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2010年7月24日 (土)

高齢者医療制度改革会議(1)             現行制度の問題点

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

2010 年 7 月 24 日 高齢者医療制度改革会議(1)

高齢者医療制度改革会議(厚生労働省)が昨日(7月23日)開催され、中間とりまとめ(案)が公開されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000fkxr-att/2r9852000000fkz8.pdf
以下、引用です。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
Ⅰ 現行制度の問題点
○ 現行の高齢者医療制度は、75 歳以上の方は、独立した都道府県単位の後期高齢者医療制度に加入し、その医療給付費を高齢者の保険料(約1 割)、現役世代からの支援金(約4 割)、公費(約5 割)により支える仕組みとなっている。また、65 歳から74 歳までの方については、これらの方の偏在に伴い保険者間で医療費の負担に不均衡が生じないよう、これを保険者間で財政調整する仕組みとなっている。
○ 現行の後期高齢者医療制度は、かつての老人保健制度が抱えていた問題点を改善し、高齢者の医療費に関する負担の明確化が図られたことや、都道府県単位の運営とすることにより財政運営の安定化と保険料負担の公平化が図られたことは、一定の利点があったと評価できる。
一方、後期高齢者医療制度の最大の問題点は、家族関係や医療保険の連続性等を考慮することなく、75 歳に到達した途端に、これまでの制度から区分された独立型の制度に加入させることにあり、これが多くの国民から差別的な制度と受け止められた。また、高齢者の方々の心情に全く配慮することなく、「後期高齢者」という名称が用いられた。さらに、高齢者の医療費の増加に比例して高齢者の保険料が増加するため、将来に不安を抱かせるものともなっている。運営主体についても、市町村が共同で設立した広域連合としたことに対して、様々な問題点が指摘されている。
○ また、国民皆保険の最後の砦である国保は、市町村が運営主体であるため、小規模な市町村の国保は、保険財政が不安定になりやすく、運営の広域化を図ることが長年の課題となっている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
最初の2項は「問題点」ではありません。
また、最後の4項も高齢者医療制度の問題点ではありません。
3項に記されている「問題点」の要点は、
①75歳に到達した途端に、独立型の制度に加入させることは差別的な制度である
②後期高齢者という名称は高齢者の心情への配慮がない
③高齢者の医療費の増加に比例して高齢者の保険料が増加するので将来が不安である
④市町村が共同で設立した広域連合に問題点がある
の4点です。

①は、旧制度で問題とされていた不公平を是認するか、年齢線引きを是認するか、どちらを制度として選択すべきかの問題であり、単独の絶対的な問題ではありません。
高齢者の保険料負担を公平化するためには、どこかで線引きが必要であり、線引きが不明確になった途端、負担は公平となりません。
②は、「75歳以上高齢者」をどう表現するかの問題です。
どう表現しても、一定年齢以上の方を「区別」するための名称ですので、差別的な心情をもたれる方はおられると思います。
この問題の解決策は、年齢による線引きをなくすしかありません。
③は、給付額と保険料がある程度比例するのは保険制度の必然です。
これを、給付額が増えても保険料が増えない制度にするためには、財源に占める高齢者の保険料の割合(1割)を給付額の変動に応じて変動させるような制度にする必要があります。
給付額が2倍になれば高齢者の保険料の割合が0.5割となるような制度設計をするためには、給付額に比例して保険料負担や税負担も倍になった現役世代に、さらに0.5割分の負担を上乗せしなければなりません。
④は、新制度導入による混乱に伴う問題と、広域連合という仕組み自体の問題を区別して考える必要があります。

(保健医療経営大学『学長のひとりごと』)

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