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2009年4月17日 (金)

非懐紙『恋とも知らで』  四吟

『蝉しぐれ』の巻     
          澁谷 道・捌

蝉しぐれ難解の書を濯ぐなり        澁谷 道
  押し上げ窓に絡む凌霄花(のうぜん) 佐藤千賀子
硝子工吹きし炎色にたゆたひて      狩野康子
  からだ起こして富士山を見る      中村孝史
貴腐ワイン霧にまかれて眠るとき        千
  紅葉の岸に王の隠れ家            道
二人して恋とも知らでひたあるく         史
  すり傷の足そっと口づけ            康
くやしいが碁盤囲めば妻が勝つ         史
  宝物秘め鎮もれる寺              千
雪原を笛嫋嫋と渡りくる              康
  鳥の残せし木守柿熟れ            史
語り継ぐ鷹山公の御世のこと           康
  どこか典雅な膳のしつらい          千
昏れなずむ潮の香りと縄暖簾          道
  テポドンの波この港まで            史
簒奪(さんだつ)の大事あらんか十字きる   千
  桜前線ときを違わず              道
孫連れて酢を買いに出る朧月          史
  楽しかりし日思い出す春           康

おこす:平成18年6月1日
みちる:同年7月18日

『非懐紙連句集 三千風乃旅』 (発行人・澁谷道)より引用。
すばらしいとおもいました。なにより、ポエジーがある。
題を勝手に改竄しましたことをお詫びするとともに、ありがとうございました。立派な連句集をいただきまして。感動しました。滅多にないことです。

佐藤千賀子さんのお名前は、故窪田薫師の連衆のなかで自然に覚えておりました。その女性らしいしなやかな達筆の字とともにです。中村孝史さんは連句誌れぎおんでエッセイを書かれているかたですが、これほど達者な方とは存じ上げませんでした。

狩野康子さんは仙台連句のリーダー。
クドカンのおばさんだそうで、本当にお上手です。
うわすべりせず本質をついた付けでなおかつ詩がある。

澁谷道さんはいわずとしれた現代俳句界の重鎮であられます。
調べますとおいしゃさまです。
知性と感性とゆうもあが黄金率を描いていて、すごい。
というよりしずかに感動します。

のうぜんかずらのいろいろ:

http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/Nouzenkazura.html 
 

ようざんこうのみよ:↓のどこかにある

http://www.geocities.jp/abelinternational/Michi/SontokuIndex.htm  

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%9D%89%E9%B7%B9%E5%B1%B1 

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コメント

お手本のような連句ですね。
前句に付かず離れず、また、景の句で場面を変える。
先日前田師が私たちに言い続けられた言葉でもあります。もっと感性をみがくこと、言葉を知ること。
次への課題です。

前田師の先日の連句での一直ですが、においの花でそらんさんの「薬品庫」を「外科室」にかえられた。
それをずっと思っている。
この作品でいうならば、鷹山公の句に近いはたらきをするものではなかったろうか。鷹山公というのは歴史上の人名、名所旧跡でくくられるカテゴリー。
外科室のどこが名所旧跡だといわれるかもしれないのですが、泉鏡花の有名な作品にある外科室でもあることをあんたたち知っておきなさいよ。という無言のおしえでありました。
連句のそういうところがいやだ。というひともいるかもしれませんが、私はだからこそ連句がすきです。
なににむかってひらかれてゆくか。ということです。
より大きな時空へとむかってゆく。
あるいはより深い奈落へとおちてゆく。
目の前のなにものかと対話しながら。

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