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2010年3月 2日 (火)

ままこいじめ 2  おもてと裏のけしき

今日はまじめな顔で、山本健吉と石橋秀野の話をします。
秀野を結核でなくしたあとの健吉と安見さんのものがたり。
安見さんを連れて、ひとりぼっちになった健吉は、経堂の姉の家に転がり込む。
しばらくして、おなじ出版社につとめていたししくらしずえ、宍倉静枝と再婚。
幼児の安見さんは静枝さんを一目みるなり、おかあちゃーん。と言ったらしい。
それからは仲むつまじく家族三人で暮らしました。
(そして石橋貞吉は後妻静枝夫人の内助の功もあって、俳句批評家としてのゆるぎない地位を確立してゆき、俳壇を制するものは文壇全部を制すとでもいうように、圧倒的な存在感を示すようになる。晩年健吉は文化勲章を授与された。)
と、表面上は
こうなるのですが。
健吉は最初の妻・秀野の話題を自分の俳句評論の中に一切
書き残しませんでした。

私が初めて秀野のことを知ったのは十年以上前のお彼岸のころです。
そのころ、堺屋には山本健吉資料館、(夢中落花文庫という名前の)、そして
通りをはさんで、平井朋吉さん宅には櫻濃く秀野資料館がオープンしてました。
没後50年を迎えるとかで石橋秀野を世にだそうという運動が杉山洋先生を中心におきていたのです。
(わたしには、誰がこの運動の中心におられるかがよく見えていませんでした。市の文化財担当者だろうか、と長らくおもっていました。)
そのとき、いやでも目が点になってしまったふしぎなこと。
秀野の年譜のパネルには秀野と貞吉の結婚がちゃんと記載されていて、安見誕生も記されている。
ところが、もう一方の健吉の年譜パネルには、秀野との結婚がいっさいかかれていないのでした。

これはいったい、なんという年譜なんだろう!!


秀野のことを知る前に、わたしは山本健吉のお墓と資料館が八女にあるということを新聞で読んで知っていました。

山本健吉資料館では、健吉没後の記念式典みたいなものがあって、
そこへ私も行ったことがあります。まだ、秀野の存在も知らないころです。
当時、天籟通信の同人で西日本新聞で俳句月評を
書かれていた城門次人先生が、その月評記事で紹介されていたからです。
その年だったか、その次の年だったか、もう忘れてしまったのですが、
樹の八女句会を初めて堺屋でやったときに、お向かいでは秀野展があっている、と
いうので、句会のみんなで見に行きました。これは秀野ノートでも書いたことですが。
石橋秀野。
健吉に最初の妻がいた、ということへの驚き。
また、健吉資料館にある年譜パネルには最初の結婚が記されていないことへの疑問。
これがどうしても腑に落ちず、杉山洋先生になぜですかと尋ねました。

後妻となられた静枝さんへの配慮だ、書けないんだ、とおっしゃいました。
あいた口がふさが
らなかった。
死者への冒涜に思えました。
でも、ともかく、健吉がなくなった昭和
63年夏、
東京から静枝さんと安見さんもみえて、納骨があったらしい。
そのとき、静枝さんはもちろん健吉資料館しか案内されていない。(秀野資料館ができたのはそのあとだったように思います。)
また、墓地でも、杉山先生のお話によりますと、安見さんは静枝さんがみていないときに墓石に水をかけたりした。という。継母にとっても気をつかっていた、と。
健吉は妻秀野のことを一言ももらすことができなかった。
いろんな俳人が妻秀野について尋ねたら、とつぜん
不機嫌になって黙りこくったという。(これは摩天楼誌の星野石雀先生からも伺ったことがありました。)
きっと重かったんだとおもう。
もっともたいせつな「ものを書くときの核」だったから。

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なぜか今日はこれが3位

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