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2010年11月 3日 (水)

『あ・うん』2000年度・久世光彦演出テレビドラマをみて

ひさびさに日本の良質のドラマを見た。

えめさんが貸してくださったビデオ録画。
昼寝しようとコタツに横たわった父も起き出し、母と三人で二時間あまりのドラマをみました。コマーシャルもカットされていなくて、それも含めちょうど十年一昔を懐かしんだ。

昭和十年代の日本。
田中裕子主演。日本中の男たちが理想とするような、観音様みたいな女性。
その両脇に夜学を出て役職についた謹厳実直な夫と、その陸軍時代の「寝台戦友」である遊び人だが根はロマンチストの「門倉のおじさん」が、阿形吽形の狛犬よろしく侍る構図の、きよらかな三角関係の愛情物語を、転がり込んできた夫の父である山師の森繁久弥の老の上から目線と、少女から女へとなりかけた娘役の宮脇千鶴の下から目線とで、ていねいにあぶりだす。
門倉のおじさん役の小林薫、その妻役の樋口可南子がすごくよかった。
田中裕子がいいのはまあ当然だが、樋口可南子ってこんなにうまかったの。と驚く。
夫が思いを寄せている友人の妻(田中)のところに、愛人にこどもができることで挨拶に来て、正直な胸のうちをおもわず吐露、いきていたくない、といって泣き出してしまう子どものいない妻。
また、こどもができる愛人もどこか憎めず、この女性からも田中は頼りにされる。
もっともたいせつなことは、口にはされない。ということがよくみえるドラマです。
原作・向田邦子。

いろんなことがドラマをみているときに過りました。
久世光彦氏を前田圭衛子師が大好きだったこと。
ファンレターを出したと以前伺ったこともあります。
その返信もちゃんといただいた、と。
彼の本は全部そろえているともおっしゃっていた。
今朝、その前田師から、れぎおん秋号のあとがきに私の一句を無断で引用してすまなかったとお詫びの電話がありました。
それは、森澄雄追悼の時事句として連句作品のなかで生まれた句でした。

姫野元句・森澄雄逝くや干乾びず老いて
前田師一直・森澄雄逝けり昭和は今老いて

姫野句には昇華しきれていない思いが濃く漂っています。
それをかような印象的な句にまで高めていただいて、うれしく思いました。
昭和が老いるとはどういうことなのだろうか。
一時代おわった・・という深い感慨なのだろう。
前田先生から、地名を効果的に使った作品として、

炎天より僧ひとり乗り岐阜羽島  森澄雄 句集『鯉素』より

この句を昔、折に触れて聞かせられてきました。
追悼句は連句の付句の中でも扱いが重いと、あれは福岡市民センターでの連句会で永田耕衣追悼句をよんだとき、機会を捉えてそう教えてくださったのを忘れていません。
ですから、一直はすなおにうれしかったし、合作できたことが、秀野が娘時代に書いていた随想の一節、虚子先生に手をひいてもらった、というようなそんな感じでわたしにはとてもありがたかった。

昭和二十九年生まれの私でさえ、昭和は遠くなりにけり。の感があるこのごろ、今年ご主人を亡くされた師にとっては、いかばかりかと思える十一月であります。


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コメント

田中裕子さん、今年紫綬褒章をもらわれましたね。1955年4月29日生まれ、同年代です。
向田さんの作品では独特の味を持った演技で、姉妹の仲でいつもしっかり物の役。「おしん」の時の彼女が好きだった。それと、もののけひめの時の声。えぼし御前役。

これからの活躍も楽しみです。

ぼん。そうでしたか。田中裕子さん、受賞されたのですか、よかったですね。ちっともしりませんでした。
おしん、で、もう何か受賞されていたのかとおもっていましたよ。
あのひとのちいさめの一重の目と、すぐにも笑い出しそうな口元がすきです。
そうそう、今日、カーラジオからジュリーのなんとかどっきゅん、って歌が流れてきた。エーとね、覚えている歌詞、たまねぎむきながらサルサ、そりゃわかるけどさ。笑。

とても丁寧に作られて名作だと思います。
毎年お正月過ぎに一人深夜で見てました。
なぜか無性に見たくなるのです☆
樋口可南子さん>>この役はぴったりですね。彼女が着ていた着物もよく似合ってすてきです。
それとみんなそれぞれが「思っていても言葉にしない」というシーンがいくつもあります。でもちゃんと伝わっているのですよね。
戦友と自分の妻がプラトニックな感情を持っているのを分かっていながら歓待する旦那さんも不思議ですがみていてドキドキしますね。
森繁さんのしぼんでいく老人の役もさすがにうまいな~と思います。
窪塚さんも若いでしょう~^^

久世さんのものなら絶対見る・・・と張り切ってみていました。
お盆と正月に放送される恒例のドラマでしたね。
お話の内容も丁寧に作られていますが、セットにも細かいところまできちんと気を使われていて、調度品のひとつひとつを観察するのも楽しみでした。

特にお盆のシリーズは必ず戦争が取り入れられて
窪塚さんがあの涼しい目元で海軍さんの役をされたのがものすごく印象に残っています。
海行かば・・・が流れて。

でも私は、あ・うんはNHKのフランキー堺・杉浦直樹バージョンが印象に残っています。
岸本加代子が娘役、奥さんはだれだっけかな?

久世さん演出に必ず出演されるのは小林薫さん・岸恵子さん・加藤治子さん・森繁さん・いしだあゆみさん・とだいたい顔ぶれが同じでした。

かささぎご一家様は良いものを見ましたね。

門倉のおじさんの会社が破産して、たまたま夫の出張中にそれを報せにくる、田中裕子は玄関口に小林薫を待たせ、景気付けにコップ酒をふるまう。これが唯一ラブシーンなんですよね。
なんというかさ。忠臣蔵みたいなお味だわ。とおもった。みているひとは、その心中を忖度してみているわけです。
ところで話題をころっとかえます。
ぼんがいってた、金子とうた、みましたか。
あのなかで、先にあの世にいかれた奥様が、その晩年、主治医の追っかけに奔ったってのをみて、あたしはげらげら笑いました。一矢報いたかったんだろうなあと思って。いえ、金子とうた夫妻のことなんてこれっぽちも興味はござんせんが。仲のよいご夫婦だなあとおもって。
とうた先生は毎月6000通のはがき投稿に目をちゃんと通す、とおっしゃっていましたね。これが誠意ってもんです、だれにも渡しません、選者の仕事は。って。かっこええ!

見たよ。わたしも奥様が主治医の先生に恋をして、それをとうた先生が笑って見てらっしゃる。90歳ぐらいになったらあんなふうに言えるのかなって。いいなあと思った。恋の句が書けるのが羨ましい。ぐぁんばるぞー。

それにつきる。恋句がかけて、一人前。
人恋ふは丸々丸々まんじゅしゃげ。
かねことうたつま最晩年の恋句、丸々丸々のとこに何があったか、どなたかおぼえていませんか。(まんじゅしゃげは漢字。)
高木一惠さんなら、ごぞんじかな。
ちょっときになる。
きょうはくるめだいで入試の第一陣。
ただのところがあるんですね。昨日夜になっていくという。まったく母親はしらなかった。受験生の親の自覚がない。てか当の本人も昨夜遅くまでdvdをみていた。
「オーロラの彼方へ」。
みたことない映画。もったいないし、私もみてから返すようにしよう。お茶の間のテレビが旧石器時代ので、ビデオしかついてなくて、そこではこれはみれない。このところ、毎日毎日、はよかえやれかえって下のほうに文字が入るの、じゃまくさくてしようがないですよね。ほたっといて。一回いえばわかる。

ドラマ 小林薫 樋口可南子

検索1位

去年放送されていたのでHDに録画しました。ビデオが見れなくなっていたのでよかったです。
今年晩夏公開「夏の終わり」が気になってます。小林薫vs綾野剛

綾野さんが大好きって、うちの娘。
明日は誕生日だったよ!
らんちゃんもね

なぜかは知らねど、ここへ今日大勢みえていました。

BS・TBSで19時から放送があってました。だからかな。

ああそうでしたか!!
世界の終わりの記事と同じくらい多かったので、びっくりしました。ドラマではそんな数のアクセスはなかったから。これ、エメさんの五円です。ご縁。

その小林さんも出る「極北ラプソディ」が今の楽しみです。瑛太さん主演で医療現場のドラマ。NHKで19、20日とか。ドクターヘリの現場とかもありそうです。

あうん 田中裕子
検索5位

えめさん、極北ラプソディのご紹介ありがとうございます。このコメントに、いまごろ気づきました。
よかったよかった。間に合って。みたいです。

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