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2010年12月26日 (日)

総合医療論講義(13)医療をはかるものさしは

保健医療経営大学学長
 橋爪 章
2010 年 12 月 26 日 総合医療論講義(13)

<論理と倫理と管理>
医療には、サイエンスとアートとマネジメントの三つの側面がありますが、論理と倫理と管理の三つの側面があるということもできます。
論理は、医療を客観的・合理的に見てゆこうとする立場で、EBM(Evidence-Based Medicine)を重視する動きは、医療の論理性を高めようとするものです。
倫理は、医療の受け手の生き方や死生観の多様性に配慮した立場で、QOLやインフォームド・コンセントを尊重する動きは、医療の倫理性を高めようとするものです。
管理は、医療を担い手と受け手との間の関係だけではなく、組織や社会との関係の中でとらえようとする立場で、経済的制約や社会的制約の中で効率的、効果的に公平に医療を提供しようとする視点です。
チーム医療クリティカルパス*推進は、医療の管理性を高めようとするものです
<医療の評価>
自己評価であれ第三者評価であれ、評価がなければ反省もなく、質的改善は期待できません。
医療の論理面あるいはサイエンスの側面での評価は、高度に技術的で専門性が高いため、医学会や職能団体を通じ、医療従事者の切磋琢磨で行われています。
ただし、医薬品や医療機器(を用いた新技術)については、承認審査の過程で行政による評価が行われています。
また、医療技術を診療報酬として評価する際にも、行政が評価に関与しています。
医療の倫理面での評価は、世論やマスメディアが主導しています。
脳死を人の死とすべきか否かなど世論を二分する議論については、議員立法による法制定など、国会に大局的な評価が委ねられたりもしています。
医療の管理面での評価は、静的な事項(医療従事者数、構造設備など)については医療監視(医療法)や診療報酬の施設基準の審査が行われていますが、質の評価への踏み込みには限界があります。
質の評価のためには、動的な事項(改善プロセス、医療活動)やアウトカム(医療の結果、患者満足度など)の評価が必要です。
病院医療については(財)日本医療機能評価機構がこれらの評価を行っていますが、すべての病院が評価を受けているわけではなく、改善を要する病院ほど評価のモノサシが当てられていないようです。

(保健医療経営大学『学長のひとりごと』)

▼かささぎの独り言

ことしのクリスマスは、わすれがたいものとなった。
医療をはかるものさしに三つあると学長が書かれていますが、それとおなじで教育をはかるものさしも似ている。
どこに入るやら、忘れちゃならない。
愛情。
これは目にはさやかに見えねども、。

▽用語の復習

クリティカルパス;

使用例;
1、「医療介護関連の歳入分析ーみやま市の場合」
http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-43ad.html

けさの朝刊のトップに、九州近県の複数の病院ががん患者の情報をまとめ一人一冊の共同カルテを作ることが報じられていました。ここで学んできたおかげで、「おおこれがクリティカルパスっちゅうもんかいな!」とすぐに気づくことができた。」

2、「総合医療論講義(9) 保健医療行政」

「介護保険では、医療のクリティカルパスに相当する「ケアプラン」がケアマネジャーによって作成されます。」

http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-e5d5.html

3、「医療のクリティカルパス」

http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-ef67.html

「本来クリティカルパスは産業界では製造工程の中で律速段階になっている経路を指す用語ですが、医療界では違った意味になっています。アメリカのKaren Zanderが医療界に初めて取り入れたのですが、強いて訳すならば「医療チームが共同で作り上げた、患者の最良の管理だと信ずるところを示した仮説」ということになります。アメリカでは1983年に医療費抑制のためにDRG/PPS(疾患別分類による包括支払方式)が導入されました。そのような社会背景の中で入院日数と医療費を削減しながら医療資源の効率的かつ質の向上を目的とする方法としてクリティカルパスが誕生しました。しかしクリティカルパスは経済面だけではなく、各医療スタッフが専門的技術を最も必要とされる時に最適のタイミングで関与して、協調された体制をもつことこそが「医療資源の効率的かつ質の向上」につながるものだといえると思います。」
(↑見知らぬ薬剤師さん、どうもありがとございました。)

よく似たオクタビオパス、これは人名メキシコの詩人。

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