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2010年3月 8日 (月)

たそがれに  徳岡久生氏の絶筆の詩  

たそがれに

    徳岡久生(絶筆)

ふりむけば いまも崩れつづける螺旋神殿の土ぼこりが

みかえれば もうどこにも無い双子ビルのゆらめきが

うつむけば  八月の弧状列島に咲いて消えない花の幻が

みあげれば 神の不在が


だから あいつ あんなに寂しい顔して 名もない塔の屋根に腰かけ
歌もうたわずにいるんだ

人に紛れるには まだ残る一対の翅が邪魔なんだし

   (文芸同人誌『粼(りん)』より転載)   

歌仙『天に鞦韆(ふらここ)』

      捌・徳岡久生

春疾風閃々日比谷大通り      徳岡久生
  すがる乙女の営巣の朝     別所」真紀
地虫出づ耳順は去年のことにして 滝田遊耳
  ペンにも箸にも机ひとつや       生
書割の月に運河はなかりけり       紀
  酒肆の灯にじむ後の村雨       耳

(平成9年3月7日首尾 於松聲閣)表だけ引用しました。

(すごい。語彙の豊饒、緊ったからだ。これです。わたしたちの現代俳句に最も欠けているものは。・・・かささぎの独り言)

俳諧研究誌『解纜』第23号より、さらに転載いたしました。

徳岡久生氏のご冥福を八女の地よりお祈り申し上げます。
       合掌 

別所真紀子・水先案内人
編集人 服部秋扇
平成22年2月15日発行
 

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コメント

徳岡久生さんが亡くなられて、とても寂しく、かなしいです。詩の力強さから、もっとお若い方と思っていました。是非お会いしておきたかった。もう徳岡さんの詩を読むこともできないと言うことも残念です。
今は、「私語辞典」を探しています。

ことばも作品もちゃんと残ります。人のこころに。
徳岡久生さん。いつも花のある詩をお書きでしたね。詩らしい詩でした。
もしや、かいらんによられるお方でいらっしゃいますか。
ようこそいらっしゃいました。
どうぞまた、お立ち寄りください。

(べっしょまきこ先生ではなかったでしょうか。)

徳岡久生で検索をかけますと、一番にこれが。☟
小学校六年生用の絵本みたいですね。

[ブラザーイーグル、シスタースカイ・酋長シアトルからのメッセージ]

絵 スーザン・ジェファーズ 訳 徳岡久生+中西敏夫 JULA出版 

大判での紹介☟絵がとても美しく気高い。
「この感動的な絵本はアメリカ書店業協会賞(ABBY賞)を受賞したものですが、その 絵の素晴らしさは、首長シアトルの言葉と見事に共鳴しあって読者を「あるべき世界」へと導くものです。是非多くの方に、そして未来を担う子供たちに読んであげて下さい。
~とあります。

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