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2010年7月14日 (水)

歌仙『海の果』 脇句が決まるまで

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こうきをかんがえていました。よしこさんの脇句の。
紅輝。紅旗をたちまち連想しました。かいていた。ここです、ドラゴンアッシュ。みてください。次の日の記事でも書いており、「竜の灰、君が代と繋がる」というタイトルです。http://tokowotome.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/post-65ac.html
こうき、は、じつに意味深なことばです。
こうきせいじゅう、わがことにあらず。といったのは定家でしたね。
明月記、きのうの吉岡とみえさんの川柳にもでていました。でも、わたしは紅旗といえば、ジャンヌダルクのことを思います。民衆を率いて戦う自由の女神。いっしょになっています。
檀一雄の文学は、わたしたちの教養では歯がたたないところがあって、漢文の素養とか、いまのわれわれにはありません。専門家以外、ない。それをおもうと、なんどかみついてもこなれないするめみたいに思えますし、よじのぼれない絶壁みたいにもおもえる。そういったことを全部つれてくるんです、この、よしこさんの脇にある「紅輝」は。
以上です。

あめんぼう土星の縁をおちちゃった

紫陽花の石垣の家解かれおり

あれま。そらんさん。
たけくらべになってるよ。
発句と同じ長句。

ありゃ。
気付かれたか。
まだ脇だったんね。

土星の淵を落ちるあめんぼ

すもものしたで石を積むひと

あじさい咲いて家は解かれる

きっちりと、言わば、つきすぎというくらいに発句についた、エメ句に一票を投じます。ガンダムも状況がよくわかって面白いと思ったけど、脇に据えるにはどうでしょう?裏向きの一句じゃない?これ。

で、よしこさんの句も捨てがたい。
こうき、ということばが斬新なイメージ。耳慣れない、目新しい語彙にはわけのわからない魅力があると思う。なにより、この命令形、わたし好みのスタイルです。笑

そらんさん。やり直しありがとう。
一回目よりいいよ。
一句目、土星がそらん風。が、表六句、しかもまずいことに発句にお日様、わきでも星をだしたら、きたるべき五句目で月が出せない。すもも、家解体よりこっちがいいか。家の解体は理におちる付け筋、といいますか、因果関係みたいな付け筋がみえる。これを脇句にしたら、檀にとても失礼な気がする、なぜかというと、発句のねがいをスルーしてしまうようなかんじの付けになるからです。発句とおなじおもいでおなじ場所から詠まなきゃ。でも、すももはあっさりしてとてもきれいだし、抽象的でかつ具象。詩的。だけど。どちらも脇のつけ方としてはどうなんだろう。いや、脇のつけ方はこれでもいいんだけど、発句の周辺をよむのだからね、でも。なにか軽すぎる気がしてならない。残りの太陽、その全力をふりしぼって一句をだす。という気迫が伝わらない。
その視点で選句をすると、かささぎの目には、よしこ句の強い紅輝の一点があたまから離れなくなる。
それはなぜだろうか。
まるですでにあの世の人の視点みたいだからだ。
姫野句があちらへ移動中の句であるとしたら、この人のこの一句は、すでに移動をおえて、天上からこの世を見下ろしているような、そんなイメージがあり、なおかつ、強い祈りの思いを感じます。自分にスポットライトをあててくれ。と叫びながら、その自分はといえば、波間に漂う小さな一点の泡でしかない。とでもいいたげな、そんな非力感がどこかにある。そこにとても打たれる。檀の句とかよう絶望感がひそかにしまってあるような句である。外面は威勢良く我を張りつつ、内実はその真逆とでもいうような、叫び。それをこの発句と脇のあいだに見出す。

わたしは、この人香川宜子さんのザヴァイオリンの紹介文をよんだとき、いまどき、なんでアウシュビッツなんだろう。といぶかしかったのだ。それはいまもずっと考えている。
檀のこの句、さらりとしているけど、思いの深い、人間のもつ根源的なあこがれ=死であり憧憬であり、詩そのもの=に同化したいとの切実な願いが吐露された句だとおもう。そして自分はもうすぐ死ぬんだ、仕事半ばなのに。との思いも濃くにじむ。
中山そらん句は、檀のその思いは受け損なってはいないけれども、檀と張り合うには、いや、支えるには文体が軽い。軽すぎる。そんなかんじが、私にはします。時代的なものだろうか。それとも、そらんさん個人のものか。

あと、しらべさんやさくらさん、たからさん、らんさん、音彦さんなどにも声かけたかったけど、忙しそうだし、これで締め切ります。
こんどのれぎおんに二巻だしていますが、できはいまひとつ。(8月初旬発送予定)
このネット上で緊張感をどう持続、維持できるか。ということに尽きる。
空中にかける蜘蛛の糸。せっせとたゆまなく。
いざ、ゆかむ。捌の意思は半分もない。みなさんの集合無意識と神のもたらす偶然の縁と。それが駒を動かす。

第三句、おねがいします。

発句脇からきれる。まったく切れる。
日常の、さりげない、風景でもいいし、なんでもいいですが、表に不向きな忌み言葉や恋、述懐、個人の名などは避けてください。

こんな流れです。

発句、脇。季語は落日、晩夏。とします。
脇は雑ですね。このままでは季語がないのです。
これはまずい。夏の季語をいれねばなりません。

紅輝よ波間にわが身を照らせ

つぎに、下線部はシサンといってきらいます。
わが身を、てらせ。四、三のリズム。頭でっかち。
それが効果的なときもありますが、表だし、さけたい。
そこで、一案として、この下線部に夏の鳥をいれたい。
たとえば、紅輝よ波に夏鷹を打て。などとやる。
ああ、ここまできてみえてきたことがあります。

えめさんの祭りの後の句、べたつきでしたので、おもてにおくには、やや暗すぎたようです。
吉田拓郎の祭りの後のさびしさは。って歌をおもいだしてしまうほどに。さびしくなるんです。、檀の句は自分に鞭打つ強さがある。と思いませんか。
自分で自分を鼓舞している句なんだよね。

ここで歳時記をひらきます。ひらくしかなくなる。
直しはご本人に一任しています。
第三、雑。
四句、雑。
五句目、月(秋)
六句、秋
これでおもてがおわりです。

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第三句

中央に世界に誇る塔立ちて

こんもりと繁る庭木はとりどりに

ぼん。ありがとう。

香川よしこさんが一直句をくださったので、それをここにご紹介します。
連句はきまりごとが多くて申し訳ないのですが、プラス思考をすれば、その制限のおかげであれこれと勉強でき、思索を深めることができます。せっかくのご縁です、ありがたくいただきます。

落日を拾ひに行かむ海の果   一雄
 紅輝よ照らせ夏かもめ飛ぶ  よしこ

すっきりとしました。下七の部分は、「飛ぶ夏かもめ」でしたが、「にご・しさんの禁」に従い、上下をいれかえました。鳥、やはりこうして考えてみれば、さほど選択の余地がないことに気づきます。
こういう場合の鳥は前の句の主だと仮託する、そうしますと、檀一雄はどんな鳥になぞらえられるだろう。
ここに、眞鍋呉男の評伝『火宅の人 檀一雄』がございます。その冒頭で引かれた檀一雄本人の詩歌の一説から、柳川のうたを。

筑後、柳河
柳に燕
水にや鳰鳥(けえつぶり)、
かきつばた。
「鳰鳥(けえつぶり)の頭に
火ん灯(ち)いた
潜(す)んだと思たら、ちい消えた。
  よか、よか。」
(『筑後柳河の第一聯ー『日本の笛』』)

このうち、かいつぶりは「にお」ともいいますが、冬鳥。
鳰の浮き巣は夏。だけど、かいつぶりは湖や沼。
燕は夏期には夏燕として詠みますが、海にはいない。岩燕もいますが、晩春となっていました。檀が「鷭ばん」というたった二号でおわる同人誌に所属したことがあり、そのばんというのは、鳥の名前です。夏の鳥ですがやはり草深い湖沼にいるみたいです。
夏つばめ。これは海にも合います。夏かもめは群れますが、つばめは群れません。ですから、夏つばめでもいいかもしれません。よしこさん、どうでしょうか。響きなども考慮したらどちらがいいかな。こうき、があります、同じカ行音のかもめに軍配か。

では、第三をおねがいします。ぼんさん、早速ありがとうございました。みんなが出すまでまっていてくださいね。

昨夏、のこのしまに行ったとき、なぜ、檀一雄の終の棲家「月壺洞」を覗いてこなかったのかと、ふと悔やまれます。

で、第3の句案。

1、切り株の椅子などひとつ用意して
2、二つ目の車輌に客はまばらにて
3、止まらない特急電車せんもなし

おお、せいこさん。どの句もいい味ですね。
切り株のいす、すわりたいです。

第三句目を、ダイサンといいますが、かたちがきまっていて、「て、にて、に、もなし、らん(らむ)」のどれかで句をよみとめます。ですから、せいこさんの1句目は「て留め」2句目は「にて留め」3句目は「もなし留め」です。
ぼんのは、てどめと、にどめ。
発句脇の世界からきれる。
というのが第三句目の命題です。で。なおかつ、きたるべき打越の月句(五句目)とさしあわないようにする。うちこしというのは、となりあう句同士ではなく、一つ隔てた句をいいます。中に一句はさんで向きあう句を打越の関係といいます。打越の二つの句はまったく関係ない顔をしていますが、隣りあう句同士はかすかに、あるいはべたで付いています。かすかについているのを、疎句(そく)、べたつきを親句(しんく)といいます。
おもて六句には宗教や無常(死)や繰言や愚痴、恋などを出さない。格調高く穏やかに運ぶ。などのおもてぶりに関する制約があります。

その前に、脇句のよしこさんのご紹介をしておりませんでした。ここ数日、メールのやりとりなどを通じていただいたことを紹介いたします。
みな、多忙な中で出会い、意味を深く思うまもなく、日々の日記の中で消化されていきますが、それでもなお、この出会いはすごいものがある。
かささぎの旗は、【ザ・ヴァイオリン】を応援します。

捌、お疲れさまです。
三句目>>
。勢いの天然色の森にいて
。評判のコーヒー旨し茶店(さてん)にて
。ゆく雲や風に流され影もなし


ダイサン句ですが。
えめさん、つけてくださってありがとうございました。
このうち、さわりのない句は二句目のみです。
あとは色、雲がさわります。五句目に月がきます。
ここはその打越。

落日を拾ひに行かむ海の果   一雄
1 紅輝よ波間にわが身を照らせ   よしこ
2 紅輝よ照らせ飛ぶ夏かもめ

かささぎの指示によりよしこさん自身が夏の季語をいれ一直された句が2でしたが、連句人としてはとぶ(2)夏かもめ(5)のリズムが気になります。そこで、夏かもめ飛ぶ、と上下を入れ替えれば、リズムが整いますが、句はあまりインパクトがありません。
では、1の原句の雑句ではいけないのだろうか。と、先蹤がないか七部集をみていたら。ございましたよ。「雑」と題した歌仙。雑の発句に雑の脇。

亀の甲烹(に)らるる時は鳴もせず 乙州
  唯牛糞に風のふく音       珍碩
(第三は冬がきていますが)

ということで。元句にもどします。
これもシサンの脇なんですよね。わがみを(4)てらせ(3)。シサンは不安定なリズム、でもそれがこの脇句の魅力です。

落日を拾ひに行かむ海の果   一雄
 紅輝よ波間にわが身を照らせ   よしこ

第三案
1中央に世界に誇る塔立ちて

2こんもりと繁る庭木はとりどりに

3切り株の椅子などひとつ用意して

4二つ目の車輌に客はまばらにて

5止まらない特急電車せんもなし

6評判のコーヒー旨し茶店(さてん)にて

7榎から衢に延びる路ありて

ほかになにかございませんか。なんでもいいですので、案をください。

なにもないところから付句を考えるときのヒントとして、連句人はこういうことを咄嗟にやっております。
もし打越が人をよんだ句であれば、付句は景の句にする。(無意識に句の分類をしているという意味)
発句は、夕日をひろいにゆこうと言ってる句ですから、人情自の句です。(じぶんが主語の句というような意味です。)
ですので、うちこしである第三句に無難なのは、人の出ない景気です。連句で景気の句というときは景色の句というような意味です。歌用語みたいです。なんでもいいですので、どうかご協力おねがいいたします。意識をことばに集中して、イメージとともに定型のおちゃわんに盛り付ける、とでもいいますか。
これはとても訓練になります。何句でもつくってみてください。まだまだゆるい。相当ゆるい。
おもてぶりは格調高くという線をめざせば、けっこうはりつめた処からことばをあみあげないとできない。ことば。ことば。ことば。
さくらさん、やってみられませんか。自分で言うのもおこがましいが、上記案のなかでは、えのきからちまたへのびるみちありて。がもっとも展開しやすい第三ではなかろうか。ちまたは、人そのものに思える。ただ、榎は字面から夏の季語に感じられる、あからさまな季語のない夏句が三つもつづくのにはやや抵抗がある。まだ、みんなでていない。だしてください。
そらんさん。おだしください。かささぎは、そらんさんにおもてロックのダイサンがかける人になってほしいとおもいます。それも、人情をださずに。たぶん、そらんさんの句柄では、最もむずかしいことを要望しているとおもいます。
亜の会には、かつて沢都という類まれな俳人がいました。あの厳しい句柄が時に無性にもとめられる。

水音が星々つなぐ森を出て

火の音の記憶が森を深くして

うわ。もうしらんわ。そらんさんてばよ。
4くめ、たのみまさ・。
まうす、なおった!
長男がなおしてくれた!
かえってから、また編集できます。
乙四郎短編、やりますので。ではいってきます。
だから、そらん、星はだめだって。つきがくる!

水音が累々とゆく森を出て

月ね。ほー。

着火剤ならか細い月を


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