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2010年3月29日 (月)

清水山のさくら 3 白秋の歌碑『山門の歌』

山門の歌

    北原 白秋

山門はも うまし耶馬台、いにしへの
卑弥呼が国 水清く、野の広らを
稲豊に酒を醸して、菜は多(さは)に
油しぼりて、幸ふや潟の貢と、
珍の貝・ま珠・照る鰭。
見さくるや童が眉に、霞引く。
女山・清水。朝光(あさかげ)よ雲居立ち立ち、
夕光(ゆふかげ)よ潮満ち満つ。
げにここは耶馬台の国、不知火や。
筑紫潟、我が郷は善しや。

反歌

雲騰(あが)り潮(うしほ)明るき海のきは
うまし耶馬台(やまと)ぞ我の母国(おやぐに)

長歌・・・57,57,57.。。。と繰り返し、最後は77でとめる歌。
   公的な場でうたわれる。
反歌・・長歌につける短歌。
    

よみがな、かささぎが勝手につけました。
今朝この長歌を書き写し、魂が震えるほど感動しました。
なんと豊かな語彙でありましょう。
なんとリズムと響きのきれいなことでしょう。
こころ打たれ、茫然とした、といっても過言ではありません。

なぜこのような優れた文学の遺産があるのに、ネット上では出てこないのか。
高良山十景歌の読みと同様、不思議でならない。

▼かささぎの独り言。よみについて。

出だしの、「山門はも」ですけど。最初は、「山門はし」だろうかと思った。
しかし、白秋なら、はしは美しと書くだろう。
「やまとはも」。と詠嘆調でいちど切れるのだとおもう。
うましやまたい・・・と耶馬台はやまたいと読んでいっている。

だいじなことは、すでに冒頭の一行目で山門やまとと耶馬台やまたいとを並列させ同じとみなし、称えていることだ。

やまとはも。
うましやまたい、いにしへのひみこがくに、
みづきよく、
ののひろらを
いねとよに、さけをかもして、
なはさはに、あぶらしぼりて、
さきはふや。がたのみつぎと、
めずらしのかい・またま・てるひれ。
みさくるやわらべがまゆに、かすみひく。
ぞやま・きよみづ。
あさかげよ。くもいたちたち、
ゆふかげよ。うしほみちみつ。
げにここは、やまたいのくに、しらぬひや。
つくしがた、わがさとはよしや。

反歌

くもあがり うしほあかるきうみのきは
うましやまとぞ われのははぐに

と、かささぎはよみたい。
ははぐに、というよみかたは妙なんですけど、音読みのぼこくよりきっちり調子がいいのです。リズムを整えるとき、オン読み、訓読み両方つかえるのはとっても有り難いことです。ルビがふられていませんから、勝手によめますものね。

(追記:本日ガダルカナルサイトを見ていて、昭和万葉集の白秋の一首を知りました。それに出てくる筑紫母国の母国ははおやぐにと読むようです。ですので、本文のよみを訂正いたします。・・・姫野2012・3・11)

反歌での耶馬台は山門とおなじ読みをしました。
おそらくこれでただしいだろうとおもいます。

長歌と反歌との関係性をどうみるか。
ふつうは長歌の要約が反歌といわれます。
けれども、補完的な関係であるというお方もいらっしゃる。
http://www.kokugo.aichi-edu.ac.jp/taguchi/fuji/2.html












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コメント

先日のアクセス解析で付け忘れました。
ここへおいでいただき、ありがとうございます。
又今日もおいでいただいたのですね。
この長歌、帰去来の詩とともに掲載されているサイトを発見しました、↓、けれども、反歌がついていません。なぜでありましょうか。
かささぎは北原白秋に関しては、『思ひ出』初版復興版をもっているのと、子供向けの挿絵入りの伝記を古本屋で買ったのと、あとは全集を図書館で借りて短歌をよんだくらいです。ですから、これがいつごろの歌かを正確には知りません。でも、せっかくこんな風な出会いをしてしまったからには、いつかきちんと調べて、書いておきたいと思っています。
白秋は最晩年、盲目になってしまうのですよね。
そのころの歌なのだろうか。。。。。

今日ガダルカナルネットで調べ物をしていましたら、かの地に白秋の歌碑ができたことの報告がありました。それをよむうち、私が白秋の歌の母国をははぐにとよんでいたのはまちがいであるときづきました。おやぐに、とよむようです。
祖里と書いておやざととよみますが、母國と書いておやぐに。へえ。そうでしたか。訂正しなければ。
資料はいくつかありますが、とりあえずきづかせてもらったのは、はりつけた手記のなかのこのうたでした。
帰らなむ 筑紫母国 早や待つと 今よぶ声の 雲にこだます  北原白秋

滞在時間 22分43秒 閲覧ページ数 2ページ 参照元 かえらなむ 白秋

ありがとうございました。

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