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2010年12月 2日 (木)

「冬に入る」ナオ3と4

歌仙「冬に入る」

素牛の育つスピード冬に入る   姫野恭子
  蜜柑明るい湾岸道路      中山宙虫
泥饅頭まるめならべてきりもなし  山下整子
  古地図片手に歩く楽しみ    青翠えめ
あなたには月虹見ゆと人の言ふ   竹橋乙四郎 
  厚岸草は枝を広げて       八山呆夢


俗縁のひっぱりこっぱり秀野の忌 東妙寺らん
  らふそくゆらり影もゆらめく    整子
風の日は貴方の視野のなかにゐる  宙虫
  愛を引き継ぐサファイアリング    えめ
真っ白いシャツとパンツのたたみ方 神崎さくら
   積木は崩れ夏燕飛ぶ        宙虫
いつのまに巣立ちて静かな午後なりき  澄たから
   足が攣りますあいたたたたた   恭子
黄海の島たからかに交戦し       整子
   伝言ダイヤル役にたちしか     ぼん
月までも誰が知らせた花便り          杉浦兼坊
   草の褥に春の露降り        えめ

ナオ1
猫の仔のミャアと鳴きたる縁の下   ぼん
      大人を真似てシガレット菓子   乙四郎


だまし絵の階段影が駆けてゆく    宙虫
   遠き潮の匂ひかすかに      恭子

たくさん出してくださって感謝。
恋という人情句が次であったため、景気の句をはさんだ。

つぎは、冬、ごしちご。恋。

全員だしてくだされ。そこな元お役人さん。
にげたらいかんぜよ。ちゃんと作っておくんなさいよ。

豹柄の群れ町に出没
海軍カレーを食べた伯父上
貯水池から発つ水鳥
壊滅の日の眼科教室
草食獣も隠し持つ牙
ダブルノットと髭剃りの跡
修復できぬグラフ弓なり
追ふてこられぬところへ逃げよ
洋菓子つつむためのパラフィン
形状記憶のこころにあれば
銀貨一枚うしろポケット
ブーツカットの古きジーンズ
味噌汁の具は海藻にして
しなやかに立つ努力がいるわ
幼なじみに見ていてほしい
松田聖子を聞きたい真昼
風に押されてスペイン映画
愛することは掃除すること
愛することは金くれること
愛することはともにゐること
愛することは撲りあふこと
遠き潮の匂ひかすかに

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コメント

シャンパンを注ぎあう聖夜の灯は満ちて

壊滅の日の眼科教室  せいこ

これ。きょう運転中に脈絡なく浮かんできました。
壊滅の日ってなんだろう。???
眼科教室って。森山光章の眼球呪詛吊なんとかかんとか。あるいは野坂昭如の骨餓身峠死人葛。そんなこてこての異物ものをつれてくる。
院の先生が明朝四時半に宇宙外生命体の番組が放映されるっていってらしたけど、何のことでしょうね。どなたかご存知ならおしえてください。

陽だまりの教室で読むゲーテ詩集

壊滅の日。
原爆投下の日のことです。そもそもは。

草野源一郎歌集「白金耳」のなかに
 壊滅の構内をめぐり呼びつづけ眼科教室の地下に生きて逢ひ得たり(望月誠)

という一首があるのだと今月号のやまなみ冒頭歌で知りました。「壊滅の日の眼科教室」というフレーズここに誕生。いゆるパクリです。

そうじゃないかと思いました。原爆しか思い浮かばなかった。とすれば夏だと思ったんでとらなかったけど、別に夏と決め付けなくても、原爆としなくても、こういう日はあるだろう。すごい句だ。これをとればよかったなあ。と今朝おきがけにそればかり思っていた。だけどこれをとれば、せいこが次に使えないから、いつもせいこは恋のトスをあげるばかりで。だからあえてとらなかったんだよ。長句の正統派の恋、よんでくれ。これがかささぎのねがい。
あのね。同時進行でまいている歌仙があるんだけど、それは捌きがいない。あちらが少し先ゆくがほぼ同じ進行。
こんな句がでた。
海鼠噛みカムサハムニダさかしまに  雅子
おもしろい句でしょう?
海鼠噛むからカムがでて、食むがでて、カムサハムニダ。いかにも寒そうじゃ。わけわからん不気味なエロスもある。これ、恋前なんだよ。で、ジョイ様がこれをとられて付け句されたんですが。しかと抱き合ふ長きマフラー。一本のマフラーを二人でぐるぐる巻いている姿がうかびます。若き日のはじめての恋みたいな味わい。かささぎはこの女医さまのおもいがことばにされなくてもダイレクトにつたわったのよ。人は人として生まれて男になり女になり、やがて思春期に恋そめて、それから性を知る。そのころの異性の気味がわるいようななんともいえなさ。それがこれ海鼠だったんだな。と。
ことばにすればそうなります。具体的にはとてもかけないが。最初のカムサハムニダの句は、大家雅子(おおやがこ)さん。女医さんは青柳祥風さんです。
わたしが次につけた恋句は、
永遠の娼婦よ君にひれ伏して

待つわけでもなく待ってゐる冬カモメ

付け差しの紅あかあかと金屏風

男妾の君が差し出す冬林檎

出来たよ、さいこー傑作が。笑
これはじぶんでは傑作だと思う。

 牡蠣を喰ふオネエ言葉のをとこたち

時雨から愛が微熱を帯びている

河豚チリの骨をはずした夜のヌード

>>
牡蠣鍋が好きか嫌いか聞ひてみる

>>
初詣クラスメイトの巫女姿

ひとつきいてもいいでしょうか。
せいこさんのおねえことばの男たち。
これはどこが恋なのかな。ホモセクシャル?
で、わからないのですが、かれらはなぜ、ひとりの恋人で満足しないのでしょう。必ず複数の恋人がいるのはなぜ。それがわからないので。どなたかごぞんじであれば、おしえてください。おしえようがないのかもしれないけどね。
なんだか、かささぎのおもう恋とちがうなあ。むねがしめつけられるような思いをよんでみいよ。ふん。

待つわけでもなく待ってゐる冬カモメ

しいていうなら、これかな。とおもうが。
もうすこしきばりませんか。
ぼん、げーてのどこに色気があるん。
えめさん、みこさん姿のお友達は新鮮かも、でもクラスメイトがものたりない。もうひとひねり。なにか、ことば。そう、核になることばをどこかからかっさらってくることが必要だと思います。そういうときに、あれば使えるのが、塚本邦雄の歌集、北原白秋の歌集。詩集でもいいから。人名、地名、どんどん使っていいよ。色気のある叙情的な名、たくさんありますよ。

ゲーテの詩集をかっこつけて読んでる後姿がうぶな女のこいごころなんだけどねえ。

あ、そらんさんが解説したらいかんちいうてあった。やめとこ。

「罪」

手触るるは罪にてあらむ
ならばとて
小夜奈良いつた小夜時雨
瞳をみれず俯けば
漣のごと
懼れつたはる

杉葉子さんが恩師の先生に書かれた手紙の最後の一行、「小夜奈良」という創作文字(当時の女学生の間で流行していたんでしょうか)を核にしてできたもの。

はあ、胸を締め付けられるような恋ねえ・・・。

>せいこさんのおねえことばの男たち。
 これはどこが恋なのかな。

そうそう、穂もセクシャルな恋を読みたかったんよ。
牡蠣を食う男にエロスを出しつつ、おねえ言葉でそのエロさをやわらげるてみるという高等手段を使ったつもりやったとばってんかねえ。まあ、どう転んでも胸がしめつけられるような恋には程遠い。

宇和もう時間がない。せいこさん、和歌の恋の部立てのとこをみると、たくさんの恋があるよね。なになにによせる恋、ほもせくしゃるのもありやなし。
牡蠣やうにやくらげやなまこ。これらはよくあう。
わからんから没というのもいやなはなしで。りくつじゃないよね。お菓子をつつむぱらふいんは、バスストップのモンローさんをおもいだした。だけどむかいにお菓子があったね。
まあ帰ってからかんがえよっと。ほんじゃ。
盗作なんだろうか。でも、一度ちゃんと編集しなおしている。その力量はすごい。へこたれるなといいたい。堂々と胸をはっていてほしい。世に出る必要があった、だってあの話は。だれにでも経験があることだろうから。

連句をしていて自解ほど無駄なことはないと思う。
あくまでも捌きの感性で句は並べられていくこと。
連衆は自分の感性で句をつけていくこと。
句を解説することで世界が限定されてしまう。
次への展開を妨げてしまうと思う。
その句の理解は読むものに任せればいい。
その場で捌きに捨てられたものは、そこでおしまい。
また採られた句だって捌きが理解した世界で置かれているのだから、作者の想いとは異質なことは多々ある。
だから、ここでは続々と投げておく。
捌きが採るとしたらどんな読みをするのか?
ま、それが楽しい。
だから自解など馬鹿な自殺行為。
俳句も同じ。
そういうことで何も語らずただ句を置いていくだけ。
ぼんさん、がんばれ。

吹雪くからこめかみに女棲まわせる

冬薔薇エスカミリオの紅き布

パラフィンに抱かれしづかな冬の薔薇

サッカリンのごとき甘さに冬ぬくし

>>
初詣陸上仲間の巫女姿

箒目のわずかな乱れ女人行く

もち肌を誉められている八十路娘

にじむ血をなめて証とする一夜

フリーコール見知らぬをんなの声ひびく

嗚呼二人諸人旦暮(もろびとあけくれ)冬苺

うるはしき思慕とことばと冬の陽と

凍滝に情念さらしナース来る

↑これは?
晒しが、まるで晒しをどてっぱらにまいたよう。
だけど、無念であるが、もうついちゃったんだよ。
ごめんなさいね。はいごめんなんしょ。またおいでやっしゃ。おおきに。
しかし、みょーな句。いてだきとナース。かれきった枯淡の滝と情念の滝じゃなかったナース。いやそうじゃのうて、かれていないけど凍っている滝とさらし情念をまいたナース。迫力。ぐぐぐ。ある意味すげ。

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