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2009年9月22日 (火)

政権交代と医療(23)  乙四郎元官僚語録

保健医療経営大学学長

 橋爪 章

「子ども手当」に所得制限を設けるか否かが議論になっています。

子ども手当は医療の話題ではありませんが、個人給付施策(扶助費など)に所得制限を設けないという発想は社会保障哲学の大変更を意味しますので自立支援医療など公費負担医療制度の将来に影響する可能性があります。

定額給付金の導入の際も所得制限が議論になりましたが、社会保障施策ではなく単発的な景気浮揚策だと整理されました。

恒久的に実施される子ども手当は社会保障施策に位置づけられるものでしょう。

社会保障施策は、所得再分配を基本として構築されるものです。

あまりにも教科書的な、基本中の基本なので、子ども手当に所得制限を設けないという政権公約に社会保障関係者は混乱したと思います。

これまでの社会保障施策の基本が根底から覆されるとなると、新政権による社会保障施策の将来が予測しにくくなります。

給付額が比較的小さくて事務経費割合が大きくなる場合、国家補償的性格が大きい場合、対象者数が限定的で社会防衛や研究推進などの社会保障以外の目的が大きい場合など、例外的に所得制限なしで実施されている社会保障施策もありますが、子ども手当構想のように金額が大きく対象者数も多い施策に所得制限が設けられないというのは驚きです。

議論が大きくなっているのは、連立した社民党と国民新党が所得制限の設定を主張しているためです。

財政刷新会議には進行中の事業の見直しだけではなく、予定事業についても税金の有効利用を考えてほしく思います。

「学長のひとりごと」2009 年 9 月 22 日 火曜日付

コメント

(舞台裏)
憲法(第41条)に「国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である」とあり、国会答弁はそこらの茶飲み話とは違って、発言の重みが違います。
多くの大臣が、国会で官僚が作った答弁を棒読みしているのは、そのせい。
国民の多くは、国会は論戦の場なのだから、原稿なしで丁々発止、大臣の言葉で答弁すべきだ、と思っていますが、それは国政運営上、とても危なっかしいことです。
国会はショーではないので、質問も答弁も出たとこ勝負、みたいな見世物興行であってはならないのです。
大臣が発言したことは、たとえ間違いだとしても責任者の公式発言とみなされます。
一言一句に責任ある発言をするためには周到な準備作業が必要です。
質問する議員は、質問事項を前日までに通告することになっています。
たいてい、前日の夜に質問が出揃いますので、担当部局に割り振って、答弁作りを行います。
深夜、答弁案が出来上がったら、既存の法体系と抵触しないか精査し、他省庁に影響が及びそうな場合は、省庁間協議を行い、答弁案を修正します。
法体系への影響がある場合は、内閣法制局の了解を得ることが必要です。
予算に影響が及ぶ答弁の場合は、財務省の了解が必要です。
こうして、ひとつの大臣答弁を作るのに、深夜の霞ヶ関では数十~数百人の官僚が走り回っています。
こうやって作られた官僚作成の答弁書を無視して、当日、アドリブで自分の考えを披露してしまう大臣がいます。
答弁の直後、他省庁や内閣法制局や財務省から呼び付けられ、官僚たちは平謝りです。
ええかっこしいの大臣の任期中は行政施策に矛盾が重なってゆきます。
新政権は脱官僚依存ということですので、責任ある答弁を大臣自身が行わなければなりません。
国会中継が見ものです。
あ、ショーではなかった。

責任があるから答弁のいちごいちごがおもいのほか重いってわけですね。
たしかにみものです。
ほんとになんだかとってもおもしろくなってきた。
政治家のかおつきが以前とまるでちがってきたのがわかります。
おかげでみどころがよくわかります。ありがとう。

国会での発言とはそういうものなんですね。よくわかりました。
議員さんの発言にいよいよ興味がわきます。

マスコミでよく聞かれる言葉に「もっと議論を、もっと慎重に議論をしてから・・・」などというのがあります。
この議論をというのは、国会であーでもない、こうでもないと出たとこ勝負もありで国民の前で議論することかと思っていました。
じゃ、どこで議論を時間をかけてすればいいのでしょう。
事前に官僚の人達が組み上げる答弁のなかには世論ということも織り込みずみでなければなりませんよね。

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コメント

総選挙後政権発足前、民主党から厚生労働省へ「子ども手当」の実現要請がなされた際、法案作成のための必須項目を民主党へ問い合わせたのだそうですが、回答がないようです。
・ 恒久的な財源確保の方策をどうするか
・ 手当の目的を法案にどう明記するか
・ 全額国費で賄う根拠をどう整理するか
・ 支給額や対象、所得制限なしの根拠は
大臣着任後は「指示待ち」に徹する構えだそうです。
従来であれば、これらの論点は官僚みずからが知恵を絞っていましたが、今回はお手上げの模様。

こういう情報は、週刊誌やその筋の月刊誌をよく読んでいないとわからない情報でした。それも時間が経過して。

リアルタイムで知ることが出来て、匿名希望元官僚さんの近くからの情報でしょうから、まるっきりうわさではないと思います。

その程度の準備段階で発表している、先に決定ありきなんですね。
ダム工事中止も先に中止発表して現場に行くという段取りだから、すべてまず言っちゃえという方法みたいですね。

今日はダムの建造中止のことで前原さんていう団十郎似大臣のじつに軽いあたまさげをなんどもテレビでみました。
それと、はとやまさんの鬼のくびをとったかのようなアメリカでの25パーセント削減温暖化対策宣言も。経済界から表立って強い非難の声があがらなかったのはなんという抑制力だろうと思ってみていました。前もって頼みこんでいたのかな?
何十年もかかって動いてきたプロジェクトを、関係者へなんのことわりも説明もなく、一夜にして翻す。それは選挙で民主党へいれた国民が望んでいた事になるのでしょうか。地元のことは地元にしかわからない。複雑な利害関係があるだろうし。
眺めているしかない国民は、あんな無責任なことでは決して長続きはすまいとおもえてきて、そぞろ不安になります。しごとがなくなるひとびとのことをおもわずにおれない。交通誘導員の会社に三年近くいたから余計そうおもう。

ふと思う。
住民の多くに2万6千円ずつ配って投票を依頼したら、悪質な選挙違反。
投票してくれたら2万6千円あげるよ、と約束して選挙に臨んだら不問。
どう違うんだろう。
子ども手当は恒常的に毎年5.3兆円かかるそうな。
すべてを消費税で賄うとすれば2%アップが必要。
いくらなんでも、単一施策にかける経費としては大きすぎ。
そのほんの一部でもいいから保育所の充実にまわしてください。
ついこの間まで、保育所の充実を訴えるのに「戦闘機○機分の予算をまわしてくれるだけでいい」と攻撃していたところが、防衛費(4.8兆円)を上回る額をばらまく約束をして選挙に臨みました。
選挙に大勝して当然だと思う。

ここ数日、この手の話題へのコメントを控えておりました。あまりに言いたいことが多すぎて。でも、やっぱ、これだけは言わせて、書かせて。

大判ぶるまいの財源確保は無駄遣いをなくすことでほんなこつ生まれるとですか?

財源確保は、同時にいくつもの手段をとっていかねばならぬと思うとります。ムダな出費を抑えることももちろん重要ですが、同時にあらたな収益を確保することも考慮せねばなりませぬ。公共事業は減る。国内企業への排出ガス規制は重くなる。地球温暖化税まで課税する。これじゃ大手の企業でも、倒産に追い込まれるところが増えるのではないの?
経済を立て直すことは税収入が増えることでもあるわけで、やってることに整合性がまったくといっていいほど、見えない。

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