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2010年11月 2日 (火)

国際協力論講義(34)紛争予防・平和構築無償

保健医療経営大学学長
 橋爪 章
2010 年 11 月 2 日 国際協力論講義(34)

紛争予防・平和構築無償
2002年、ノン・プロジェクト無償資金協力の枠内で「紛争予防・平和構築無償資金協力」が創設されました。
多様化する平和構築事業に関する援助を継続的かつ機動的に行うために、従来の無償資金協力では対応困難だった小型武器廃棄支援などのプログラム型事業を対象として創設されました。
平和の定着、紛争の再発防止、さらには安定的な復興開発を図り、平和構築に貢献することを目的としています。
二国間援助あるいは国際機関を通じた支援のいずれかの形態で実施されます。
国際機関または途上国政府から日本に対してプログラムまたはプロジェクトの要請が行われ、その内容に基づいて紛争予防・平和構築支援無償を実施すべきか否かを検討した上で、閣議を経て決定されます。
閣議決定後、速やかに日本と被援助国もしくは国際機関が交換公文(E/N)を取り交わし、同資金が被援助国もしくは国際機関に支払われます。
年に10件前後、100億円弱の供与がアフリカや中東に対して行われています。
近年の例では、次のような供与実績があります。
アフガニスタン 第二次非合法武装集団の解体のための包括的イニシアティブ推進計画4.77億円
ケニア 平和と和解のためのシェルター建設及び生計手段確立計画6.70億円
スーダン 武装解除・動員解除・社会復帰計画15.75億円
ブルンジ 元戦闘員の社会復帰支援計画2.23億円
リベリア 小型武器対策及び地域社会開発促進計画1.57億円
コンゴ民、チャド 中央部アフリカ諸国における地雷除去計画 7.62億円

(保健医療経営大学『学長のひとりごと』)

▼かささぎの独り言

ケニアについて。1989年に書かれた本からの引用。
書いた人はスーザンジョージ、IMFとケニアという国家とのことですけど、口蹄疫ってことばもなぜかちりばめられていて、連句的。
以下引用。こういうことを何も知らないので勉強になる。
学長ブログとの出会いがなければ、この本は埃をかぶったままだった。
以下引用文です。


ケニアは1975年以来IMFの監視下にあり、IMFはケニア中央銀行に政府の予算決定を監視する監督職員を常置させている。私(スーザンジョージ))は予算を検討することによって、IMFの融資条件がケニアに及ぼす影響を正確に指摘しうるかどうか尋ねた。
この質問に私の友人は笑った。
彼によれば、予算の公表される部分は非常に少ない。
例えば、軍事予算のほとんどが秘密資料に分類される。
その他の大きな歳出もおそらく国家首脳部以外には隠される。
私の情報提供者は他の多くのケニア人と同様、報道広報局、国防省、取り巻き連中、仲介者など大統領周辺に一日だけで100万ケニア・シリング前後のカネがかかっていると見積もっている。それは1ドル=約16シリング1986年の為替レートで換算して6万2500ドル、年2300万ドル近い。モイ大統領に尊敬の念を持たない連中の間のジョークは、彼が口蹄疫(フット・アンド・マウス・ディジーズ=家畜の伝染病、口蹄疫と足と口をひっかけた駄じゃれ)にかかっていて、絶えず歩き回って喋っている、というものである。
しかしIMFは決して軍事支出の削減は要求しないし、口蹄疫なるカネのかかる出費の削減も求めない。

出典;スーザンジョージ「債務危機の真実」
1989年朝日選書380

これが書かれたときと今では事情が違いましょうね。
当時、国際通貨基金は国家の軍事にはノータッチだったんですね。
しかし、今日の学長ブログを読みますと、わが国政府は武器解除のためにカネをだすのどうのと書かれていますです。
それはつまり、国家のトップしか知らない軍事機密でもさらさねば援助金はもらえないってことかもしれませんですよね。
カネをだすってことは、口をだす権利の温存みたいなものじゃないかな。
ふうん。すごい政治力。こういうのがいざというとき、ものをいうのですね。

            (かささぎ)

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コメント

ここでの「武装解除」とは、住民が所持している武器を没収する地道な作業のことです。
現代の「刀狩り」。

口蹄疫の原因は「大規模農場」だとさらりと言ってのけた共同通信(↓)。
報道規制は解けたのでしょうか。
利害関係者の資金引き上げが済んだのでしょうか。

>利害関係者の資金引き上げが済んだのでしょうか。

すましてキツイことをいいますね。
たとえそうでも、こういうことは絶対秘密で外部にはもれないようになっているんでしょう。

お金は出してもちーっとも発言権がないのがにっぽんではありませんか?
国連の負担金なんかにっぽんがダントツで負担しているのに日本に好意的に動いたこともなく、お人よしにっぽんです。
中国についでロシアからも国がのっとられようとしています。


>お金は出してもちーっとも発言権がないのがにっぽんではありませんか?

日本人の税金で開発途上国に病院や学校を建てた時、記念プレートを掲げます。
「この病院は日本政府の無償資金協力で作られました」みたいな言葉を添えた日の丸のプレート。
「この病院は Grant Aid by the Government of Japan で作られました」
その辺のおっちゃんもおばちゃんもこどもたちも「Grant Aidって何?」「Governmentって何?」「この赤い丸は何?」みたいな反応です。
他の国が建てた時は、大きな字で「Gift from Canada」みたいにシンプル。
おっちゃんにもおばちゃんにもこどもたちにもよくわかります。
某国の空港(日本の資金協力で作った)に着いた時も、空から見えるでっかい文字で空港ビルに Grant Aid ・・・とありました。糞まじめというか、官僚的というか・・・
また、日本が建てた建物に、他の国が技術支援に入り、べたべたとその国の国旗のプレートを貼ったりもします。おっちゃんもおばちゃんもこどもたちも、その国が建ててくれたと思い込みます。

大昔から、声高におのれを主張することをよしとしない国民性。
日本人ならではの謙虚さ が命取りってことですよね。

一度だけしごとで中国に行った際に通訳として同行してくれた女性は父が中国国籍、母親は日本人のハーフでしたが、彼女がホテル側に不備があったとき、猛烈な口調で抗議してくれました。そばにいた上司とわたしたが「そこまで言わなくても」と止めたくなるほどに。
「ここでは、言わなければわからない。言わなきゃ損」あとから日本語でしずかに教えてくれた彼女のことばです。

もうすぐ(11月7日)にミャンマーで20年ぶりの総選挙があるのですが、時事の記者さんが9頁に及ぶルポを書いています(↓)。
ミャンマーの中枢と何度も協議し、外国人が入らない田舎にも泊まり、ミャンマーからの客人(留学生、政府高官等)とも日本で歓談、意見交換をよくやってた自分としては、このルポライターさんより詳しい自負がありますが、記者としての視点は新鮮なものもあります。何より、私が関わってた頃は、ちょうど新首都移転が決まった頃だったので、新首都の様子はありがたい情報です。
私は、マラリア対策の仕事でもミャンマー入りしてたので、新首都がマラリア流行地に決まったと聞き、驚愕した思い出があります。

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