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2011年2月 8日 (火)

国際協力論講義(71)例6・ホンジュラスの保健計画への協力

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

2011 年 2 月 8 日 国際協力論講義(71)

例6)ホンジュラス国第7保健地域リプロダクティブヘルス向上プロジェクト
(2000/4/1~2005/3/31)

http://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2004_0603088_3_s.pdf
協力金額:6億9600万円

先方関係機関:保健省(第7保健地域事務所、サンフランシスコ病院、本省)
日本側協力機関:国立国際医療センター
協力の背景と協力内容
ホンジュラス政府は保健セクターの既存資源を有効活用し保健サービスの改善を図るべく、我が国に開発調査「全国保健医療総合改善計画調査」を要請しました。同調査は1995 年1月から1996 年8月まで実施され、同調査の結果を受けて、ホンジュラス政府は、同調査結果においてモデル地域とされた第7保健地域(オランチョ県)におけるプロジェクト方式技術協力「第7保健地域保健総合開発計画」を要請しました。これを受けて、JICA は1999 年2月に事前評価調査を、2000 年3月に実施協議調査を実施し、プロジェクトの協力対象を特にリプロダクティブヘルスとして本プロジェクトが開始されました。
(1)上位目標
第7保健地域のリプロダクティブヘルスの状況が改善される。
(2)プロジェクト目標
第7保健地域において保健医療供給者による質の高いリプロダクティブヘルスサービスが提供される。
(3)成果
1)サンフランシスコ病院(HRSF)および母子クリニック(CMI)において、女性に対しての適切かつ時宜を得た治療がなされる。
2)サンフランシスコ病院および母子クリニックにおいて、新生児ケアが改善される。
3)CESAR(医師無し保健所)、CESAMO(医師有り保健所)、サンフランシスコ病院および母子クリニックにおいて、妊娠、出産、産後のリスク要因が早期に同定される。
4)患者の適切な治療のための基本薬品供給が保障される。
5)第7保健地域の臨床検査ネットワークにおける質の高いサービスの利用が保障される。
6)保健医療スタッフによるリプロダクティブヘルスのハイリスク発見のための健康教育が(患者へ)提供される。
7)第7保健地域におけるカウンセリングサービスへのアクセスが改善される。
8)地域レベルのモニタリングシステムが強化される。
9)人的資源と資金が効果的に活用される。
(4)投 入
日本側:長期専門家派遣 10 名  短期専門家派遣 49 名  研修員受入れ 21 名
機材供与 1,433 千US ドル  現地業務費 10,594 千レンピーラ
ホンジュラス側:土地・施設提供  ローカルコスト負担 8,158 千レンピーラ

<終了時評価結果>
プロジェクト目標の指標の達成状況:
<指標1>利用者の90%がリプロダクティブヘルス分野のサービスに満足する。
<指標2>施設分娩の割合が12%増加する。
<指標3>サンフランシスコ病院内の新生児死亡率が1割減少する。
サンフランシスコ病院の新生児死亡率はプロジェクト開始時からほとんど変化が見られず、プロジェクト終了時までの目標達成は難しい。
<指標4>妊婦検診受診者率が1割増加する。
<指標5>産後検診受診者率が1割増加する。
有効性:プロジェクト目標の指標の達成状況から、プロジェクト目標の達成度は高いと判断できる。各成果の達成がプロジェクト目標の達成に貢献したと考えられる。
インパクト:
9つの成果は着実に進展しており、第7保健地域におけるリプロダクティブヘルスサービスの質は確実に向上してきている。上位目標の指標である妊産婦死亡率の改善は明確には確認できないながらも、第7保健地域のリプロダクティブヘルスの状況は改善傾向にあると推測される。
問題点:プロジェクト全体の包括的な運営管理、モニタリングについて不十分な点が見受けられた。具体的には、各成果を担当するホンジュラス側責任者が一堂に会してプロジェクト全体の進捗状況を話し合うといった場が稀にしか設けられなかったことから、成果間の情報共有や連携が必ずしも十分になされず、成果一つ一つが個別のプロジェクトのように運営管理される側面が見られた。また、2004 年のPDMの見直しまでは適切な指標が設定されておらず、達成状況の確認が十分にはなされていなかった。
提言:本プロジェクトは成果レベルにおいて、ある程度の達成度を示しているが、プロジェクト目標の達成に向けての各成果の貢献の程度については実証できていない。プロジェクト目標の達成に有効な活動として何がなされ、何がなされなかったかを検証することにより、プロジェクト目標達成への筋道を論理的に組み立てることが必要である。そのため、成果ごとのホンジュラス側責任者を交え、CCR は論理関係を整理し、それに基づく今後の活動計画を明確化すべきである。
教訓:本プロジェクトの成果分野横断的ワークチーム(グループCINCO)の例が示すとおり、プロジェクト目標の達成を念頭に置いた分野間協調のメリットは大きい。
重要な保健指標データの欠如は、プロジェクトの評価や活動の改善、成果のアピールなどの障害となる。重要な保健指標データが適宜得られるシステムを、プロジェクト早期より構築するべきである。

保健医療経営大学『学長のひとりごと』転載

▼神津呂伊利さんの連句的コメント

「北方領土の日によせて」

コメント

今日2/7は北方領土の日、新聞等には1855年に日露通好条約が結ばれた日と書いてある。しかし日本史の教科書には1854年に、日米和親条約の後、日露和親条約が結ばれたと書いてある。この違いはなんじゃらほい、と30年以上前に考えたことがあります。この2つは別の条約か?とも。
そこでいつもの何でも考えかんでも知って…の精神で考えました。まてよ、これは旧暦と新暦の違い、元号と西暦の違いではなかろうか?っと、やはりそうだった。安政元年(1854年)12月21日というのは旧暦で、西暦に直すと1855年の2/7になる。それほど考えた理由は、なんのこたぁない、私の誕生日だから。これで、30年前の教え子がいまだに私の誕生日を覚えていてくれる。情報操作の力ですな。
閑話休題、ポルトガル人の初来日は、日本では1543年というのが常識だが、ポルトガル関係の史料では1542年となっており、これもその論理かというと、そうではない。これは未だもって謎のまま。
これまた閑話休題、ポルトガル語とスペイン語はかなり近い関係らしく、お互いの言葉を勉強しなくても(あるいは少し学べば)、何となく意味がわかるらしい。ヤマト語と琉球語の関係みたいなものなのか、いやそれよりもっと近い関係なのか、この数年言語学に興味持つ私ではあった。

たびたびどーもすいません。上記の1942年は1542年の間違いです(訂正しました:姫野)。
ついでに、種子島にやってきたポルトガル人が乗っていたのはポルトガル船ではなく中国船、そしてその頃既に倭寇は鉄砲を使っていた。おう!我が日の本の史料『鉄炮記』にも天文11年8月=1542年に伝来したと書いてあるらしい。そもそも「鉄砲」と「鉄炮」の違いは?と謎はつきない。が、みなさん、あまり興味ないでしょうね。
おまけ、日本語の「ありがとう」はポルトガル語の「オブリガード」が語源である、とポルトガル人は思っている。京都の先斗町、これがポルトガル語のポント=「先」からきているのは間違いないようだが。

ろいりさん、昨日お誕生日おめでとうございます。
何かにことよせて記憶する方法は忘れませんね。
ポルトガル語とスパニッシュは似ているんですか。
ヒスパニックはスパニッシュを内包していることばだけど、説明をよめば、単にスペイン語系のという意味にとどまらないようなかんじです。日本土着民のかささぎが混乱するのも無理はない。
ウィキにはこんなふうにかいてあります。

ヒスパニックとはもともとスペイン語圏の、というほどの意味だったが、アメリカ人にとってはエスニック集団をさす言葉になっている。と。

さらにちょっと詳しい説明では、

ヒスパニックと同じように使われる言葉に「ラティーノ」(Latino)があるが、ヒスパニックが文字通り「スペイン語圏出身者」を指すのに対し、ラティーノはスペイン語圏に限らずラテンアメリカ全域の出身者を指す。たとえば、ハイチ(フランス語圏)やブラジル(ポルトガル語圏)出身者は、ラティーノではあってもヒスパニックではない。また、ヒスパニックとラティーノの単語が同時に使われる場合、ヒスパニックはメキシコ出身者のみを指す事が多い。

ところで、その安政元年(1854年)十二月二十一日が新暦ですと1855年の二月七日というのは、あまりといえばあまりの隔たり、宝暦暦ですよね。
なんども改暦があっているけど、西洋人がやってきたころの、天文時代のこよみは、なにをどのようにつかっていたのかがばくぜんと気になります。天文学がはるかに進んでいた西洋。

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保健計画論 検索で1000万件中5位くらい
1位の、転載禁。

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