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2009年10月 2日 (金)

政権交代と医療(31)  乙四郎元官僚語録

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

産科医療について唐突な方針変更がありました。

お産の費用がかかることが少子化の一因ということで出産育児一時金(38万円)が支給されてきましたが、退院後しばらくしてから産婦へ支払われる制度だったため、妊婦は手元に多額の現金を準備しておく必要がありました。

10月1日より一時金が42万円に増額されることになり、同時に、医療保険から医療機関へ直接支払う制度になる予定でした。

妊婦は手元に多額の現金がなくても出産できるようになります。

ところが、制度開始2日前の9月29日、長妻厚生労働相は10月からの全国一斉の開始を見送り、医療機関に半年間の導入猶予を設けると記者発表しました。

新制度では医療保険からの支払いに時間がかかるため、医療機関側の資金繰りが悪くなることが理由です。

唐突な意志決定であったため、急遽、厚生労働省は29日付けで関係機関へ事務連絡通知を出しました。

問い合わせが殺到したため、1日、妊産婦や医療機関向けの相談電話窓口(03・3595・2224、平日午前9時半~午後6時15分)を開設しました

当面、新制度に切り替えるか否かは医療機関に委ねられることになりましたので、医療機関によっては窓口で全額の支払いを要求されることがあります。

厳しい経営状況の産科医療機関に配慮した意志決定は理解できないわけではありませんが、新制度に切り替わることを織り込み済みで安心して臨月を迎えられている多くの妊婦に不安を与えるような唐突な方針変更はいただけません。

「学長のひとりごと」10月2日付

コメント

旧政権の妊婦支援策が、またまた大臣の鶴の一声で、ひっくり返りました。
八ツ場ダムほど報道されていませんが、当事者(妊婦)にとってはたいへんな事態です。
詳細は明日の学長ブログで。

3月に広報周知されたものです。まだ消されていません。
   ↓

9月29日の大臣記者発表後の記者とのやりとり記録です。
(記者)
出産育児一時金の関係ですが、10月以降、今まで妊婦さんはこれから立て替える必要のないと思っていたお金をいきなり請求される可能性も出てくると思いますが、4ヶ月での周知では不足だったという趣旨の発言もされていましたが、制度の始まる2日前になって妊婦さんに負担が生じるかもしれないという制度設計をする、そのこと自体が拙速のような気がするのですが、その辺の御対応をどのようにお考えですか。
(大臣)
速やかにそういう猶予をする期間については周知をしていただくということで、突然この通知を出して、何ヶ月かした後に知らずにということがないように、万全を期していきたいと考えております。後は、これは妊婦さんの経済的負担というのが我々が案じているところでございますが、その一方で、熟慮を申し上げたと言いますのは、診療機関におきましても、本当にこの制度が入った時に、御存知のようにある一定期間の支払いまでタイムラグが生じて、それによって診療に大きな支障が出るという懸念も出ております。本来はかなり早めにそういう診療所も含めたところにもお金が何時来るのかも含めた周知をきめ細かくしていればその時点で色々な御意見をお伺い出来たのではないかということもございまして、ただ、診療が立ちいかなくなるところが一定程度出てくると、これは逆に妊婦さんにも御迷惑をおかけしてしまうのではないかということで、我々としても、厳しい選択でございますが、そういう選択をさせていただいたということでございます。
(記者)
突然に肩代わりを求められる妊婦さんへの手当はお考えでしょうか。
(大臣)
これは、丁寧にお話をして、手持ちの現金が中々苦しい方についても色々な対応の選択肢のご紹介をしていくということや、フォローの体制で、そういう猶予をした医療機関における妊婦さんの御要望などもきめ細かくお伺いをして、改善点があれば我々としても取り組んで参りたいと考えております。民主党のマニフェストでも、出産育児一時金というものを申し上げておりまして、その制度設計の中では、そういう問題が生じないように、制度設計をしていきたいと考えております。

厚生労働省の旧政権のペーじをみました。妊婦さんにお金の心配をさせまいとして、今年の十月から直接保険者が医療機関に支払うような仕組みにかわるはずだったのですね。ところがこんどの大臣がひっくりかえしてしまった。とこういうわけですね。
もう話きいているほうも、なにがどうなっているのか、わかりません。ねらいが見えない。ただ政権が交代したよ、けんりょくをもったら政治家は何でもできるんだよ、っていいたいだけなら、もうわかったから何もせずにひっこんでよ。っていいたくなります。

なにはともあれ、まずは財源を確保してから物申していただきたいというのが、大方の国民のいつわらざる気持ちでありましょう。

ふと思うのでございます。
大臣の命で日夜数字をたたき出しているであろう官僚の姿を。制度設計とやらを試算する官僚たちの姿を。まあ、それが仕事だからやむをえないのでありましょうが、官僚とて人の子人の親。濁流にもまれもまれ浮き沈みする黒子のみなさま、ごしゅうしょうさまでございます。お体にはくれぐれもおきをつけいただきたい。

生もうと計画してにんしんしたひとたちはいいけど、若い人にありがちな「できちゃった婚」に該当する人、あるいは親には迷惑な話である。
これで又中絶する人が増え、少子化が進んだら、それこそ日本の未来は無いわけで・・・
大臣の返答もいまいちよくわからない。「生命尊重」の会合にも欠席しているから、Tさんのところに行って、よく話を聞いてこなくっちゃ。

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コメント

>もう話きいているほうも、なにがどうなっているのか、わかりません。

背景は、「日本のお産を守る会」という産婦人科医を中心とした会が、制度移行に伴う資金繰りの苦しさを新大臣へ陳情したことから。
民主党が厚生労働省へ送り込んだ足立信也政務官(医師・大分県選挙区選出参議院議員)が変更理由について詳しく述べています。
医師側と患者側との利害が対立した案件で、その片方からの陳情を受けてスピーディに対応した、という構図でしょうか。
   ↓

蛇足です。

ダム問題を掘り下げるのはいいとして、日本のメディアに、こういう話題を掘り下げて報道していただくのを期待するのは無理なのでしょうか。
大半の国民は、今、どういうことが実際に起きつつあるのか知らないと思う。

そのとおりです。

ただただ、日々目につく「異様さ」に耳目をそばだてている、それがやっと。小沢さんのほんとの目的はなんだろうか。とそれが気になって。こんなふうに出費を際限なくふくらませつつ、景気は後退するほかないような政策を次から次へと打ち出していけば、日本はどうなるのか、どのような混沌が待ち受けているのか。だれかおしえて。

ところで、今月から政府管掌社保の四桁の数字が八桁になりました。患者さんに切り替わった保険証の提示をお願いし、レセプトをかきかえる作業をしています。それぞれの地区の(たとえば久留米社保とか福岡社保とか)管轄から全国のひとつのおおきな管轄になった、ということですね。それがどんな意味なのかはかささぎあたまにはわかりません。末端はその程度でござりまする。あ、そうそう、整体師の医院は医療従事者に入らないそうです。どうしてかな。患者さんが毎日たくさんみえるってことでりっぱな医療機関なのに。
ほんじゃま、しごとにいってきます。

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