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2010年7月29日 (木)

『海の果』裏4・5句目恋句+『同窓会』感想

落日を拾ひに行かむ海の果     檀一雄  雑(夏)
 紅輝よ波間にわが身を照らせ   香川宜子 雑(夏)
榎から衢へ延びる路ありて      姫野恭子 雑
  猫の瞳が街をとらへる       中山宙虫 雑
ヴィオロンの屋根に谺す月の客   竹橋乙四郎 秋
  夜長を子等は思ひのままに    ひよこ    秋


曼珠沙華風の抜けゆく畔ますぐ   ひよこ  秋
   工場群に煙がたたぬ      宙虫    雑
この命とろとろのぼろ恋の坂    ひよこ   恋
    
初めて挑む絶叫マシーン    乙四郎   恋
寄り添ふて違ふ景色の見ゆるごと  八山呆夢  恋

4句目案 恋

1蟻をつぶしておんなでいよう  夏
2女の勘で筍を煮る  晩春(春は×)
3ひなたぼっこは卵子とともに 冬 
4音はしろがね指にせせらぐ
5燃えさかる火に榾木(ほだぎ)くづるる  冬
6ポルシュカ・ポーレ聴きつつふたり
7「このままじゃあのひと、駄目になっちゃう」
8「よぽどのことがきっとあったね」
9初めて挑む絶叫マシン
10与え尽くせる 愛への寄り道

ちょうど10句でました。
ぼん、えめさん出なかった。
かささぎも句、でんかった。

万夫オブチキン「カルマ」、「記憶を疑う前に記憶に疑われてる」
選句、自分以外の誰かに選句させられている。

そらんさん、ごめん。季語、書いてなかった。
恋は普通雑でよみますが、たまに季語を伴うときもあります。
ここは無季(または冬ならいいかも)がいいです。
わからないときは、前をみて。雑が二つあります。
初折裏の面には月と花が両方でます、花(春)は11句目、位置がきまっている、月はそれ以前に(5~8までくらいに)あげる、ここでの月は秋でなくともよく、夏か冬の月ということになりますが、発句脇、夏のつもりで始めましたので、冬月。

選句過程。

中山そらんの女シリーズ、アリをつぶせば女でいられるか。
以前、水無し川を女で渡る。というヒットがそらんさんにありました。
ひなたぼっこの句。たまご、とよむのか、らんしなのか。
ふつう、(ってかささぎのふつうね)卵子はらんし、たまごは卵、玉子。
卵子とともに、は、らんしとともに。とよみました。
イメージは、部屋の陽だまりに裸の人とぐだっといる。そんな絵。
前句のゆったり感につけ、その下にある激しさを鎮めてる句。

せいこ、「音はしろがね」これ、山はしろがね。ってののぱくり。
音がしろがね。プラチナ。せせらぎは確かにそんな感じですね。
すごいね。きれいだ。きれいなエロチシズム。
せせらぎに指をひたせば白金の響き。
ほだ火、ポルシュカポーレ、せりふもの、は今一つだが。

乙四郎、絶叫マシーン。ジェットコースターとか垂直に落下する遊具。
時速160キロとかもあるらしい。おもしろい。前句のとろとろにつけた句。
この人が涼しい顔でこんな句を。絶叫マシーン句、読み次第で破礼句。
いまはなき、いまわのきよしろうの有名なうたを連句的におもいだした。
『雨上がりの夜空に』、どうしたんだへいへいべいべ。って歌ですが。
ここでふっと思い出し。以下、ドラマ『同窓会』感想。やってなかった。

「男のほうがたいへんなんだぞ。」
というせりふを、井上由美子はサラリーマン金太郎に言わせた。
いえ、テレビドラマ『同窓会』、駆け落ちして黒木瞳と二人きりになったとき。
結局瞳さんは子供を思い出して帰り、結ばれず。
ラストを見忘れ気になってたので、動画を探してみたんですが、ずいぶん駆け足でのラストでした。とうとう最後まで瞳さんと彼は合体しなかったな。それに、一年後に又会おう、なんて終わり方はうそっぽくない。
でも、ドラマだからこれでいいんだろうよね。
黒木瞳と斎藤由貴、それと三上博史の途中で死ぬ役、この三人が心に残った。
三上博史、いいね。

男と女。どっちがたいへんかなんておもったこともなかったな。

乙四郎のこれをいただきます。
せいこ句とどっちにしようか、悩んだ。
せいこの白金句をここにおくと、しまるし、とっても詩的で美しい恋になる。
ではあるが、あえて乙四郎句、いこう。
二つならべると、俳諧のおかしみがある。
詩的がなんぼのものじゃー!!っていうよな勢い、いいよね。

さいごに。
10句目の古風でゆかしい句は、だれとおもいますか。
香川よしこサン。とびきり忙しい中、つけてくださいました。

以下コメント、ことわりなく引用いたしますが、すみません。
ご紹介をかねた状況報告として引用いたしております。
先生にはお忙しい中、貴重なお時間をさいて句を考えてくださって、ありがとうございました。
臥しておんれい、もうしあげます。

とろとろの意味がわかりません。ゆっくりという意味なのでしょうか?
もし、そうだとしたら、恋は、いくつになっても激しく相手を欲し奪いたい心だと思ってるので、
とろとろのイメージがわきません。でもがんばってこれでどうでしょう・・・
激しい恋心は冷めるとなくなるか、深い愛という形へかわるかでしょう・・・
30,31,1と また東京に行く予定でコンピューターはその期間あけません。
よろしくお願いいたします。香川
▼この命とろとろのぼろ恋の坂
かささぎはこうよむ。
この命、のこの、とは、相手のこの命。自分のではなく。
とろとろ。は、ゆっくりという意味と、「ことろことろ、どの子を子取ろ」、の歌とおなじ取るという意味、あとひとつは、とろりとしたという意味合いの三つが重ねられているようです。
(原句からこの形にかえたのは、名詞止にしたかったから。)
乙四郎句のあと、先日ぼんがだしてくれていた名句を置きます。
ここにおくためにあったような句だね。ありがとう!

つぎ6句目は、冬の短句を、まったく違う世界に転じてください。
無常句や宗教句でもいいですが冬の月を短句で描写してくださっても。
せいこさん、えめさん。やってみませんか。
どうぞお願いします。みなさん、どうぞ。

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コメント

短句冬>>
年越しそばは甘めのつゆで
有馬記念に全てを賭ける
杵臼揃ひ餅搗き開始
得意料理は芥子蓮根

よしこ先生の一句。

与え尽くせる愛への寄り道

まるで自分への鞭のように効いてくる。
シスターにやさしくたしなめられているような。
神よ。これをとるべきでしたか。
そうです、かささぎはお説教されているようで、いやだとかんじ、とりませんでした。
連句を倫理の世界でよみたいくない。と拒絶した。
それなのに。あとからあとからおいかけてくる。

かみさま。まよえるおおかささぎめに助言を。

村の夜は越冬つばめごと明ける

村の夜が越冬つばめごと明ける

冬の月の短句

1、月もろともに凍る水甕
2、大雪原の涯のに月

村の夜明けの越冬つばめ

大根洗うこちら島原

>大根洗うこちら島原

短歌仲間が島原に住んでいて、最近島原が気になってしょうがないわたくし。という、とっても単純な理由で、この一句にみょうに惹かれるのでした。爆


あ、自分の句の修正のためにコメントしたのに忘れるところでした。

大雪原の涯に満月→大雪原の涯の夕月

せいこさん、島原のてぃーさんですね。
同感!下心、わかってくれた?私も島原にいきたいっちゃ。笑。だから、誘ったのでしたよ。それだけじゃないのですけどね。あのお方の教養にも興味があります。きちんと国文科しておられる。意外とそんな人はおられませんのでね。
島原には健吉の句碑があるんだ。
覚えている、これだけは。
薯畠にただ秋風と潮騒と 山本健吉
ん。まてよ。ひょっとしたら、いもばたじゃなくて、黍畠だったかも。ああどっちだったかな。
それにしてもね。
選句、毎度なやむなあ。なやんでやせた。
これから考えるからね。まだ、出ますか。もうちょっと待ちますよ。そらんさん、えめさん。毎回挑戦してくださって感謝です。地名入りの句、いいですね。地名はぱっとイメージがひろがりますから。
人名の句もいずれ出してください。

カンと割れそな凍てし月在り

凍て滝しぶく天上の月

滝音のうえ月から凍る

>この命とろとろのぼろ恋の坂

わたしはこうよむ。
この命は、やっぱおのれの命。
この命、道ならぬ恋に盗られることになってもいいのです、と。(勝手に不倫にしてしまった。笑)

とろとろ、は、ダブルミーニングなんだと思うのね。
命と登るにかかってる。

命とろとろ。盗ろ盗ろ。
とろとろ登ろ、この坂を。
とろとろ→トロトロに似てるけど、なんか語感が違うと思うのね、この場合。ゆっくりでもないような気がする。もったりまったり。物憂げ、退廃的、なんかそんな感じじゃない?

せいこさん、句を丁寧によんでくれてありがとう。
この恋句。ひよこさん、すごいと思います。
いろんな読みができるからです。
せいこコメントを読み改めて又句の景色が見えてきましたよね。
退廃的。そうかな?私はちっともそうは思わない。でも、一ついえるのは、少なくとも若い人の恋句ではないですよね。トロッコ列車でやっとこやっとこぎこちなく進んでいるようなかんじです。「大丈夫、ちゃんと登れる?」と問えば、「あたし不器用ですから」と返事が返ってきそうな、そんな恋。
でも。
その割には、「この命」って大上段に振りかぶっているので、のんびりもできない。ふしぎな句。
あんたね、切羽詰ってんの、それとも悠長なの、どっちよ。
って思わず人事ながら迫りたくなる。
だから、乙四郎句の遊具の付は絶妙でした。
とろとろのぼり、一気に急降下する。そんな恋。

最初かささぎに見えたとろとろ恋の景色。
おとこの上におんなが重なっている。(はあ、いつもすみません)
女はおとこをどこにもいかせたくなくて、おとこの首をしめたいとふとおもう。・・・刑事ものにありがちな愛欲的情景。
でも、ひよこさんはそんなどろどろの恋句ではなく、さきほど書いたような意味合いで出されたような気がします。

Some time before, I needed to buy a car for my organization but I did not earn enough money and couldn't buy anything. Thank heaven my sister adviced to try to take the business loans from trustworthy creditors. So, I did so and used to be satisfied with my auto loan.

私の、拙い句が一人歩きをして追いつけないまま、今日になりました。
いろんな方に、いろんな捉え方をして頂いて こんな捉え方もあるのかと驚いたり感心させられたりしています。
ただ、ひとつだけ違うのは~激しい恋~
これは、年齢的にも とうてい出来ない私であります故…笑   はずして下さいませ。赤面した次第であります。

これからも、とろとろ参加させてください。

ひよこさん。よくわかりました。ありがとうございました。
悠然としたリズム(句に遊びの要素がある)、だけどきっちりと恋句(ことばの上では)である。
それをうけるのに、大真面目でうけたら受け損ないそうな気がしました。乙四郎句がぴったりとはまって見えたのは、その部分で響きあっているのがわかったからです。
ところが、ここで意外なことに気づきました。
乙四郎句をつけたあとで、よしこさんの「与え尽くせる愛への寄り道」という句がぐぐっと浮上してみえてきたのです。しまった、採りそこねたかな。という思いがわいた。

それを分析します。
この寄り道句は、前句を遊びの恋と、という言い方がお嫌なら、ただの恋と取り、それもこれも与え尽くす愛への寄り道だと批評している句であるように思えます。「命とろとろ」とはそういうことだからです。
とるではなく、与えよ。惜しみなく、与えよ。こう、よしこ句は諭している。これはまたこれで、前句とともに並べれば対になった付けであるにちがいありません。さすがにザヴァイオリンの作者の視点はすごいものがあります。
よしこさんの句を読んで、かささぎが本能的に拒絶してしまったのは、なぜだったのか。それはまるで、自分へのお叱りのことばめいて聞こえたからなのと、それはまた、ひよこさんが嫌がられてしまったように、ひよこ句を愛欲句に読んでしまったかささぎのこころには、何かしら根強い被害妄想があって、それを無視できなかったからでもあります。しかし、一度書いてしまえば、それは消えます。文韻がややこしいのは、座の会話は雲散霧消するのでありますが、文字だと残るということです。仕方ありません。
人の短い句をよむこと、すなわちそれは、自分をよむこと以外のなにものでもない。いちいち赤面している暇もありません。だから風の中に丸裸で立つしかない。とはこのことなんです。
長々と書きましたが、以上のような思考のめぐりのはてに、やはり、竹橋乙四郎句の絶叫マシーンがここでは揺るがないと思えてしまいます。それは、ひよこさんのお声をきいたからでもあります。

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