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2010年12月24日 (金)

総合医療論講義(12) 医療不信

保健医療経営大学学長
 橋爪 章
2010 年 12 月 24 日 総合医療論講義(12)

<医療不信>
医療が立ち向かうべき新たな健康課題は、環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)や地球的規模の環境破壊など次から次に出現していますが、医療そのものの存立基盤が揺らいでいることにも立ち向かわなければなりません。
「医療不信」の拡大です。
良い医療の提供は、医療(従事者)への信頼あってこそ実現できるものです。
医療による健康障害(医原病)は医療不信を招きます。
医療は万能ではありませんし、医療従事者は神ではありませんので、副作用や手術合併症、医療事故の発生をゼロにすることはできませんが、ゼロに近づける努力を怠っていたら、不可避な事態さえ不可避であったということの納得が得られるはずもなく、医療不信が募ることになります。
最も一般的な医原病は医薬品副作用ですが、医薬品ごとの添付文書の記載(禁忌などの重要事項)を認識して処方するだけで重大な副作用の出現リスクを低めることができます。
添付文書に記載のない副作用症例を経験したら、副作用報告を怠らないことで、添付文書の改訂に生かすことができ、全国的にさらにリスクを低めることができます。
医療事故や医療ミスについても、ヒヤリハット報告を徹底することで、ガーゼ置き忘れや患者取り違えなどの「よくある」リスクをゼロに近づけることができています
医療報道の偏りが医療不信を増長してきた側面がありますが、医療に「密室性」がある限りは報道記者が疑心暗鬼になるのも無理はありません。
医療の透明性を高め、医療情報を積極的に開示することが、医療不信を生まないための処方箋でしょう。
インフォームドコンセントの実践(質問の自由、診療行為の選択権、同意拒否権、同意撤回権、診療拒否権、転医・転院の自由、セカンドオピニオンなど)や、カルテの開示、診療情報請求明細書の開示などは、大きな潮流となってきています。
医療情報の開示は医療不信をなくすために避けられないことではありますが、それでも医療不信が解消されない場合、開示された医療情報をもとに医療訴訟が増加することも考えられます。
医療情報の開示と医療訴訟への適切な対応とを両立させるためには、カルテや看護記録の詳細かつ正確な記載が不可欠です。

(保健医療経営大学『学長のひとりごと』)

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