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2010年10月24日 (日)

保健医療経営大学大学祭連句興業         歌仙『元山』祝満尾

大学祭連句興業

歌仙 『元山』

平成22年10月24日10時~15時
保健医療経営大学講義室にて
姫野恭子・捌

初折表

元山(がんざん)の太根の間(あひ)に犬眠る 竹橋乙四郎
  有明坑をのぼる夕月             山下整子
秋高し応援団に加はりて             姫野恭子
  ゆるく風入れ磨くキッチン           中山宙虫
音のない絵より顕ち来し濤の音         八山呆夢
  角打の酒年を忘るる             青翡えめ


羽根つきの遊びなつかし幼き日         下川松芳
  おにぎり持ちてはやる足どり         東妙寺らん
縁談がひとつ整ひ印押され            整子
  空港までの道は真っ直ぐ           呆夢
奈落へと墜ちゆく鳥の淋しさに          乙四郎
  鉱泉水が剥がす痂(かさぶた)        えめ
月涼し旅の計画立てて消し            澄 たから
  西瓜の種をぷっと吹く爺            えめ
あなかしこ観音菩薩救世菩薩           整子
  地球の裏から届く吉報             乙四郎
眠りぐせついて以降の花筏             宙虫
  ステンドグラスに春の陽の差す        たから

名残表

きさらぎの少女立像まぶしめり          整子
  歌のとほりに恋ははじまる          呆夢
鎖骨まで伸びたる髪を愛でられて        乙四郎
  オリーブ林の中の檣(ほばしら)       恭子
夜を徹し雪見障子は上げしまま         呆夢
  フラダンサーが寒鯉を呼ぶ          宙虫
カリヨンにフランス兵の無縁墓地         整子
  珈琲豆を深焙りにせん            宙虫
世の中は日本シリーズ真っ二つ        らん
  向ひ合せの稲架(はざ)の重たさ    古賀音彦
竹簡の文字の浮き出す望の月         らん
  燈火につどふ生涯学習           たから

名残裏

海賊が先祖にありて烏瓜            宙虫
  昨日のことを今云はれても         恭子
しみじみと会ひたし河井寛次郎         呆夢
  蝶の舞ひ来るアンテナの尖(さき)     音彦
秋月の黒門奥の花濃ゆし            内田楠風
 遍路はるかにかぎろひの立つ           たから
         

言葉抄;

元山(がんざん);九州は筑後地方を主産地とする古来の柿の種。
富有柿が席巻するまで柿といえばこのがんざんだった。
どこの家にもこの柿の木が植えられていたものである。
食べる時宜を逸すと、十日ほどで渋がまわってしまう。
(↑かささぎ整骨院の先生の説。たしかにそうです。)

時宜とは:芭蕉俳諧の命。
http://ja.wiktionary.org/wiki/%E6%99%82%E5%AE%9C

有明坑;三井三池鉱山のみやま市高田町の廃坑跡。
http://blog.kyushu-heritage.jp/?eid=383917

角打(かくうち)の酒;立ち飲み酒。枡酒であったことから角打とよぶ。
現在は客の回転が早い駅近辺に多いが、むかしはどの村にも一軒あったよろず屋のすみで、農民や労働者の男達が一合枡の酒を大事そうに飲んでいた。塩が肴だったりもした。

観音菩薩、救世(ぐぜ)菩薩
http://www.melma.com/backnumber_180248_4491474/

雪見障子:http://blog.goo.ne.jp/garaika/e/af01eeeccb0d56ff1016c4a3995baaff

カリヨン:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%A8%E3%83%B3

神戸外国人墓地:フランス水兵無縁墓地

http://try14.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/post-478f.html

稲架(はざ):http://jp.air-nifty.com/umetoko/2009/09/post-f7c1.html

竹簡(ちくかん、ちっかん):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%B0%A1


河井寛次郎:陶芸家。http://hcn.plala.or.jp/fc211/sagi/

秋月城址の黒門:
http://www.yado.co.jp/tiiki/akizuki/akizukij/akizukij.htm  
        

客人

下川松芳(しもがわ・しょうほう) 染色家・華道家
内田楠風(うちだ・なんぷう) 保健医療経営大学助教授

※ほかに、瀬高にお住まいのSさん、小倉からは茂木敏子さんが訪ねてくださいました。
こんどはぜひとも、ご参加ねがいます。
茂木敏子さんの残してくださった一句、

本城の大楠を見て

樹齢千九百年の大楠の葉を守りとして    敏子

茂木さんを伴って教室に入ってみえた先生は、去年もいらしてくださったので、記憶にあります。もうすぐ終わるというときでしたので無理強いできませんでしたが、一句でも出していただけばよかった。と思いました。
それから、古庄さんからは翌日お電話をいただきました。
連句は俳句とはまったく違うみたい、みなさんすごい人達ばかりに思え、自分は場違いだとおもった、というようなことをおっしゃいました。
それはぜんぜん違います、みんなそこらのシュフです、ちっとも特別じゃないです。と言いましたが、連句って、人に説明がむずかしい最大の文芸で、これはもうそこに座って一緒にやるしかわかってもらえないだろうなあ・・・。
いつよりか姫野は連句の座へ、しらないことを教えてもらいに行くようなきもちで座っています。毎回、たくさんの気づきを与えてもらえる、ほんとうにありがたい座です。


連衆

古賀音彦(こが・おとひこ)
澄 たから(すみ・たから)
青翠えめ(せいすい・えめ)
竹橋乙四郎(たけばし・おつしろう)
東妙寺らん(とうみょうじ・らん)
中山宙虫(なかやま・そらん)
八山呆夢(はちやま・ぼん)
姫野恭子(ひめの・きょうこ)
山下整子(やました・せいこ)

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コメント

無事に終えることができました。
食の祭典実行委員長としては、朝からの雨でどうなることかとやきもきし通しでした。
皆様、お疲れさまでした。

連衆のみなさん、きょうはおつかれさまでした。
いい座が巻けましたね。
捌き、ありがとうございました。

そして、乙さん。おせわになりました。
あいにくのお天気で、残念でした。
学生さん達も、大変でしたね。

みなさんお疲れ様でした。又宙虫さん、遠いところからおいでいただき、ありがとうございました。
久々に連衆がそろい、嬉しかった。音ひこさんも、もっと積極的に参加してくれたらいいのにと思う。
次は新年かな?今度こそ熱い恋句を取ってもらうぞ!

今見直しをしていて思ったこと。恋が弱かった。
それで、商談を縁談にしました。いくつかきついさわりがありました。
せいこのまりしてんととうりてん。
天とうちこしの月がさわる。それとしらべてみたら、とうりてんという天に不動明王がいるんですね。てことは天の名前です、仏像の名前ではない。まりしてんは、仏像ですが、本体は陽炎だって書かれていました。戦国時代に祀られていた、前田家に?だったかな。かげろうは挙句でもだしたし、なんかこういう符牒の暗合はこわいなとおもった。サインみたいで。
それと無縁墓地の句ですが、帰り際、そらんさんがあれこれ気になったとみえて、カリヨンが響く眼下の無縁墓地、としたらすっきりするけどな。といってたんですが、もう響くさえとっちゃって、カリヨンだけで鐘とわかるので、それを余り知られていない異人さんの無縁墓地とくっつけました。ふかいりの珈琲豆がなんとなくほどいい接着剤をしている、日本シリーズと。
らんさんの十三夜の句は、むかいに真っ二つがあり、数字は控えました。ちっかんのもじと生涯学習が絶妙でついてましたね。
初折の恋となごりの恋。
おにぎりもってはやる足取りのうちこしに、
まっすぐな道があって、それを元句どおり
空港までの、としたらね、期待感になりまして、
そうじゃなく、
空港からの、としたらね、帰路風で、それはすなわち、岐路であって、つぎの乙四郎句が多層的な読みが可能になるんです。すこしずつ転調していってる、ねじれていく、その足取りが句の変化と伴って面白いかもね。
奈落へと墜ちゆく鳥の淋しさよ。がいいか
奈落へと墜ちゆく鳥の淋しさに。がいいか迷うところです。
にどめの嫋嫋たる余韻を捨てがたいとおもった。
名残の恋は1~3まで直列電池風の順接なのですよ。しかしながら、これはこれできれいだし、オリーブ林一句がアクセントとなりつつ呆夢の雪見障子のおもわせぶりな場の句へと続く、これ、ぜんぶ恋句だとかささぎは思います。1~5までね。

下川松芳さんの純粋な懐旧の句、よかったですね。
らんさんの句がすぐついて。こころなごむ付合でした。
また、名残裏、とってもしみじみといい面ですよね。
たからさんがお遍路の句を挙句として出されたことも良かったと思う。
みなさま、ありがとうございました。
おつかれさまでした。
学長、おせわになりました。

お疲れ様でした。
帰り際にいろいろ考える。
簡単に出て来た句っていうのはどこかで自分で作っていたりしないのだろうか?
ふっと気になった。
特に七七の場合、普段から気にしていないところだが。
ひょっとして俳句で作っているかも。
などと。
人のフレーズを障っていることはないと思うが、自己模倣の世界にいるような。
そんな不安がよぎった。
そこは分析している暇がないので、満尾を祝う。
お疲れ様でした。
またの機会に、もっと考えます。

裏9句目。
つきの打越に天はなかろう。
気づかなかったねえ。

ここは漢字を多く使いたい場所かなと思う。カタカナ乱用気味じゃない?若干。
付け句案
 あなかしこ観音菩薩救世(くぜ)菩薩

祝・満尾
ひめさん、連衆のみなさんお疲れ様でした。
乙さん、両方で大変でした。
そらんさん、遠い所からありがとうございます。
音彦さん、ご参加よかったです。
昨日のお花をそのまま頂いてきました。
事務所に飾らせていただいてます。
どうもありがとうございます。
お暇のおりにはどうぞ^^

楽しかったです。時間と場をみなさんと共有できてうれしかったです。どなたさんも有難うございました。
教室連句は学生時代にもどったかんじですよね。社会的責任の重い仕事をしていたり、あるいはパートの主婦であったり、両親同居の介護生活だったり、などいう日常のことはとんでます。そのために、リフレッシュするために連句やっているのかもしれない。連句をする意味とかまで考えたこともありませんでしたが。たまたま縁があって、好きだから今日まで続けてきたのですが、理由はそういうところかなあ。ま、よくわかりませんね。そういうふうになっていた。

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