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2010年12月10日 (金)

「冬に入る」ナオ11句目、月

歌仙「冬に入る」

素牛の育つスピード冬に入る   姫野恭子
  蜜柑明るい湾岸道路      中山宙虫
泥饅頭まるめならべてきりもなし  山下整子
  古地図片手に歩く楽しみ    青翠えめ
あなたには月虹見ゆと人の言ふ   竹橋乙四郎 
  厚岸草は枝を広げて       八山呆夢


俗縁のひっぱりこっぱり秀野の忌 東妙寺らん
  らふそくゆらり影もゆらめく    整子
風の日は貴方の視野のなかにゐる  宙虫
  愛を引き継ぐサファイアリング    えめ
真っ白いシャツとパンツのたたみ方 神崎さくら
   積木は崩れ夏燕飛ぶ        宙虫
いつのまに巣立ちて静かな午後なりき  澄たから
   足が攣りますあいたたたたた   恭子
黄海の島たからかに交戦し       整子
   伝言ダイヤル役にたちしか     ぼん
月までも誰が知らせた花便り          杉浦兼坊
   草の褥に春の露降り        えめ

ナオ

猫の仔のミャアと鳴きたる縁の下   ぼん
 大人を真似てシガレット菓子   乙四郎
だまし絵の階段影が駆けてゆく    宙虫
   遠き潮の匂ひかすかに      恭子
滲む血をなめて証とする一夜     ぼん
   とろりとろりと溶ける煮凝り    整子
たきもんをくべるはしから舞ふ雪よ   さくら
   弁慶坊の睨み決まらず      えめ
医療事務緊急人材育成科        恭子
   錦市場に並ぶ笊あり        えめ
満月の林芙美子もゐた小路      宙虫

そらん句の最後の三文字、元句は市場でした。
一直、カフェーがまず浮かぶ。

そらん直しの変化をながめていました。
最後、コウジ、小路とされた。
自分が今たっているこの小さな道。
そこにたって、満月をあおいだであろう文学者のきもち。

かささぎもぼんも乙四郎もせいこもえめさんもらんちゃんも兼坊もたからさんもさくらさんも、そらんさんや林芙美子と同じ、八街の小道に今たっている。

煌々とした満月をながめている。

姫野好みの奈落(しゃっきょうご)を出すまでもなく、さらりとして、余情の深い月があがりました。

ありがとう。
林芙美子http://meigen.ivory.ne.jp/meiku/hayashi.htm

そらんさんがつけてくれたトラックバックの犬にちゃんとリンクしていた。
びっくりだ。チュウケンハチこうみたいだ。

つぎ、秋の折端。

ナウは、以下を指句(さしく、指名すること)します。
一句目、晩秋、竹橋乙四郎。
三句目、雑長句、東妙寺らん。
匂いの花はたからさん。忘年会、先約があるとのこと、残念です。
挙句は兼坊先生にたのんでみます。

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コメント

医療事務緊急人材育成科        恭子
   錦市場に並ぶ笊あり        えめ
   
やりなおしをします。めんどうがって、横着なことをしたのがそもそもの間違いのもとでした。裏に石橋秀野がでていたのに、一巻に同時代の女性文学者を二人もだすなんて。
月の句をよみなおしてくださいませんか。
そらんさんにはたいへんご迷惑をおかけします。
ねがわくは、景の月でおねがいします。人事句ではない月、月だけをよんで、なお余情があるような。むづかしいことをもうして、すみません。前の二つの月が、月という表記でしたので、こんどは望月とか満月など、ちゃんと月齢がわかる月がいいかと存じます。
人物や人情をいっさい出さず、ものや景色だけでなにかをいいあらわすことはとてもむずかしいですよね。でも、やってみる価値はあります。

碧く月満ちて大河蛇行する

月碧く満ちて大河は蛇行する

なんどもありがとうございました。

医療事務緊急人材育成科        恭子
   錦市場に並ぶ笊あり        えめ
月碧く満ちて大河は蛇行する      宙虫


きれいに澄んだ冷たい空気。凄愴な月と大河。
川に造られた「あらこ(荒籠)」という洪水防止のための石垣をえめさん句から連想。大河は蛇行しなければ水があふれてしまうので、まっすぐな河には荒籠を造った。ぐっと詩的になった。だけどもさ。前の林芙美子には捨てがたい俗っぽさの味わいがあったよねぇ。くらべるとよくわかる。さばきのなやむところです。定石どおりにはいかないよ、いいじゃない、おなじカテゴリーがでたって。こんだけ離れているんだしさ。
そらんさんの手足をしばったら、どんな景気の句がでるかみたかったんだよ。これ、いつもの純粋な興味。だけど、どうなんだろうねぇ。あたしは人がわるいので、そういうことをやってしまったけど、やってしまったあとで、やっぱり前がよかったよ。なんていうんだから、ほんとに始末がわるいったらありゃしませんね。でも、どっちにしたって一句だけがよくてもだめで。次の句がどう出るかが問題です。
恋をだしたければ、だせます。酒の句もでていませんし、宗教句もでていません。ナウ二くらいまでは思いの濃い句をだしてもいいから。愚痴でもいいから。

月の句、あなたのお好きなほうにつけてください。
なるべくたくさんの折端句をためしてほしいです。
さっそく、かささぎはつけてあそんでみた。
a
医療事務緊急人材育成科        恭子
   錦市場に並ぶ笊あり        えめ
月碧く満ちて大河は蛇行する      宙虫
大楢小楢ははそ恋しき
b
医療事務緊急人材育成科        恭子
   錦市場に並ぶ笊あり        えめ
満月の林芙美子もゐた小路      宙虫
   メシヤは不在、新酒ください

1 ちょっと寄ってと甘いささやき
2 何度も落ちるショルダーの紐
3 まだ未開封ボジョレーヌーボー

うわ。ぼんちゃんありがとう。
先ほど本棚整理をしてたら、ふっこうのもちのきアルバムをみつけた。あの創立95年の。ぱっとひらいたページで昭和31年度の恩師写真のなかに隈本恭という名前がまっすぐ目にとびこんできた。そのお名前に記憶がありました。お顔をまじまじとみたら、たしかにそう。短大で英文法を学んだ先生でした。先生はふっこうに在籍しておられたのか。それから短大へいかれたんですね。だからだわ。妙に気にかけてくださいました。電車の中でぐうぜん出会って、そういう話をしたはずなのに、38年間もずうっと忘れていて、いまごろ急に鮮明に思い出すなんて、へんといえば超へん。記憶って、ふしぎだね。急にふりそそぐ雨みたいだ。
ついでに、らんさんのご主人の写真も発見。なんといいますか、可憐。笑。

ところで。
きのう、久しぶりにしらべさんからたよりがありました。来年は連句をがんばるといってらした。そんなら、ここに、なにかつけてくださいな。と頼んでみましたが、よんでくださったかな。酒の句でもいいから、だしてくだされ。酒で恋で。そらんさんの句は蛇行の大河につけてもらったほうがしまるかもね。
竜笛でごはんをたべておられるわけでもないでしょうし。何の仕事をなさっているのか、なぞですね。
さいきん知ったことですが。
草野源一郎先生、森澄雄先生ともに原爆に強く刻印されたかたがたでしたが、しらべさんが去年ここで紹介くださった長崎のおじさん、という方のお名前を思い出せず、確認したところ、調来助というお名前でした。ここに、ページがあります。↓
いま、よく読みますと、この方の出身も朝倉なんです。しらべうたまるさんも自分の本貫は朝倉だといっていましたね。石炭王伊藤伝右衛門から優秀な来助は奨学金を出してもらって東京帝大医学部へ学び、それから北京医大へ派遣される。その後、朝鮮へ。帰国後は長崎医大へ教官として就任、以後23年間にわたって医師を養成したり研究に当たる。と書かれている。その間、被爆という重い体験がはさまれる。きっと草野先生は調来助博士をご存知でありましょうね。ああちゃんとつながっているんだね。

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