やす事も出来ると思います。
  ただ水の量を一辺に急に増やしたりすると、
  もう既に原子炉の中の圧力容器という圧力釜の温度が200℃を超えていますので、
  水を入れると急激に今度は蒸気が発生してきます。
  そうすると今度は、格納容器という容器の内圧が高くなってしまって
  また放射能が漏れてしまうという可能性に繋がりますので、
  水を入れる量というのは、大変注意深く調整しなければいけないのです。
  それが難しいがために、東京電力は苦闘していると思いますし、
  なかなか温度が上手く冷えないし、
  今日起きたような何か特別な放射線量の上昇、
  つまり放射性物質が格納容器の中に溢れてくるというような事態も
  また起きているのだろうなと思います。

司会:なので、もう闇雲に水を掛ければいいという訳ではないのですね。
  先生がおっしゃった再臨界しているかも、という事になって来ると、
  し続けていると考えられる訳ですか?
  温度が例えば上がっているとか、放射線量が上がっているとかという・・・

小出氏:臨界という現象は、たぶん長い時間にわたっては続かないと
  私は思っているのです。
  臨界という状態になると、その場所で大量の熱が出ますので、
  その場所は膨張します。
  ある部分が膨張するという事は、今度は臨界を抑えるという効果に繋がって、
  臨界が起きると、また臨界が止まる、
  それで温度が下がって来るとまた臨になる、と。

司会:繰り返しになると・・・

小出氏:というように、ぶすぶすぶすぶすという燃えるという状況が続いているのだと
  私は推測しています。

司会:解りました。
  どうもありがとうございました。
  またよろしくお願い致します。

小出氏:こちらこそ、よろしく。
  はい、失礼致します。

司会:京都大学原子炉実験所の小出先生にお話しを伺いました。
  福島原発の第1号機の状況について伺いました。
  では、今日はこの辺で失礼します。

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