無料ブログはココログ

« 民主主義ってなに。談義  乙四郎元官僚語録   | トップページ | 夜のコスモス »

2009年9月30日 (水)

政権交代と医療(29) 乙四郎元官僚語録

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

来年度の各省概算要求はいったん白紙化され、10月15日までにマニフェストや連立合意を踏まえた組み替え予算があらためて各省から要求されることになりました。

厚生労働省から出される組み替え要求が最も注目されるところです。

たとえば政策的に診療報酬を平均4%アップさせるのに、どのくらいの増額要求が必要でしょうか。

医療の財源構成の25%(約8.4兆円)が国税なので、この4%、約3400億円を増額要求すればよいというものではありません。

健康保険料を上げずに実現するためには、制度改正が必要とはなりますが、保険の増額分を税金で肩代わりする必要があります。

保険料を上げることがままならなかったことが医療費抑制策の背景にあるのですから、政策だからといって、健康保険組合や被保険者へ簡単に保険料アップを強要できる問題ではありません。

医療の49%(約16.8兆円)が保険料なので、この4%、約6700億円をさらに増額要求する必要があります。

さらに患者負担も上がらないような配慮をしようと思えば、患者負担14%(4.8兆円)の4%、約1900億円も必要です。

これらを総計すると、診療報酬を4%あげるのに、厚生労働省予算だけでも1.2兆円をあらたに確保する必要がでてきます。

民主党政策集には、医療費を対GDP比でOECD平均まで大幅に引き上げることを目指し、そのために1.2兆円の予算を投入する、との記載がありますが、1.2兆円の投入では4%しか上がりません。

総務省予算にも着目する必要があります。

医療の財源の12%(4.1兆円)は地方税から支出されているからです。

地方税も伸び悩んでいますから、実現のためには地方交付税を手厚くする必要があります。

白紙化される前の総務省の来年度概算要求では、地方交付税はわずか0.4%の微増で1千億円にも満ちませんでした。

医療財源分だけでも4.1兆円の4%、1600億円の増額がほしいところです。

『学長のひとりごと』9月30日付

« 民主主義ってなに。談義  乙四郎元官僚語録   | トップページ | 夜のコスモス »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 政権交代と医療(29) 乙四郎元官僚語録:

« 民主主義ってなに。談義  乙四郎元官僚語録   | トップページ | 夜のコスモス »

最近のトラックバック

2020年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31