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2009年9月 7日 (月)

政権交代と医療(8)  乙四郎元官僚語録

 保健医療経営大学学長  橋爪 章

民主党の政策集では「被用者保険と国民健康保険を順次統合し、将来、地域医療保険として、医療保険制度の一元的運用を図る」という方向性が示されています。

経済同友会報告でもそうでしたが、医療保険制度の一元化は、医療制度の改革を検討する人が必ずと言っていいほど囚われる夢です。

一元化して、最も保険料が少ない制度に揃えることができるのであれば改革への着手は容易ですが、それは叶わぬ夢です。

70歳未満の統計に限っても、加入者一人あたり医療費が23万円の国民健康保険と、加入者一人あたり医療費が13万円の被用者保険とが一元化されれば、被用者保険の保険料はかなり上げなければなりません。

健康保険組合の合意を得ることは困難でしょう。

税金を投入して運用している保険であれば政権の意のままにできるかもしれませんが、健康保険組合は、逆に、他の保険を支えるために多大な拠出をさせられています。

さらに加入者一人あたり医療費86万円の後期高齢者医療制度も廃止して一元化するとなれば、健康保険組合の多くは破綻し、国民皆保険の維持が困難となってしまいます。

制度統合によって増える負担分を税金で補填すれば一元化は可能かもしれませんが、24兆円の社会保障予算の財布の持ち主が34兆円の医療費の財布の持ち主を助けようとしても、限界は明白です。

「学長のひとりごと」9月7日付記事

コメント

おつしろう。
これ読んで気づいたのですが、なんで国保と被用者保険とは一人当たり医療費に十万円もの差があるんだろう。ありすぎ。いつかその理由を教えてください。
えーっと、かささぎあたまで考えるその理由。

国保に加入している人の層は年配世代が多く、どうしても医療費がかさむ。なぜなら、自由な時間を持つ人が多いから。
あまる時間は自分の健康に費やす。さほど切迫した健康悪化状態でないただの老化であっても「病気」として扱う。また、さびしい「こころのロージン」が多ければ、やはりそれもまたグレーゾーンのやまいを生み出す。病院が社交場化するから。と、そんな経費が国保の医療費を増大させるような気がする。・・・ちごうとったら、すんません。

こうして、学長のていねいな医療制度についての説明を読んでいますと、民社が選挙で廃止を唱えた制度をじっさいに見直すとしても、ことばを変える、呼称を変えるというやり方くらいしか残っていないような気がします。
後期高齢者医療を高貴高齢者医療にかえるくらいのね。(かささぎ)

連句的コメント

乙四郎が心配していることを読んで、なるほどと思うと同時に、あれを思い出しました。あれというのは、電話やネットの料金が今よりお安くなりますよ、と言っては自社のプランに乗り換えさせようとする通信競争のことです。
つい勧誘に乗って切り替える、しかしけっして前より安くならない。よく見るとどんどん別のものがくっついてきて、だんだん料金はたかくなっていく。
芥川龍之介の話に、欲をだせばだすほど取り上げられていく話があったね。

官僚主導から政治主導へというのが民意なので、政治主導が健全に発展するすることを願うばかり。
戦争だけは起こしてほしくない。
政治主導で一番怖いのがこれ。
イラク開戦の例があります。
情勢展開次第では、今頃は日本も泥沼だったかもしれない。
そんな大事な決断を政治主導に委ねてもいいのかという不安。
イラク戦争の開戦経緯はこうです。
民主党が政治主導の参考としたイギリスの対応に注目。

2003年3月7日、国際連合監視検証査察委員会がイラクの大量破壊兵器査察の中間報告を行った。その結果、国連安全保障理事会では攻撃に関する決議が否決される可能性が高まった。
アメリカとイギリスは決議無しでの攻撃に踏み切ることにし、3月19日、『イラクの自由作戦』と命名した作戦に則って、攻撃を開始した。
イギリス・ブレア政権の閣僚は相次いで辞任を表明し、この方針に反対した。

ブッシュ、ブレアともに、情報操作によって官邸主導型政策決定を行った疑惑がある。
開戦の際、仏独は反対したが、小泉首相は「アメリカの武力行使を理解し、支持いたします」と表明し、米英正当化の流れを作った。
小泉首相の声明文は官僚が周到に準備した文書では「理解する」までだったが、政治判断で「支持する」が加わった。

イラク開戦に関する世論は賛否こもごも。
日本の自衛隊員が一人でも戦死していたら、政治主導の危うさの世論も高まっていたことでしょう。
現実は、派遣任務に就いた2万人の自衛官のうち35人が派遣中・派遣後に何らかの原因で死亡している。海上自衛隊員が20人。陸上自衛隊員が14人、航空自衛隊員が1人。
死因は事故・死因不明が12人、自殺が16人、病死が7人。
あまり知られてはいないが、重要なことなので情報操作すべきではない。
情報操作がうまいキナ臭い人が政権の中心にいると不安が募る。

おつしろう。
十六人も自殺しているのか。
こいずみさんが攻撃を支持する、というのをきいたとき、いくらなんでも。と思ったことをわすれない。私は反戦へいわしゅぎしゃでは全くありませんが、だけど、だからこそ、これまで代々の政治家たちや世論がひっしでまもろうとしていたことをあっさりと一人で蹴落としたかんじがした。こんなもんか。と。

きのう、みんしゅのえらいポストについたひとたちの紹介をちらちら何かしながらみてたら、かんさんのときにうしろのほうでにたすにたすわらっている官僚がいた、ありゃあ。おつしろうだ。とおもった。

四半世紀前頃までは、官僚への風当たりは強くなかった。
当時は「族議員」なるものが跋扈しており、官僚の意思決定プロセスに、何かと与野党議員が介入していた。政治主導の時代だったと言えるかもしれない。
したたかな官僚は、その後、政治介入しづらいルールを次々に打ち出し、族議員の活躍の場が狭まった。
族議員の息の根を止めたのは「情報公開法」。
議員からの圧力の記録が、開示請求されれば公開されることになった。
利益誘導がこそこそとできなくなってしまった。
法施行以来、与野党議員からの圧力が激減した。
もはや行政を政治家の思うようには動かせない、官僚主導の時代の到来。
しかし、この頃より、与野党ともに、官僚支配の打破がスローガンとなった。
選挙区のあなたに利益が誘導できないのはすべて官僚が悪いのだ、と。
しかし今回の選挙後、民主党議員が、情報公開を恐れず堂々と役所に接触している。
たとえば母子加算の復活圧力。
族議員の時代が復活した。

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コメント

やっと政治主導の危うさの報道が出てきました。
本日の読売オンラインより
----------------------
「官僚依存脱却」を掲げて政権に就く民主党は、議院内閣制の本家・英国の「政治主導」を参考にする姿勢を示している。
 だが、英国では、閣外相や大臣政務官など各省庁に配置している約120人の与党議員は「数が多過ぎ、行政の支障だ」と見直しを求める声があがっている。また、労働党政権下で進行した、首相への度を越した権力集中にも批判が集まっている。
 英国は19世紀以降に成熟した2大政党制で政権交代が当たり前になり、官僚に対する政治主導が定着した。
 ロンドン大学のジョージ・ジョーンズ名誉教授は「官僚はカメレオン。主人が替われば、新たな主人の色に身を染める」と話す。閣僚の打ち出そうとする政策が法律・規則に反していれば忠告するが、適法であれば政策転換を受け入れ、「主人に忠誠を尽くす」。だが、英国で今問われているのは、その政治主導そのものだ。
 「閣外相や政務官は不必要に多い。彼らは出世のために党幹部の目を引こうとし、ニュースの話題作りに躍起だ。官僚が巻き込まれ、行政が混乱している」
 下院行政特別委員会は今年6月、こうした証言を盛り込んだ報告書をまとめ、閣外相と政務官の削減が必要と指摘した。
 閣外相や政務官は、若き政治家の登竜門とされ、官僚を掌握しているか否かで出世が決まる。しかし、最近では、メディアで目立つために自分勝手な政策を口にする傾向が増した。とりわけ、18年も野党に甘んじた労働党が1997年に政権奪還してからは、論功行賞で起用された閣僚が実務に長じておらず、閣外相・政務官のスタンドプレーを抑えられなくなった。

国保と組合健保の差の理由。
半分だけ、ご名答です。
国保のほうが年齢分布が年配世代に偏っており、自由な時間があろうとなかろうと病気になりがち。
健診の受診状況も大きく違います。
企業で働いている人はほぼ全員、定期健診で血圧検査や尿検査の異常の有無を自覚していますが、自営業の人はそうとは限らない。病気で倒れてからわかることも多い。
人間、暇があってもなかなか受診しないよ、自覚症状がなければ。
むしろ、自覚症状があっても我慢したりする。
かささぎ仮説のようにせっせと受診してくれてさえおれば、早期発見、早期治療で医療費はかからなくなっていくはず。

そうか。しまった。
自営業の人たちは国保でありましたねえ。
その視点がまったく欠けていた。
予防医学ってそれほど大事なんだね。
自覚症状・・・父のがんですが、食欲がないってこととときにおなかが痛くなるという自覚が一月つづき、母のついでに検査したのでわかった。医者ぎらいで肋骨を折ってもひとりでなおしたくらいだから、あのまま放っていたら今頃はしんでいたかもしれない。

次の首相は、国連気候変動首脳級会合でCO2の25%削減目標を表明するのだそうです。
マニフェストにも、こう書かれています。

CO2等排出量について、2020 年までに25%減(1990 年比)、2050 年までに60%超減(同前)を目標とする。

地球の未来のためには、すばらしい英断です。
これが首相のリーダーシップというものでしょう。
景気が落ち込もうが、国民負担が増えようが、地球にやさしくあるべし。
そういう政治哲学があってもいいし、政権公約でもあるので閣内調整は不要だと判断されたのでしょう。
環境省は大喜びでしょうが、鉱工業や運輸など産業基盤の担当省は青ざめています。
旧政権だと、決して内閣で合意されることはなかったであろう方針です。
憲法第七十四条に、法律及び政令には、すべて主任の国務大臣の署名が必要だとされています。内閣総理大臣いえども独断専行できない暴走安全弁として内閣が機能するようになっています。

こういう人が総理になって、政治がこんらんしたとしても、みんなの責任。えらんだのは国民です。
なんだか、うそざむい日々ですね。年配の患者さんはおなじことをおっしゃいます。かささぎの職場では、世間話をしなきゃいけないので。
きのう書いていた前期高齢者の再診料はなんと高貴高齢者とおなじく一割負担でした。でも、先生は来年から二割になるよ。といわれた。
それともうひとつ。
母子家庭とかささぎは書いていましたが、保険証には、ひとり親、と書かれています。ってことは、父子家庭でも保護費が支給されているのかな?どうも、知らないあいだに福祉てんこもり。過剰支援ではないのかなあ。増えるはずです、りこん。

きょう、高校時代の友人がふたり、わが家に来ました。おもな話題は、シュートメとしての心得について、そして、政権交代。
官僚批判も出た。

ねえ。乙さん。
事務次官ってだれが任命するの?
わたしはずっと各省庁の大臣が任命するんだと思ってた。総理大臣が任命するの?(新聞読め!っちゅうねん)

各省の事務次官の任命権者は各省大臣です。
でも、任免権を振り翳すと、某♀外務大臣のように大臣のほうが更迭されたりします。
内閣総理大臣の任命権者は天皇ですが、天皇は決して任免権を振り翳さないのと同じ。
任免に至るまでの意思決定ルールのほうが重んじられます。
各省の幹部職員は各省大臣の一存で自在に任免できる仕組みではなく、閣議による事前承認が必要です。人事案は閣議にかけられる前に、内閣官房長官(政治家)と官房副長官3名(衆議院議員1、参議院議員1、官僚OB1)で構成される人事検討会議による了承が必要です。その人事案は、各省(官僚)で調整済のものが提案されます。番狂わせは組織の和を乱すので、省提案が了承されないことはまずありません。
一般に、事務次官候補は、退任する事務次官がOBと相談して決めています。

>一般に、事務次官候補は、退任する事務次官がOBと相談して決めています。

はい、すこ~~んと納得しました。
任命権者はどうやって数多い官僚のなかから事務次官を選定するのだろうと、どうにも腑に落ちないところがあったのです。ありがとう。すっきりした。

後期高齢者という言葉は、姥捨山などと言って年寄りいじめの政策として言葉が氾濫しました。
乙さんの解説だと若い世代を助けるための政策なんですね。
それは、お金を持った年寄りがお金も使わず何が楽しみで生きているんだろうと思うような人によくめぐり合う私もよく思うことです。

実際、金持ちでない国保の私たち夫婦が、年金から介護保険など引かれ始めて、いたい目には合ってるけど、それでいい。

共産党系の病院行くと「後期高齢者医療制度の廃止!!」とか大きなポスターはってある。

官僚用語を覚えていくのも面白い。
ねぇ、教えて、論功行賞ってどういう意味?

予防医学につて最近発見したこと
この6月から「ゆうゆう○○館」なんていう施設のスタッフとして働いています。
太極拳や碁や将棋や麻雀、フラダンスやビーズ刺繍講座などを開いて年寄りを遊ばせる施設です。
年寄りを税金使って至れり尽くせりのりっぱな施設で遊ばせてどういう意味があるんかな?と思ってた。
これも予防医学の一環で、医療費削減の国の方針なんですってね。
いっぺんに納得して私の意欲も出てきました。
確かに家に引きこもってるより病気にはならず痴呆症にもなりにくいだろうね。

いや、すばらしいお年寄りにいっぱい出会えて、刺激をもらえて、私の予防医学にもなってます。

ろんこうこうしょう。

とうろうのかま。
ということばを知らない新聞記者がいるって。
いや、多分ほんとはそうじゃなく、蟷螂の鎌って熟語を使いたくても大衆はどうせ知らんだろうと「値踏み」して、わざわざかみくだいて程度を落として記事にしてたっていう朝日新聞への批判記事を冬樹蛉ブログでよんできた。けっ。
われら衆愚、いきつくとこまでいきつけり。

次期首相、早々に世界にどんどん方針を発信してると思うんですけど、どんな意味があるんですか?

アメリカに対する方針とか、CO2削減の件なんか、なんでここで早々に宣言する必要があるのでしょう?
交渉の時に日本の主張をして、本領発揮すればいいだけで、はじめにばーんと宣言する必要はないと思ったんですが。

あっちのブログでは、学長が「医療」のメガネで新政権を論評していますが、こちらでは匿名とりまきが「戦争回避」のメガネで新政権の体制の危うさを感じるままに書いてます。
使い分け。
戦争回避以前に、現実の「戦争」とどう向き合うか。
連立合意で、インド洋で給油活動を行う海上自衛隊を来年1月に撤収させることになりました。
国際的に、はい撤収しますよ、で済まされる状況ではなく、代替策を打ち出さなければなりません。
給油活動そのものの憲法解釈上の疑義があるとはいえ、旧政権には、日本人(自衛隊員)の生命のリスクが最も小さくてすむ国際貢献策を落としどころとする外交手腕がありました。前線では幾千の欧米兵士が亡くなっています。
新政権では、「油から水へ」と、井戸や水路確保の民生支援の代替策を考えているようですが、「テロとの闘い」の現場へ民間人を派遣するということが何を意味するのか。
ペシャワール会の活動メンバーは、拳銃を常に携えています。それが現実です。
中東とのかかわりは、表向きの大義名分はともかくとして、石油利権を抜きに考えることはできません。
このほど、日系企業グループが、イラクの油田開発権を獲得し、日本へ大きな利益をもたらすことになりました。それを知っている国際社会は「油から水へ」の主張を理解してくれるでしょうか。

ただいま。
こんな夜分おそくまで主婦なのに何をやっているっていわれそうですが、埼玉から懐かしいすみちゃんが帰省。あさってには用事すませてあちらへ帰るので時間がないってんで、夜の九時半ころに動員がかかり、さっきまで八女のファミレスでたっことの三人でしゃべっていました。
たのしかった。
橋爪あきらさんの話題もでました。小学生のころ、半ズボンでおかっぱ頭で、たとえ人にわるくちをいわれたとてにこにこしていたそうですよ。

なんだ、心配して損した。
連句会に向けてなにかをやっているのかとおもいきや・・・である。
楽しかったでしょう?
私は引越ししたせいで幼なじみがいません。
ずっと仲の良かったNちゃんの実家から連絡先を聞いて会う約束をしていたけど、断られました。どうも変な宗教やいらない品物を売る人と間違えられたのではないかと思っています。
そうだよね、ずーっと会ってないのに突然「会おう」というんだもの。怪しむよね。

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