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2011年2月20日 (日)

歌仙『一行の詩』

一行の詩をしたたむる淑気かな    月野ぽぽな
  あをく薫れる新玉の墨         姫野恭子
せせらぎに薄氷融けて流れゐて    竹橋乙四郎
  卒業写真の笑顔はれやか      山下整子
春の月延びる線路を照らしをり     青翠えめ
  駅長室はいつも満員         八山呆夢

圏足とけもの耳持つ土器出づる     整子
  
アナウンサーの黒髪に風       ぽぽな
摩天楼君が魚類でゐる時間        中山宙虫
  ひんやりとした男恋しき         澄 たから
登山口過ぐれば下山口となる              乙四郎 
    草の褥に荒神の使徒           整子
切腹の順番決まる月の光(かげ)      恭子
  病院給食明日栗おこは          えめ
暮の秋裏木戸少し開いてをり        東妙寺らん
  輪郭だけを村は残して       そらん

天災の傷癒しゆく花の雨        ぽぽな 
  初虹のかたバグダッドあり        乙四郎

名残表
シャボン玉駱駝の列の後ろから    杉浦兼坊
  まだ届かないお祝の品       呆夢
啄木も茂吉も畳に小積まれて     せいこ
  翼の影が映る稜線          そらん 
冬茜しづまるまでは側にゐて     ぽぽな
    恋の躯(からだ)と雪の心と     恭子
欲ふかきをんなとなりし老いの坂   呆夢
  振り込め詐欺のアジト此処です  えめ
やはらかく水に返ってくるこだま    そらん
  眞菰の馬が駆けるたまゆら    せいこ

にはか雲喰らひつきしが半の月    乙四郎
  TPPに勝つ籾莚            恭子


名残裏

ゐのこづち深く入りて妣(はは)の顔   呆夢
  養子縁組並ぶ会席          えめ
昼過ぎのあくび殺せばまた生まれ  ぽぽな
  蛇穴を出づ声の愛(かな)しき   中島俱
花満ちる昇開橋が開くとき     澄たから
  

澄たからさんの匂いの花です。

花便り昇開橋の開くを待つ
花盛り昇開橋の開くを待つ

昇開橋はこれです↓

http://www.jsme.or.jp/kikaiisan/data/no_023.html

私は、なんにもしらなかった。橋の名前は知っていましたが、遠くから見かけても、開いた橋の姿を見学したことはありませんでした。
今回調べて、ついでに、八女市津江の高橋甲四郎先生宅の裏を流れる花宗川の名前が立花宗重に由来することなども初めて知った次第です。はずかしい。

選句です。
花盛りの句を選ぼうとすぐ思いました。
けれども、動詞が三つもあるとうるさいように感じます。
句のこころとしては、前句の蛇がようやくあったかくなったので出てきた、そのうれしくはずむような思いにつけているとわかります。
しょうかいきょうがひらく。しまる。そのたびに花もその数をふやしていく。

シャッターチャンスを狙う人の思いの句かもしれません。
それを少し形を整えてみました。
響きとリズムの整理で内容はほぼ一緒です。
一読後、清水山の上から満開の桜越しに見下ろした海が浮かびました。
みちる、ということば。
また、ひらく、ということば。
いずれも月や花の縁語でありますが、子宮や海ともつながる。

たからさん、パソコンの調子が悪かったのに、きれいな句をありがとう。
しょうかいきょう。パリ博覧会に出たんだね。知らなかった。
たからさんはみましたか。ひらくのを。
座であれば、そういうことも話せるのですが。
すこしお待ちください。
最後の句になりました。杉浦先生に頼んできます。

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コメント

名残裏。どの句もいいですねえ。
本来は静かな句が並ぶべきなのでしょうが、なんだか、どの句にもドラマが感じられるような気がします。しかしながら、詠みぶりは決して声高ではない。名残りらしいトーンであります。
さて、満尾が楽しみ。

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