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2009年6月12日 (金)

ばどさんの折り端

ばどさんから、昨夜9時前に届いていました。
かささぎは眠ってしまい、早朝三時すぎまで気づきませんでした。
すみませんでした。

以下、ばどさんのメール全文。

「こんばんは。
私は消息不明や。
気が乗らんけど付句を

歩みを止めて風車吹く

稚魚踊る陽炎の影

たんぽぽ摘んで仏二度見る」

以上。

ばどさん。消息不明。

それはどういうことなんでしょう。

こっからかささぎの勝手な想像。

(取り立てにあって、居場所がなくなったんだろうか?
隊員さんにもそういう人はいる。
ことに仕事がすくない今の時期は。
自業自得。とはいえど。
ばどさんにここ二ヶ月の(有)裏紙警備保障の収支決算書と隊員さんたちの給与明細をみせてあげたい気分。
乏しいあがりのなかから、節約に節約を重ねてやりくりをし、なんとかみんなを飢えさせまいと必死でがんばっているマイボスの姿もみせてあげたいよ。)

かささぎは、なんでここで働いているのかと自分に問う。
ボスはかささぎよりもずうっとくるしい立場にいる。
でも、がんばっている。ひとりきりで。
ぎりぎりのところでがんばっている。
なにが彼女を支えているのか。
わからない。
でも、どんなときにも家に帰って毎日欠かさず墨をすって書を書くのだそう。
それが、彼女を支えているような気がします。
かな書道がボスを支えている。

さて、付句です。

連句人にとってはどんなときにも付句を出すことが一番大事。
つけてなんぼの連句道です。
どういうときにも句を出す。

って、だけど、なかなかできることではないです。
それなのに、出してくださった。
budさん。ありがとうございました。ふして御礼もうしあげます。

1目に青葉やま時鳥ややこ生る      恭子  
2  夏霧はれて現(あ)るる玉石     ぼん  
3蚤の市自転車こいでTシャツで     さくら 
4  学生街の行きつけのカフェ   乙四郎  
5望の夜の甍に波のさやぐらん     らん  
6  田畦豆(たのくろまめ)を小筵に入れ  整子

裏 

1秋扇追ひ払ふものと救ふもの   ぼん
2 鳥栖に栄えし久光製薬      恭子
3切れっぱしばかり溢れる抽斗に  さくら
4 心の宝こはしてごめん       乙四郎
5なみだ雨素知らぬふりの六地蔵   たから
6  寒月ゆれて刹那きらめく   えめ
7モスリンのジャケツが脱げぬ昼日向  整子 
8  グランドゴルフ赤白黄色    ぼん
9俳諧は卑俗で俳句は高尚で     恭
10 ゆったり下る野辺の春川      らん
11花の雲流れ流れてどこの空   彦山
12  陽炎の芯犯しだす午後    ばど

ばどさん。ばどさんはまだ「転じ」がよくつかめてないかと思います。
三句つけてくださった句の、三句ともが野原とか小川とか散歩とかのイメージ世界から出てきたものでした。
それですと、らんさんの春川から彦山の花の雲、と合わせて「三句がらみ」になってしまいます。おなじ世界を三つ続けることは連句ではタブーです。ですから、ここで転じます。転じかたはむずかしかったかもしれない。

転じ方。
場所をかえる。
きぶんをかえる。
調子をかえる。
リズムをかえる。
なりきりのその人物像をかえる。
・・・いろいろあるけど、とにかく、一面的にならないで、スイッチを色々と切り替えてみる。ということです。
これがだめなら、あれがあり、あれがだめなら、べつのものがある。
いくらでもたくさんアナザーワールドがある。それを考えて様々に試してみる。
執着したらどつぼにはまります。
ということで、かささぎはこの三句にさっさと見切りをつけ、ばどさんブログにいきました。http://622.dtiblog.com/blog-date-20090604.html

およ。セイコかえってきたんだね!おかいり。
ありがとう。ありがとう。
ばどさん。

ある午後に汝の心犯しだす bud

これをください。
くみかえますよ。
そして、出してくださった三句に使われている季語のうち、そびきものに分類されるかげろうを入れます。
天と地をつなぐものに二つあり、ひとつは降り物、雨とか雪とか。
あと、そびきもの。
けむりとかくもとかかげろうとかかすみとか。
連句ではとてもだいじなものとされる。

汝の心犯しだす午後  bud

と、まずかえてみる。
雑の句ならこれでばしっと決まるのですが、春。季語がいる。
たんぽぽも風車も前ニ句の世界をひきずる。
ではなにが。陽炎がある。
陽炎の心犯しだす午後
陽炎の芯犯しだす午後

これ、つかわせてください。
ばどさん。
ばどさんのくるしみってなんなの。
みえないよ。かげろうのしんにあるものがみえない。

久留米競輪、中野浩一杯が始まっているみたいですね。
だけど、とっても客の入りが少ないっていってた。
せっかく、ばどさんの意見を反映してもらったのにね。
(これはばどさんが久留米競輪へいったけど、酒も出さないようなとこ、もう二度と行くか!ってブログに書いていたので、それを営業の人に話して、営業はそれをだれかに伝えたのか、また酒類を限定的に扱えるようになったことを指します。・・・酒類が入ると、警備員はたいへんなのです。警備日誌をよめばわかりますが、トラブルが増えるからです。)

十年連続トップの座を守った伝説の人、中野浩一選手が、明日あさってとゲストでみえるらしいです。森高千里*や侍戦隊シンケンジャーとかといっしょに。
かささぎは競輪も競馬もぱちんこもあんまり興味はないのですが、ただ、去年『クライマーズ・ハイ』を見に行って、その映画のなかで、中野浩一の伝説の走りというものが語りとして背後をちらっとよぎっていくのを見て、あらためて競輪文化というものを見直した次第です。

ということで、やっと初折が巻き終わりました。
ニの折りに入ります。
春の起句(たてく)。どなたにたのもうか。
ろいりさんはかてかてまんじゅうですねえ。
やってみませんか。案ずるよりうむがやすし。です。
じぶんでつくっているようにおもいますが、そうではないです。
なにか、とくべつなもののはからいごころがつねにはたらいている。
そうかんじます。いつもそうかんじています。

* まちがえました!
  森高千里は『わたしがオバさんになっても』とか『渡良瀬橋』のヒットで有名な熊本出身の歌手でソングライター、あしたのゲストは、森下千里です。(こっちのむすめさんは、れーすくぃーんだった人だそうです。

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コメント

いまだによくわからん、「一直」。
「一」だから、ほんの少しの手直しの意だろうと、ずーっと思っています。
ほんの一か所をさわっただけで句がグレードアップする様は、一直されたほうも快感で、畏れいりましたっ!ありがとうございましたっ!という素直な感情が湧き起こります。
これが「多直」になると、自分の作品であれ他人の作品であれ、原作者の署名が添えられるのにすごい抵抗を覚えるのですが、皆様方の素直な感覚を教えていただければと思います。
自分にとって、連句という文芸の最も大きな壁がここにあり、深入りすればするほど避けがたい課題として立ちはだかってきています。
今回のばどさんの句も、捌きの一直で座りのいいすばらしい句に生まれ変わっているわけですが、それを素直に喜べない自分もいます。
結論は急ぎませんが、迷える子羊へアドバイスをお願いいたします。

こんばんわ
連句とか捌きとか大変に難しい世界ですね。
ビギナーの私には全然なにがなんだかわかりませんが、、。
ついて行けるのかいな?とか思ったりします。

budさん>>初めまして。。
心の深い素敵な句をお作りになりますね。
たんぽぽ摘んで仏2度見る
ある午後に汝の心犯しだす
とても好きです。
とくに、「ある午後」ってフレーズが・・


エメラルドさま
ありがとう

えめさん
「思いの深い句をおよみになるのですね」
そうです。ばどさんの句は、ことばはすっきりしているのですが、思いがふかい。

以前ばどさんが恋句で出してくださった、

夏の朝貴女が置いた月見草

とか、

四畳半引くに引けない畜生

とかの忘れがたい秀句はまさにその「おもいのふかい」句でした。
なお、春号のれぎおんでは「あん畜生」ときちんと字数を整えてありました。
それは師が打ち込まれるときに語呂を整えられたのですが、かささぎには、元句の「字足らずのつんのめるリズム」にこそ犯しがたい迫力があって、すきだったのです。まさにだからこそ、この句にひかれたのでした。
ところが、かささぎは、それを師にいえなかった。
しんじられますか。この横着を絵にかいたようなかささぎが、この人の足を百年踏み続けても気づかないかささぎがですよ。おもったことを師にはいえないのです。
たたかうべきだったのでしょうか。
たとえ相手が恩師だったとしても。
ばどさんの一句に価値をみとめるのであれば。
それがそんなにすきなのであれば。

もし、どうしても、それでなければならない。とこころから想うのであれば、さばきとも、なんとかして、たたかうべきだった。

これが昨日から今日にかけて、かささぎがだした結論です。

もし、ばどさんの今回の折端句について異議をとなえたい声があれば、いくらでも耳を傾けます。じぶんは自信をもってこのかたちにかえたのですから。

ある午後に汝の心犯しだす  元句
陽炎の芯犯しだす午後     治定句

えめさんのブログで、橋の芯をみました。↓

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